子どもと読みたい鉄道の絵本!特徴と効果を知って親子で楽しもう
鉄道好きな子どもを持つママやパパであれば、我が子に鉄道に関する絵本を読んであげたいですよね。できれば、子どもの成長に役立つ鉄道の絵本を用意したいものです。そこで今回は、鉄道の絵本の特徴と子どもへの効果や、子どもと楽しめる鉄道の絵本をご紹介します。
鉄道の絵本の特徴と子どもへの効果を知ろう
反復表現が多いので子どもの記憶力がアップ
鉄道の絵本の特徴の一つは、「ガタンゴトン」などの反復表現が多いことです。反復や繰り返しが大好きな子どもにとっては、鉄道の絵本は魅力がいっぱいです。
子どもは、大好きな絵本を何度でも繰り返し読みますよね。絵本のストーリーをよく知っているのに、反復表現の箇所が近づいてくるとわくわくしながらその表現との出会いを待っています。
実は、子どもにとって反復は記憶力と大きく関係しています。記憶力は2歳児のころから発達し、20歳前後でピークを迎えます。鉄道の絵本にある反復表現を楽しみながら、子どもの記憶力がアップしていくのです。
リアルな鉄道のイラストで認識力が向上
電車の種類は多く、色や形がそれぞれ違いますね。電車が好きな子どもは電車の特徴を区別して、いくつもの電車の名前を言い当てることができます。
鉄道の絵本に描かれているイラストは、驚くほどリアルなものがほとんどです。絵本の中には電車の細かな部分まで精巧に描かれているものや、実際に走っている電車の写真が数多くのっているものもあります。
物には名前があることや、色や形がそれぞれ違うことを理解することは、認識力を育てることに大きく役立ちます。
絵本によっては想像力を伸ばせるものも
子どもは、1歳前後から言葉を吸収し始めます。そして、特に男の子は2歳ごろになると車や電車に関心を示して、ママやパパが驚くほどの車や電車の名前を覚える子どもが現れます。
3歳ごろになると、ページごとにバラバラに理解する読みから一つのストーリーとして絵本を理解する力が育っていきます。ページをめくりながら「次はどうなるのかな?」とページとページを繋げながら、想像力を駆使して絵本を読める力が育ってくるのです。
子どもと一緒に楽しめる鉄道の絵本は?
ロングセラー「がたんごとんがたんごとん」
「がたん、ごとん、がたん、ごとん」と動く機関車の音と「のせてくださーい」という乗客の声の繰り返しが楽しい鉄道の絵本です。呼びかけと応えの繰り返しは、子どもに安心感を与えてくれることでしょう。
乗客が哺乳瓶や赤いカップ、リンゴ、バナナ、そしてネズミやネコと段々増えていきます。すると、始めは真面目だった機関車の顔が、だんだんとかわいい表情に変わっていくのも人気のようです。白色や赤色、黄色、緑色などの色の組み合わせが、子どもにわかりやすくシンプルで素敵ですよ。
がたん ごとん がたん ごとん (福音館 あかちゃんの絵本) | 安西 水丸 | Amazon
がたんごとんがたんごとんと、まっ黒な汽車がやってきます。駅で待っているのは哺乳瓶。「のせてくださーい」と言って汽車に乗り込みます。ふたたび出発し、がたんごとんと次の駅へ行くと、こんどはコップとスプーンが「のせてくださーい」。さらに次の駅では、リンゴとバナナが、ネコとネズミが「のせてくださーい」。みんなをのせて汽車は「がたんごとん」と終着駅へ。そこは……。
問題解決を楽しもう「せんろはつづく」
この絵本の主人公は子どもたち。線路を繋げていきたいのに、山や大きな池など次から次へと障害物が立ち塞がります。
「山があってこれ以上線路を繋げることができない!」
「では、どのようにしたらいいの?」
これらの難問を、子どもと一緒に考えながら読み進めることもできます。もちろん次のページを読めば答えがわかりますが、親子で別の答えを導き出してもおもしろいですよ。対象年齢は1~2歳です。
せんろはつづく | 竹下 文子, 鈴木 まもる | Amazon
子どもは線路をつなげる遊びが大好き。山にはトンネルをほり、川には鉄橋をかけて、やがて線路がつながり、駅ができます。リズミカルな文と可愛い絵で読み聞かせに最適の絵本。
人気作「いたずらきかんしゃちゅうちゅう」
絵本のあらすじは、いつも客車を引いて走っているちゅうちゅうが、ひとりだけで走れば速く走れるだろうと考えて、勝手に走り出して大騒動になるというものです。
この絵本は、自由とは何かという難しいテーマを子どもにもわかりやすく描かれています。周りの人の気持ちを考えずに、つい自分勝手な行動をしてしまうちゅうちゅうの気持ちに共感する子どもも多いのではないでしょうか?
機関車のちゅうちゅうが繰り広げる躍動感あふれる展開は、電車好きの子どもにはおすすめの一冊です。
いたずらきかんしゃちゅうちゅう (世界傑作絵本シリーズ) | バージニア・リー・バートン, むらおか はなこ | Amazon
ちいさな機関車のちゅうちゅうは、いつも客車や貨車を引いて小さな駅と大きな駅の間を走ります。ある日ちゅうちゅうは、みんなの注目を集めたくて、ひとりだけで走り出してしまいます。威勢よく走るちゅうちゅうに、まわりのみんなは驚き、怒り出します。やがて日が暮れて、石炭も水も少なくなり、古い線路に迷い込んでとうとう止まってしまったちゅうちゅう。そこに迎えに来てくれたのは、最新式の汽車にのった機関士でした。