子どもの音域に合う歌を楽しもう!選ぶポイントやわらべうたを紹介
子どもは、音楽に合わせて歌をうたったり手拍子をしたりすることが好きですよね。子どもと一緒に歌を楽しむママは多いですが、ふと、「子どもの音域はどのくらいなのかな?」と疑問に思ったことはありませんか。今回は、子どもの音域や、面白いわらべうたなどについてご紹介します。
目次
- 子どもの音域に合う歌をうたうとよい理由
- 音域が合わないと怒鳴っているような歌声に
- 未熟な声帯に過剰な負担を掛けないため
- 無理な発声を続けると喉の病気になることも
- 子どもが喉に負担を掛けず自然に出せる音域
- 子どもの音域は狭く成長とともに広がる
- 2歳でド~ソの音は出せるが個人差が大きい
- 年長児で平均1オクターブにまで広がる
- 子どもが楽しめる歌を選ぶポイント
- 年齢に合う歌を取り入れよう
- 季節を感じられる歌をうたおう
- 昔ながらの歌や手遊び歌を楽しもう
- 子どもの音域にぴったりのわらべうた
- 歌詞やリズムが単純で簡単な日本の民族音楽
- 構成音はたった2音「おせんべやけたかな」
- 日本の伝統的な音階「あんたがたどこさ」
- まとめ
子どもの音域に合う歌をうたうとよい理由
音域が合わないと怒鳴っているような歌声に
子どもの音域には、年齢、心や体の発達、音楽経験の有無などによって個人差がありますが、音域が合っていないと、怒鳴ってうたう原因になるそうです。
赤ちゃんが発する喃語や、2~3歳ごろの子どもの歌声はとても柔らかく静かです。しかし、幼稚園などの集団生活を経験していく中で、歌が子どもの音域を超えていたり、個人の音域に合わない歌をうたったりすることで、怒鳴った歌声になる子どもがいるそうですよ。
怒鳴った歌声は「元気がある」と認識され、そのままの声で歌い続ける子どもが多いのです。
未熟な声帯に過剰な負担を掛けないため
個人差はありますが、子どもの音域は成長するにつれて広がっていきます。子どもが自分の音域を超えた歌をうたおうとすると、一生懸命、声を出そうとして怒鳴ったようになってしまうのです。
怒鳴るようにうたうことを続けると、未熟な子どもの声帯に過剰な負担が掛かります。声がかすれたり喉が腫れたり、ひどくなるとポリープに進化してしまったりする可能性がありますよ。
残念ながら、一度ひどく傷がついた声帯は元に戻らないそうです。子どもの声帯を守るためにも、音域に合った歌をうたって、楽しいと感じることができるとよいですね。
無理な発声を続けると喉の病気になることも
たとえば、「小児嗄声(しょうにさせい)」は、小児期に声がかすれた状態が慢性的に続くことをいいます。幼稚園から小学校低学年の時期に多く、無理な発声をせず、大きな声を出し過ぎないなどの注意が必要ですよ。
また、小児嗄声の原因が「小児声帯結節(しょうにせいたいけっせつ)」と診断されるかもしれません。これは、声の使い過ぎによって声帯の左右両側に小隆起ができることです。体調に変化が表れないので見過ごしがちですが、大きい声を出さない、力まかせに声を出さない、長時間しゃべり続けないことなどを心掛けましょう。
子どもが喉に負担を掛けず自然に出せる音域
子どもの音域は狭く成長とともに広がる
まず、子どもの音域は成長とともに広がっていきます。個人差があるものの、小学校低学年までの子どもの音域はとても狭く、音の高さもバラバラなことが多いそうです。
よく「うちの子は音痴」というママがいますが、子どもの音域が狭いために正しい高さの音を発声することが難しく、音がずれてしまうのです。しかし、成長するにつれて、生まれたときは2mm程度の長さだった声帯が、6歳ごろには9~10mm程度になります。それとともに子どもの音域が広がり、音に合わせて発声をできるようになるでしょう。
2歳でド~ソの音は出せるが個人差が大きい
自分の子どもの音域について、あまり考える機会がなかったママが多いかもしれませんね。子どもと一緒に歌をうたって、どのくらいの音域を出すことができるのか試してみましょう。
ピアノの鍵盤の中央にあるド~ソまでに収まる音域の曲で、なるべく音程の差がない曲から始めてみるとよいですよ。子どもが無理なくうたっているなとママが感じたら、少し音域を広げて選曲をしましょう。
ちなみに、ドより低音に音域が広がり始めるのは4歳ごろからだそうですよ。
年長児で平均1オクターブにまで広がる
少しずつではあるものの、男の子と女の子の音域に差が表れ始めることも、年長児の特徴です。女の子は、男の子よりも広がる音域の幅が大きいそうです。
さらに年長児になると、女の子と男の子に共通して、音程を正確に発する力が身についているといわれています。1オクターブにまで音域が広がり、音程を正確に発することができるようになるのですから、ただ楽しく歌をうたうだけではなく、うたうことで気持ちを表現したり、きれいな声でうたう方法を考えたりするなど、子どもの心の成長にもつながるとよいですね。