喪中で引っ越しをしてもいいの?引っ越しの挨拶や住所変更の連絡方法
引っ越しを間近に控え、色々と準備を進める中で突然届いた訃報。悲しみと同時に、「こんな状況の中で引っ越ししてもよいのかしら…」と不安になってしまいますよね。しかし、引っ越しは業者の手配や、賃貸借契約の関係上、後戻りできない場合も多いです。そこで今回は「喪中の引っ越し」についてお話したいと思います。
まずは喪中についてきちんと知ろう
実は喪中には「忌中と喪中」の2種類がある
まず「忌中」は、四十九日(神式では五十日)の法要までの期間とされます。不幸があった日から、四十九日間は魂が留まっていると考えられており、魂があの世へ旅立つまでの期間とされています。また、遺族の身に死の穢れがついているという考え方もあるようです。
一方「喪中」は、故人を偲ぶ期間で、不幸があってから一年間が一般的な期間です。「忌中」ほど厳密に「いつまで」というわけではありませんが、一般的には一親等は1年間、二親等が3~6カ月、三親等は喪に服す必要がないとされています。故人との間柄によって、それぞれの家庭で偲ぶ期間を決めることができるようですよ。
忌中と喪中にしてはいけないこととは
まず忌中は「お正月」や「結婚式」などのお祝い事はしません。お正月は、神社への初詣や年賀状、正月飾りはせず、内々で静かに過ごします。結婚式を挙げる場合は、両家で話し合って決めるのが一般的です。
喪中のお正月の過ごし方は、年賀状や正月飾りはしませんが、お節料理やお年玉、初詣はしても問題ないようです。また、結婚については、結婚式は祝い事なのでしてはいけないとされていますが、故人が楽しみにしていた場合などは、供養の意味も込めて行う場合もあるようです。一方、結婚式に招待された場合には、先方に謝罪をした上で「欠席」とするのが一般的ですが、相手方の関係性によっては出席する方もいるようです。
引っ越しは問題ないが相談するのがベター
ただし、忌中に「新築の購入」はしないほうがよいとされています。家の購入となると、手続きも大変ですし、家のことで頭がいっぱいになってしまこともあるでしょう。やはり忌中は、故人のことだけを考えるようにし、四十九日を終えてから自分たちのことを考えるようにしたいですね。
また、喪中の引っ越しは問題ないとされていても、好ましく思わない家族もいるかもしれないので、よく相談して決めることをおすすめします。
喪中に引っ越した場合の挨拶の方法
近所の方への挨拶は普通どおりにおこなおう
引っ越し先への挨拶は「隣にどんな人が住んでいるのか」など、お互い知っておいたほうがよい場合におこなうものです。引っ越しの挨拶もなく、空室と思っていた部屋から物音が聞こえてきたら、隣人に不審に思われる場合もあるでしょう。今後お互いが気持ちよく生活するためにも挨拶はしておきたいですよね。ご近所には、わざわざ「喪中」であることを告げる必要はないので、一般的な引っ越しの挨拶として済ませましょう。
挨拶に行く時間帯は、土日の昼間の10時から17時くらいまでがベストで、18時以降だとか、早朝などは相手の迷惑になる場合があるので避けたほうがよさそうです。
喪中はがきで住所変更を知らせる方法
喪中はがきと住所変更のお知らせを別々に出すことも可能ですが、喪中はがきで住所変更のお知らせを兼ねることもできますよ。
ただし、「近くに来たら寄ってください」などの添え書きはしないようにしましょう。喪中はがきは添え書きをしないのがマナーなので、どうしても一言添え書きしたい場合には、転居のお知らせは別のはがきで出すとよいでしょう。「寒中見舞い」で住所変更のお知らせをする方法もあるので、後ほどご紹介します。
また、「住所変更の文面はあくまで形式的に伝えるように」しましょう。差出人の住所のところに「新住所」と記す程度に留めるとよいですね。
寒中見舞いを使って住所変更を知らせる方法
ただ、喪中の寒中見舞いで住所変更を知らせる場合は、住所変更したことがメインの内容にならないように気をつけましょう。喪中よりも引っ越しメインの内容だと相手に違和感を与えかねないので、あくまで喪中であることを中心に伝え、引っ越しをしたことはついでに知らせる程度に留めましょう。また、喪中に出す寒中見舞いの場合は、写真もNGなので気をつけましょうね。
失意の中でも忘れてはいけない挨拶
近隣の方へ持って行く手土産の相場とは
そこで、手土産を持って挨拶に行くのが一般的ですが、相場も気になるところです。安すぎても相手に失礼かもしれないですし、高額すぎても恐縮されてしまいそうです。
一般的な金額の相場は、500円から1,000円以下が多いようですよ。もともと、費用をかけないほうがよいとされているので、500円以下で考えている方も多いようです。
最近ではネットで注文できる、のしつきの引っ越し用手土産などもあるので便利でおすすめです。選ぶポイントは、数量が少なく、金額が低いものを選ぶと相場にあわせやすいですよ。