喪中の意味やその期間とは?喪中の過ごし方やマナーを知ろう
「喪中」という言葉はよく耳にしますが、それがどういう意味かと問われるとはっきり説明できる人は多くないかもしれません。しかし、自分の身内に限らず友人や知人が喪中になることもありますね。そこで、不幸ごとにより喪中になったときの自分や友人たちに対する対処法などを見てみましょう。
目次
- 「喪中」の意味やその期間を知っておこう
- 故人を追悼する古くからの慣習
- 喪に服する範囲や期間の目安とは
- 忌中と喪中の違いについて
- 喪中に控えたほうがよいこと
- お正月のお祝いや結婚式の主催は控える
- 結婚式に招待されたときは先方に相談する
- お宮参りなどでの神社への参拝は臨機応変に
- 喪中はがきを出す時期や書き方について
- 11月から12月初旬までに届くよう準備
- 年賀状のやり取りや交流の多い方に送る
- 出産などの近況報告は別で行うのがマナー
- 子どもの年賀状はどのように対応する?
- 子どもの気持ちや喪の期間を参考にして
- 寒中見舞いやクリスマスカードを送る
- 喪中はがきは夫婦の名前のみでOK
- 友人や知人が喪中の場合に気をつけること
- 喪中はがきが届いたときの対応
- 出産内祝いなどは四十九日を過ぎてから
- お中元やお歳暮は相手への心遣いを
- まとめ
「喪中」の意味やその期間を知っておこう
故人を追悼する古くからの慣習
多くの人が喪中は仏教由来と勘違いしていますが、実は日本土着の信仰、神道からきているのです。神道では、死を「穢れ」と捉え、忌明け五十日祭までは神社への参拝を禁じています。初詣やお宮参り、七五三なども控えることになるでしょう。
一方、仏教では死を穢れとは捉えず、仏になったと考えます。そのため、お寺への参拝は問題がありません。
それではなぜ多くの人が喪中を一般的と考えるようになったかというと、奈良時代の養老律令や江戸時代の服忌令、明治時代の皇室服喪令などに記載されたからでしょう。
喪に服する範囲や期間の目安とは
明治時代に出された太政官布告では、喪中や忌中の日数が故人との関係性ごとに細かく決められていました。しかし、夫や夫の父母、祖父母などが亡くなったときは服喪期間が長いのに、妻側の親族の場合には服喪期間がないなど男尊女卑色が強かったため、昭和22年に廃止されました。その後の喪中は、一年間が一般的です。
また、会社ごとに忌引き休暇があります。これも血縁の深さや親等数により定められていますよ。
忌中と喪中の違いについて
忌中も喪中も慶事を控えることに変わりはありませんが、四十九日法要や五十日祭を終えることで忌明けとなります。仏教では四十九日目には故人の最終審判が下され仏となって極楽浄土へ、神道では五十日祭後に家族の守護神となるそうです。
忌中までは慶事を控えることに加え、神社への参拝ができなかったり、外部に穢れを触れさせないように家にこもったりなど喪中に比べて厳しいものとなっていますよ。
喪中に控えたほうがよいこと
お正月のお祝いや結婚式の主催は控える
慎んだほうがよいものは、正月用の飾りやおせち料理などをいただくことです。もしおせち料理がないと困る家庭は、祝いの意味がある料理や重箱は控えて通常料理として食べるとよいようですよ。また、お年玉はお小遣いとして無地の袋で渡します。初詣は忌中を過ぎてから行うほうがよいでしょう。
結婚式は基本的に行いませんが、特に忌中は最も避けたほうがよい時期です。ただし、忌明けにする、忌明けに入籍のみして喪明けに式を挙げる、中止できない時期なのでやむを得ず行うなど対応は様々です。ただ、これらには親族の了承が必要でしょう。
結婚式に招待されたときは先方に相談する
招待状は、喪中であることを知らずに送られてくるでしょう。そのため、相手方に事情を説明し、相談をすることが大切です。なぜなら、喪中の参列を嫌がる人もいますし、断りづらいからと参列した後に知られ関係が悪くなることも考えられるからです。
中には、気にしないから是非参加してほしいと考える方もいますが、悲しみが深くお祝いの気持ちになれないときは正直に話し欠席したい旨、申し出てみましょう。
お宮参りなどでの神社への参拝は臨機応変に
お宮参りや安産の祈願は、忌明けまで待つほうがよいでしょう。七五三の場合は、もし満年齢にずらすことができるなら、翌年に行うことを検討してはいかがでしょうか。
忌中に関わらずどうしてもお参りをしなければならない特別な事情のある場合は、神社に相談すると神社の外でお祓いをしてもらえることもあります。これをすることにより、忌中であっても神社へ入ることを許されるのです。また、期間を逃したくないときは神社にこだわらず、お寺へ参拝する方法もありますよ。
喪中はがきを出す時期や書き方について
11月から12月初旬までに届くよう準備
配偶者、両親と義両親、祖父母と義祖父母、子どもと子どもの配偶者、孫と孫の配偶者、兄弟姉妹と義兄弟姉妹です。ただし、家庭によっては二親等以内でも非同居のため喪中はがきを出さない、三親等以上でも親しかったので喪に服すなど考え方は様々でしょう。
喪中はがきは、相手が年賀状を書き始めるまでに届くのが基本です。そのため、11~12月初旬までに届くように準備を終え、投函しましょう。
ここで迷うのが、葬儀に参列してくださった方へも送るのかということです。マナーとしては参列の有無に関わらず送ることになっていますよ。