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新生児が蚊に刺されたらどうする?処置の仕方と虫よけ対策の方法

新生児が蚊に刺されたらどうする?処置の仕方と虫よけ対策の方法

夏になると現れる蚊は、刺されるとかゆくなって不愉快なだけではなく、部屋にいると気になって眠ることもできませんよね。特に、生まれたばかりの赤ちゃんがいると病気やアレルギーが心配です。今回は新生児が蚊に刺されたときの対処法や新生児がいても安全な虫よけ方法をご紹介します。

新生児が蚊に刺されやすい理由と症状

体温が高くて呼吸数が多いから狙われやすい

大人に比べると、小さい子どもや赤ちゃんは蚊に刺されやすいといわれていますが、これは蚊がエサを探すメカニズムと深い関係があります。

蚊は、動物が発する体温や吐き出す二酸化炭素、汗の匂いに反応して集まる習性があります。そのため、体温が低い女性よりも体温が高い男性、汗をかいていない人よりも汗をかいている人の方に寄っていきます。

また、動物の心拍数や呼吸の回数は体が大きいほど少なく、体が小さいほど多くなります。子どもは大人に比べると体温が高く呼吸の回数も多いので、子どもは大人に比べると蚊が集まりやすいということです。

特に、体の小さい赤ちゃんは体温が高く呼吸数も多く、あまり動かないので蚊にとっては絶好のターゲットになります。皮膚が薄いので血管を探しやすく、血を吸いやすいということもあるようです。

なお、赤ちゃんに限らず血液型がO型の人は蚊に刺されやすい傾向があるそうです。原因は解明されておらず、血液型は関係ないとする説もありますが、赤ちゃんの血液型がO型の場合は注意したほうがよいかもしれません。

個人差がある蚊に刺されたときの症状

蚊は血を吸うときに「麻酔作用」や「血が固まりにくくする作用」をする成分を含んだ唾液を出すのですが、蚊の唾液は人間にとってアレルギー反応を引き起こす原因となります。

アレルギー反応の出方には個人差があります。例えば食べ物のアレルギーでは、食べるとじんましんが出る人、ショックを起こして呼吸困難を起こす人、少量であれば反応が出ない人などがいますよね。

蚊の唾液に対するアレルギーにも個人差があり、刺されてすぐに反応が出る「即時型反応」と、刺されてから1日から2日後程度で反応が出る「遅延型反応」の2種類に分けることができます。

反応の出方は蚊に刺された回数によって変化します。蚊に刺された回数が少ないうちは「遅延型反応」を起こしますが、蚊に刺された回数が増えるにつれ「即時型反応」を起こすようになりますよ。

生まれて間もない赤ちゃんは刺された回数が少ないため、反応がゆっくり出る「遅延型反応」を起こします。「遅延型反応」は「即時型反応」に比べて症状が長く続く傾向があるほか、患部が大きく腫れることもあるので注意が必要です。

新生児が蚊に刺されたときの処置の仕方

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刺されたところを水でしっかり洗う

蚊に刺されたときの基本的な対応は、刺されたところを水でしっかり洗うことです。水で洗うことで表面についた蚊の唾液と菌を洗い流しましょう。

手を洗うときと同じくらいの水量で30秒くらい時間をかけてしっかり洗うと、蚊が刺した傷から菌が入ることを防ぐことができますよ。

また、赤ちゃんは「かゆい」と感じるとずっとかいてしまいます。虫刺されをかきむしると引っかき傷から菌が入って化膿し、「とびひ」になってしまうことがありますので、洗った後は刺された部分に、かゆみ止めのパッチを貼ってください。

かゆみ止めのパッチは刺された部分をかきむしって皮膚を傷つけてしまうことを防いでくれるだけではなく、かゆみも抑えてくれますよ。

患部を温めるか冷やすかの判断の仕方

蚊に刺されたときは患部を温めればかゆみや腫れが治まる場合と、冷やせばかゆみや腫れが治まる場合があります。

温めると効果があるのは、蚊に刺された直後や刺されてすぐにかゆみが出た場合です。アレルギーの原因となる蚊の唾液に含まれたタンパク質を体温より高い温度で温めることで、アレルギーの原因にならない状態に変化させることができます。

刺されてしばらくたってからかゆみや腫れが出た場合は、蚊の唾液がすでに浸透したあとなので温めても効果はありません。冷たい水の中に患部をつける、タオルで巻いた氷を当てるなどの方法で冷やし、炎症やかゆみを抑えるとよいでしょう。

温める場合は火傷、冷やす場合は冷やしすぎに注意してくださいね。

腫れが大きいときは早めに小児科を受診する

蚊に刺された部分が腫れるのはよくあることですが、腫れが大きいときは早めに小児科を受診してください。

抵抗力が弱い赤ちゃんは大人に比べて虫刺されが大きく腫れやすいのですが、あまりにも大きい場合は刺されたときにできた傷から菌が入って腫れている可能性があります。放置しておくと「とびひ」になるかもしれません。

さらに、赤ちゃんの肌が腫れる、発疹が出る原因としては突発性発疹や水ぼうそう、別のアレルギーなどの可能性もあります。蚊に刺されたあとに腫れたから「虫刺され」とは限らないので、様子がおかしいと感じたら病院に行ってくださいね。

また、かゆみが強い、広い範囲で赤みが出ている、熱が出てきたなどの場合は受診したほうがよいでしょう。

新生児が蚊に刺されたら注意すること

発熱や発疹などの症状が出ていないか

虫刺されというと「たいしたことない」というイメージがあるかもしれませんが、実は蚊は「世界で一番恐ろしい生き物」ともいわれています。

蚊はさまざまな動物や人を刺して血を吸っているため、危険なウィルスや細菌を体内に持っている可能性があります。抵抗力が弱い赤ちゃんは特に危険ですね。

日本では蚊が媒介する感染症は流行していませんが、海外から持ち込まれることもあるので油断はできません。特にデング熱とチクングニア熱は「ヤブ蚊」が媒介する病気なので、日本でも感染する可能性があります。

蚊に刺されたアレルギー反応で高熱やじんましんが出ることもありますので、刺されたあとは発熱や発疹がないかなど、赤ちゃんの様子に注意してくださいね。

患部が水ぶくれやとびひになっていないか

蚊に刺されたあとをかきむしって傷がつくと、傷から入った菌が原因で傷が化膿して水ぶくれになることがあります。

また、水ぶくれの中から出た細菌や膿を含んだ液がほかの場所につき、水ぶくれや化膿が広がった状態が「とびひ」です。「とびひ」になると市販の塗り薬では治療が難しいので、病院での治療が必要となります。

「とびひ」は悪化すると、原因菌の「黄色ブドウ球菌」が出す毒素で皮膚が赤く腫れる、皮膚がむけるということがあり、皮膚が薄く抵抗力が弱い赤ちゃんは入院が必要なほど重症化することもあるようです。

蚊に刺されたときは、患部が水ぶくれや「とびひ」になっていないか注意して、「とびひ」になったときは悪化する前に小児科を受診してくださいね。

日本脳炎の心配はまずないが西日本は注意

日本脳炎ウィルスに感染することで発症する日本脳炎は、主に蚊によって媒介される病気です。現在は予防接種が普及していることから感染する人は減りましたが、現在でも毎年10人程度の感染者が出ています。

ただし、日本脳炎ウィルスを持つ蚊に刺されたとしても、脳炎を発症する確率は1.0%以下ですのであまり心配はありませんよ。

とはいえ、日本脳炎ウィルスは豚、牛、イノシシなどの哺乳類が感染する病気ですので、周囲に感染している人がいないから感染しないとはいい切れません。

発症すると後遺症が残ってしまう病気なので、感染者が報告されている西日本のママは特に、日本脳炎の予防接種を受ける前の赤ちゃんが蚊に刺されないよう注意してくださいね。
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