幼児期の食生活の乱れと問題点とは?子どもの食生活を見直そう
幼児期は体と心の成長・発達が著しい時期といわれています。この時期の食生活の良し悪しは、子どもが育っていく過程で大きな影響を与えることは明らかです。親ならば子どもの健やかな成長を願わずにはいられませんよね。あらためて、子どもの食生活を見直していきましょう。
食生活の乱れが子どもに与える問題点とは?
食生活の乱れは子どもの発達に影響する
DHAやEPAは青魚に含まれる質のよい油で、脳内の神経細胞の成長を促します。また、卵は良質なタンパク質のもとで、脳内で判断力や記憶に関わる神経伝達物質の材料です。脳がどんどん成長する大切な時期にこのように適切な栄養をとることで、よく働く脳がつくられるのです。
食生活はリズムも大切です。決まった時間に食事をとることで、体の基本的な働きや情緒に関係するセロトニンというホルモンが分泌され、神経が活発に伸びます。そして、安定した脳がつくられ、安定した心の発達につながります。
食生活の乱れは子どもの健康に現れる
日本の食事は欧米化が進み、魚より肉を食べる機会が増え、大人も子どもも脂質のとりすぎが指摘されているのをご存知ですか?たとえば、野菜不足や脂肪のとりすぎによって年々、肥満傾向の子どもが増えてきています。子どもは代謝が活発であるとはいっても、過度な脂肪分摂取は心配ですし、野菜不足は免疫力・集中力の低下につながります。
現代の日本は、いつでも好きなものを好きなだけ食べられる飽食の時代ですが、幼い頃からバランスの乱れた食生活を続けていたら、そう遠くない将来にさまざまな生活習慣病を発症するリスクが高まってしまうのです。
食生活の乱れは親子の絆が乏しくなる
こうした食事のスタイルでは、子どもが好きなものだけを食べたり、一気に早食いしたりすることになるので、肥満や体調不良の原因になるといわれています。
またそれだけではなく、本来、食事の時間は家族で食卓を囲むコミュニケーションの場であるべきですが、孤食ではそうした親子の絆が乏しくなってしまうのです。孤食のさみしさから情緒不安定になるケースもあります。
どうしても忙しくて、子どもだけ先にご飯を食べさせるしかない、といった家庭の事情もあるでしょう。そうした場合は、朝だけは家族で食事をとる、週末は家族で食卓を囲むなどの工夫をしましょう。
子どもの栄養バランスや食事環境を見直そう
子どもの栄養バランスを整えよう
そこで、まずは次の三つをバランスよく組み合わせることを意識して献立を考えましょう。
●体をつくるタンパク質…肉・魚・卵・豆・牛乳・乳製品など
●エネルギーになる炭水化物…米、パン、麺、いもなど
●体の調子を整えるビタミン…野菜、果物、きのこなど
幼児期は食べムラもある時期なので、1食単位で厳密にバランスを考えなくてもOKです。たとえば、「今日は野菜が少なめだったから、明日は少し多めを意識しよう」という感じで、1日単位や数日単位で、おおまかにバランスをとるようにすると、食事作りの負担も軽減されますね。
子どものおやつを見直してみよう
たとえば、チョコレートや飴など砂糖がたっぷりのお菓子ばかり食べると、虫歯や肥満の原因になります。「おやつ=甘いもの」ではなく、栄養価の高いヨーグルトや旬の果物、おにぎりなどにすれば不足しがちな栄養を補えます。
また、与える量にも注意しましょう。3時のおやつをたっぷり食べさせると、お腹がいっぱいになってしまって、その後の夜ご飯が食べられないということが起こります。与える量としては、小さなお皿におさまるくらいの量を目安に、与えすぎには注意しましょう。
家族で楽しい食卓作りをしよう
楽しい食卓づくりにおすすめなのがランチマットです。ランチマットを使うことで、自分の場所を意識づけられるので子どもが安心感を覚えます。このとき、子どもが食事に集中できるように、ランチマットのデザインはシンプルなものを選びましょう。
プラスチックの食器を使っている場合は、思い切って陶器のものに変えるのもよいですよ。子どもは大人と同じことをするのが大好きです。大人と同じ食器にすることで、子どもも一人前の気分が味わえて喜びます。ものは落とすと割れてしまう、ということを教えることもできますね。