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友だち親子の特徴やメリットは?子どもとの理想的な距離感や関わり方

友だち親子の特徴やメリットは?子どもとの理想的な距離感や関わり方

「友だち親子」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。親と子の距離が近く、まるで友だちのように仲のよい親子のことをいいます。子育てが辛いと感じているママからすると、うらやましくもありますよね。しかし友だち親子には思わぬデメリットもあります。子どもとの理想的な距離感や関わり方についてみていきましょう。

「友だち親子」のメリットとデメリット

憧れるママも多い「友だち親子」

「怒ってばかりでストレスが溜まる」「何を考えているのかわからない」と、子育てにストレスを感じているママはたくさんいます。しかし一方で、子どもとの距離感が近く、まるで「友だち」のように仲のよい関係を築いている親子もいるのです。

「友だち親子」と呼ばれるこの関係は、子どもとの関係に悩んでいるママからすると非常にうらやましく、憧れるママも多いでしょう。一般的に、「友だち親子」は「母と娘」に多い関係だといわれています。

子どもとの関係を良好に保つために、怒らない、叱らないというスタンスで、楽しいことを中心に共有していった結果、友だちのような関係に発展するようです。また、ママを下の名前やあだ名で呼ぶといったことも、友だち親子の特徴といえます。

子どもが親と話しやすい環境

友だちのように気軽に話をできる「友だち親子」は、今日あったことや困ったことなど、子どもが親に隠さず話してくれるというメリットがあります。

4歳くらいになり、保育園や幼稚園で親と離れて集団で生活するようになると、親の知らない子どもの世界ができ始めます。園で困ったことはないか、嫌な思いをしてはいないか、ママも心配になることが多いですよね。ママから根掘り葉掘り聞き出そうとすると、逆に何も教えてくれないということもあります。

その点、友だち親子は子どもから進んで親に話をしてくれます。嬉しかったこと、楽しかったことだけでなく、心配なことも話してくれれば、ママとしてはすぐにフォローができるので安心ですね。

目上の人を敬う気持ちが育たない可能性も

「何でも話し合える仲良し親子の関係」と聞くと、メリットしかないような気がしてしまいますが、実はデメリットもあります。その一つとして、「目上の人を敬う気持ちが育たない」という可能性が挙げられます。

親は子どもに対して「威厳」を持って接することで、子どもは「尊敬する気持ち」を抱きます。年上の人、目上の人を敬う気持ちを育むためには、子どもと仲がよいだけではいけないのです。子どもから名前やあだ名で呼ばれ、親としての威厳を持ってしつけができないようではよくありませんね。

目上の人を敬う気持ちは、将来社会生活を送るにあたって欠かせない要素になります。親として、ときには嫌われ役を買ってでも、子どもに厳しく接する必要もあるのです。

依存しすぎな「友だち親子」に注意

甘やかしすぎや過干渉に気をつけて

親と子は、本来互いに必要とし合う存在です。しかし「友だち親子」の関係から行き過ぎると、お互い無しではいられない「共依存関係」へと発展する危険性があります。

着るもの、食べるもの、行くところ、遊ぶ友だち、すべて親の意見が無ければ自分で判断できない…過干渉が過ぎると、我が子が自立できない人間に育ってしまうかもしれません。子どもは失敗を繰り返しながら成長するものです。しかし子どもが失敗しないように親が先回りすることは、子どもの失敗のチャンスを奪うことにもなります。

いつもママと一緒にいることが当たり前になると、大人になってからも精神的・経済的に依存するようになってしまうかもしれません。仲がよいとはいえ、過度な甘やかしや過干渉には気をつけましょう。

将来的な「子離れ」が難しくなることも

依存しすぎる友だち親子になると、将来「子離れ」することが難しくなるかもしれません。「子離れ」とは、親が子どもの世話をやくことを卒業することをいいます。子どもの自主性に任せ、自立した生活が送れるようにそっと見守るのが親の務めといえるでしょう。

しかし幼児期から「友だち親子」としてママとべったり一緒に過ごしてきた子どもは、ママ無しでは何も判断できない人に成長するかもしれません。

子育てのゴールは「子どもの自立」であるともいえます。精神的にも経済的にも依存しない、ひとりの人間として成長するためには、どこかの時点で親の「子離れ」が必要になるのです。友だち親子はこの「子離れ」の障害になる可能性があるので、注意した方がよいかもしれません。

子どもの自立を促す子育てを意識しよう

子どもにとって「親の愛」はどれだけ多くてもよいものですね。しかし「愛情」と「甘やかし」は違います。友だち親子として、子どもと良好な関係を保つために叱ることから逃げていると、結果的に将来子どもに苦労させることになってしまうかもしれません。

子どもを親の意のままに操るのではなく、子どものやりたいことを尊重する子育てを心掛けましょう。子どもと親は、深い愛情関係で結ばれていながらも、適度な「距離感」を持って接することが大切です。

友だち親子として楽しく生活することは決して悪いことではありませんが、親としての役割を放棄してはいけません。子どもの自立を促す子育てを意識して、メリハリのある関係を保ちたいですね。

乳幼児期に大切な親子の関係とは

子育ての理想的な距離感を示す「四訓」

なんでも話し合える関係でありたいけれど、親としての威厳も保ちたい…親子の理想的な距離感を考えると、ちょっと難しいような気もしますね。子育ての教訓として有名な「子育て四訓」を知っていますか?

日本のある教育者が、長年の教員生活で得た経験から提唱したもので、子育てに関するすべての答えが集約されているような内容です。

〈子育て四訓〉
1.乳児はしっかり肌を離すな
2.幼児は肌を離せ、手を離すな
3.少年は手を離せ、目を離すな
4.青年は目を離せ、心を離すな

子どもとの距離感は、成長に応じて変化させることが大切なのですね。乳幼児期の距離感をずっと保ったままでは、「過保護」「過干渉」と言われてしまうかもしれませんよ。
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