なぜ赤ちゃんは唸り声を出して伸びる?体調の見方や注意すべき点とは
伸びや唸りから疑われる症状とは
臍ヘルニアや鼠径ヘルニアの可能性が
臍ヘルニアは「デベソ」のことです。ご存じのとおりヘソが飛び出ている状態で、ほとんどは1歳くらいまでに自然に治まります。
鼠径ヘルニアは小腸などが下腹部に飛び出した状態で、足のつけ根にこぶのようなものを確認できます。放置すると血流が悪くなり、赤ちゃんによっては痛みや嘔吐をともなうようです。
臍ヘルニア同様、鼠経ヘルニアも自然治癒することがありますが、手術で治すケースもあります。不安に感じたら、臍ヘルニアは1歳を過ぎたころ、鼠経ヘルニアは足のつけ根にこぶを発見したときに、小児科に相談してください。
脳性まひや自閉症の可能性があることも
脳性まひでは、赤ちゃんが熟睡しているときにも激しい反り返りが見られます。エビ反りのように反り返ったり、反り返るときに首や肩、腰が不自然にねじれたりすることがあります。
自閉症の赤ちゃんは抱っこしたときに反り返って嫌がったり、不自然に激しく反り返りしたりする傾向があります。自閉症の赤ちゃんは敏感なため抱っこを嫌がり、反り返りの動きにこだわって何度も反り返ることが、このような行動となって表れるようです。
ただし、どちらも可能性があるというだけです。過度な心配は必要ありませんが、気になるようであれば念のため小児科を受診して、医師に確認してもらいましょう。
心配しすぎずゆったり見守ろう
成長のための伸びやモロー反射は、赤ちゃんの月齢が低いうちにしか見られない動作です。「かわいいな」と、今しかない姿に癒されてくださいね。
なんとなく嫌そうに伸びたり唸ったりするときは、赤ちゃんが何を不快に思っているか観察しましょう。背中に汗をかいているか、便秘気味なのか、げっぷが出なくて苦しいのかなど、原因を探ってケアするとよいですよ。
めったにないですが、激しく反り返って伸びたり、いつもと違う様子で痛がったりして心配であれば、小児科のお医者さんに相談してくださいね。
まとめ
しかしごくまれに、赤ちゃんのお腹や足のつけ根に臍ヘルニアや鼠径ヘルニアが見られたり、明らかに不自然な伸びや唸り声を出したりすることがあります。気になるようであれば、万が一を考えて小児科を受診して先生に確認をしてくださいね。
ほとんどの伸びや唸りは月齢が増せばやがて治まります。心配しすぎることなく、ゆったりと成長を見守ってください。