子どもは行動を真似するのが上手!親はお手本になる言動を心がけよう
身近な人の真似をしたがる子どもは多いですね。子どもが真似をするのには理由があります。理由を知って子どもが真似をすることを前向きに捉え、子育てに生かしましょう。今回は子どもが身近な人の行動を真似する理由や、子どもが真似をする行為に関してママに心がけて欲しいことをご紹介します。
子どもが身近な人の行動を真似する理由とは
自我や好奇心の芽生えから行う
自我の芽生えは、多くの場合1~2歳ごろから見られます。1〜2歳ごろは運動能力が発達し、行動範囲が広がる時期です。また、真似をして遊ぶ「模倣遊び」が始まるのもこのころです。
身近な人の行動に興味を持ったり、できそうにない動きでも真似をしたりするため、ときにはママをヒヤヒヤさせることもあります。ただ、真似をすることは成長に必要なことなので、ママは子どもの好奇心が十分に満たされるよう安全な環境を整えるようにしてくださいね。
尊敬や好意を持つ人からの親近感を得るため
例えば小学生や中学生で、友だちのファッションセンスに憧れて服装を真似してみたり、大好きなミュージシャンの真似をして楽器を演奏したりする子どもは珍しくありません。この行為には相手との共通点を多くして、親近感を得る目的があると考えられています。
小さな子どもにとって憧れを持つ身近な人としては、ママやパパ、お姉ちゃん、お兄ちゃんがいますね。頑張って憧れの相手を真似して、親近感を抱いてもらいたいと考えるのは、自然な行為かもしれません。
周囲の言動を自然に吸収して学んでいる
挨拶以外にも、子どもは身近な人たちの会話を聞いて発音や話し方を学び、真似をしながら覚えます。着替えたり食べたり歯ブラシをしたり手を洗ったりなど、多くの生活習慣も身近な人の行為を真似してできるようになります。
「学ぶ」という言葉が「真似る」に由来するといわれているように、真似をすることは子どもにとって学びの第一歩です。そのため自然に適切な言動を吸収できるよう、環境を整えることも大切です。
親は真似されてもよい言動を心がけよう
きちんとした言葉遣いやマナーを意識する
まず意識したいのがきちんとした言葉遣いです。親の話す言葉は、子どもにとって「普通の言葉」になります。ママやパパが乱暴な言葉や汚い言葉を多く使っていると、子どもにとってそれが「普通の言葉」になり、お友だちなどにも平気で汚い言葉を使うようになってしまいます。
マナーも同様です。脱いだ靴を揃えたり食べる前に「いただきます」と言ったりすることを、子どもは親から学びます。ママやパパが意識するだけで、子どもは自然と正しい言動ができるようになりますよ。
怒ると叱るの意味を理解した上で対応する
突然子どもがそのような言葉を使うと、思わず「どこで覚えたの?」と驚いたり「ダメだよ」と注意したりするママもいると思いますが、子どもはこの反応を面白がり、かえってよくない言動を繰り返す傾向があるのです。
よくない言動に対してはきちんと対応する必要があります。対応するときに気をつけたいのが「怒る」と「叱る」の違いです。怒るは親の感情により怒鳴り散らすことで、叱るは目的を持って導くことです。
ママは子どもに「叱る」よう心がけ、どうしてその言葉が悪いのかを説明し、正しい言葉を使うように言い聞かせるとよいですね。
命令口調や否定的な言葉に気をつける
例えば帰宅時に手洗いを促すとき、「手を洗いなさい」と命令口調で言ったり「洗わなくちゃダメでしょ」と否定的な言い方をしたことはないですか?命令口調や否定的な言葉は子どものやる気を阻害する傾向があります。
心がけたいのが、共感的な言葉や肯定的な言葉を使うことです。「一緒に手をきれいにしようか」と言えば、子どものやる気を削ぎにくくなります。
言葉遣いを急に変えることは簡単なことではありませんが、肯定的な言動は客観的にも好感が持てますね。少しずつ意識するようにしてみましょう。
真似することは子どもの成長に欠かせない!
モデリング能力で正しく会話を習得できる
モデリング能力により、人は自分が体験しなくても真似をすることで言語や行為を習得できます。能力には個人差があり、習得の早い人もいれば遅い人もいますが、真似をして習得する能力は誰にでも備わっています。
子どもが会話を習得するときは身近な人をモニタリングして語彙を増やしたり、言葉の使い方を覚えたりします。ある程度会話ができるようになったら今度は親が子どもとの会話で正しい受け答えをするよう心がけることで、次第に会話のルールも獲得していくことができますよ。