パパのお腹が弱いのはストレスや体質?過敏性腸症候群と対策について
緊張したりストレスを抱えたりするとお腹の調子が悪くなることが男性にはよくあるそうです。パパがお腹が痛くてつらそうにしていると、「何か病気が隠れているのかも?」とママも心配になってしまいますよね。お腹が弱いパパのための知識と、ママができることについてご紹介します。
お腹が弱い人の体質と考えられる病気
男性は女性よりもお腹を壊しやすい
なぜ男性の方がお腹を下しやすい傾向にあるのかというと、どうやら男性の方が女性よりもストレスに弱いことが原因になっているようです。人はストレスを感じると癒やしホルモンとも呼ばれる「オキシトシン」を分泌し、ストレスとストレスにともなう症状を緩和しようとします。
しかし、男性は男性ホルモンがこの機能を妨げ、十分にオキシトシンの効果が得られず心因性の下痢や腹痛が起こりやすくなるといわれているのです。また、男性は脂っこいものやお酒、カフェインなどによって胃腸に負荷がかかっている場合もあります。
ストレスが原因で胃酸のバランスが崩れる
胃は食べ物を消化する器官で、食べ物が入って胃酸が分泌されると消化が始まります。しかし、ストレスによって胃酸分泌のバランスが崩れ、胃酸が大量に分泌されると胃の粘膜を溶かして胃炎や胃潰瘍になってしまうのです。
胃酸のバランスは自律神経によって調整されていますが、ストレスで自律神経が乱れるとうまく働かなくなります。ストレスが上手に緩和できない男性は、胃にもトラブルを抱えていることが多いのかもしれませんね。
胃と大腸まではつながっているので、胃の不調が大腸に影響を与えることも考えられそうです。
腹痛や下痢は過敏性腸症候群の可能性も
酷い腹痛や下痢が続く、便秘に悩まされる、または下痢と便秘が交互に訪れるケースもあります。「イヤだな」と思うことや緊張によってお腹が痛くなることは誰にでもありますが、それが長期にわたって続く、通勤中や会議中など困ったときほどトイレに行きたくなるなど、日常生活にも支障をきたすようになっていたら過敏性腸症候群の可能性大です。
過敏性腸症候群は薬で症状を軽減させる方法だけでなく、心理療法や食事療法、運動療法なども有効といえます。
過敏性腸症候群を食事で改善するには
研究が進んでいる低FODMAP食
お腹が痛くなる原因の一つに食べ物が関係していて、その食べ物が腸の動きを正常に保てなくしているのではという考えから研究が進められています。FODMAPとは避けた方がよい食品成分の頭文字を取ったもので、そこには食物繊維やオリゴ糖などが含まれます。
それらの成分が多く含まれる食事は高FODMAP食といって、過敏性腸症候群の人は避けた方がよいそうです。FODMAPは意外にも健康によいとされるものが多いので、早速チェックしてみましょう。
体のために食べていた食品が原因のケースも
お腹が弱いと腸によいものを摂取したくなりますが、高FODMAP食は腸内細菌を活発にさせてガスの発生や下痢を引き起こしてしまうそうです。豆類や小麦(パンやパスタ)、人工甘味料なども高FODMAP食品に入っていますが、すべての食品が原因とは限りません。
そこで、まずは高FODMAP食品の摂取を極力避け、少しずつ摂取していくことで何が症状の原因になっているのか探る食事療法もあります。
無理なく体に合った食事法をみつけよう
低FODMAP食を続けると食べられないものが数多くあるので、食事がつまらないと感じてしまうかもしれませんが、症状が落ち着いたら高FODMAP食品を完全にカットしてしまうのではなく、好きなものがある場合はストレスをためない程度に楽しむことをおすすめします。
何が原因でお腹の調子が悪くなっているのかが分かれば、その食品を食べる量や頻度などを工夫して日常生活に支障がないようにつき合っていくこともできるはずです。
お腹が痛くならないための対策とは
薬は症状に応じて飲み分けることが大事
同じ腹痛に効果がある薬でも整腸剤と下痢止め、便秘薬では作用が異なります。整腸剤は乳酸菌の力で腸内環境を整え、便秘と下痢どちらにも作用します。しかし、下痢止めは下痢のみ、便秘薬は便秘にのみ効き、成分は生薬や漢方薬です。
腹痛がともない、今すぐ下痢を止めたいときは下痢止めを使うのがよいでしょう。胃の膨満感や胸焼け、胃痛には胃薬が効果的ですが、お腹の不調もともなうときは、腸にも働きかける胃腸薬も重宝します。
同じ効き目を持つ薬でも成分や効き方に違いがありますので、症状に応じて選ぶことが大事です。