言葉での自己主張が増える5歳児。上手な自己主張を促す関わり方
5歳になると言葉による自己主張が増えてきます。口が達者になり、生意気な口調に驚かされることもあるでしょう。しかし、自己主張することは成長段階の一つのステップであるため、子どもの自己主張に対してママも上手に対応し関わっていきたいですね。今回は、子どもの自己主張の上手な促し方をご紹介します。
5歳児は言語能力が発達して主張が強くなる
語彙力が高くなり口が達者になる
そして、5歳ごろでは習得する言葉の数がさらに増えるので、男女ともに口が達者になってくるでしょう。5歳児の語彙数は平均すると2,000語ほどといわれているため、自分の気持ちや考えていることを言葉を使って上手に表現するようになるのです。
言葉だけで想像することや会話のやり取りが可能となるだけでなく、知っている単語が増えてくることで、少しずつ複雑な会話もできるようになるでしょう。
不満や反抗心も言葉で表すようになる
例えば「わかってるから!」「今やろうと思ってたのに」などの言い訳や口答え、「ばか」「うるさいな~」「うざい!」など「一体どこでそんな言葉を覚えてきたの?」とママが驚くような暴言が飛び出すということも少なくありません。
一方で、こちらの言うことが聞こえていても聞こえていない素振りをしたり、知らん顔をしたりといった仕草で反抗心を表す子もいるでしょう。また、イライラをうまく言葉で表せない子は、物を投げたり叩いたりなどの暴力で自己主張するケースもあります。
イライラせずに広い心で受け止めよう
そうすると子どもは自分の意見が大切にされていることを実感し、成長しても自分の意見を正しく主張できるようになります。また、ある大学の研究によると、よくしゃべる子どもほどコミュニケーション能力が発達しやすく、成績のよさにもつながってくることがわかっているそうです。
子どもが多少生意気なことを言ってもイライラせずにまずは広い心で受け止めるようにして、頭ごなしに叱ったり話を遮ったりしないようにしたいですね。
自己主張が強い子への対応方法とは
自己主張が強いのとわがままとは異なる
自己主張というのは、単純に「こうしたいな」という自分の望みや欲求を相手に伝えることです。この気持ちは子どもだけでなく、年齢や性別問わず誰もが持っているものだといえます。
しかし、相手が嫌がったり否定していたりするにもかかわらず、主張を押し通そうとするのはただのわがままです。わがままには「甘え」が入っているため、自己主張とは異なります。
両者の違いがわからなければ、自己主張もわがままも同列に扱ってしまい、子どもの正しい自己主張を抑圧することになるので注意しましょう。
むやみに叱らず主張の真意を尊重しよう
大人は経験から知っていても、子どもにはわからないということはよくあります。興味を持って自己主張しても叱られてばかりでは、何事にも意欲が湧かなくなってしまいます。そのため子どもが自己主張したことに対しては、まずはしっかりと耳を傾け、主張の真意をくみ取りましょう。
そして、親として認められなかったり社会的に許されなかったりすること以外は、ある程度主張を受け入れ子どもの気持ちを尊重できるとよいですね。こうして子どもなりに「自己主張」と「わがまま」の区別をつけていきます。
ゆっくり成長する子どもを長い目で見守ろう
日々、色々な人と関わる中で、ときには喧嘩をしたり自分の思いどおりにはならなかったりするという経験を重ね、相手の感情を知ったり人の優しさや思いやりを実感したりしながら、自分の欲求をコントロールできるようになっていくのです。
そのため、子どもに対してママや周囲の大人がどのように関わっていくのか、ということがポイントとなります。子どもの気持ちを考えて対応していけば、子どもは「自分は大事にされているのだ」と感じることができ、ゆっくりながらも精神的に成長していくでしょう。
自己主張が弱い子に主張を促すコツ
育てやすい子と安心するのは禁物
しかし、自己主張の弱い子どもの多くは、人の顔色をうかがってすぐに意見を変えてしまったり、失敗を恐れて意欲的な行動ができなかったりするという傾向があります。
また、はっきりと断ることができないと、嫌なことや面倒なことを押しつけられやすく、何かと周囲の都合よく物事をすすめられてしまうことが多くなるでしょう。このように社会に出てから人間関係に苦労しやすいので、自己主張の苦手な子には上手に主張する方法を伝えたいですね。