魔の2歳児がなかった理由とは?自己表現ができているかがポイント
何もかもをママに頼っていた赤ちゃんのころに比べ、2歳ごろの子どもは自我が芽生えて好奇心も旺盛になっていきますよね。このころはママが差し出す手を嫌がり、ママから見ると困った行動が増えるため「魔の2歳児」と呼ばれます。ですが、中には魔の2歳児の特徴が見られない子どももいます。どうしてなのでしょうか。
いわゆる「魔の2歳児」の特徴とは
自我が芽生えてイヤと反抗的な態度をとる
ママだってやりたいことがうまくいかないときには気持ちが高ぶり、イライラしてしまうことがあると思います。子どもも同じで、伝えられないもどかしさやうまくできない悔しさを「イヤイヤ」という言葉や態度で表すのです。
子どもは感情のコントロールを行う前頭前野という脳の器官が未発達なため、気持ちを抑えることが難しく「イヤイヤ」がより強く表れますよ。一見反抗的な態度と見えますが、自己主張ができるようになった証なのです。
自主性が高まり自分でなんでもやりたがる
やってみたいという意欲が高まるものの、できないことも多い時期です。2歳児ひとりではできないことをやろうとすることも多く、ママはつい手を差し出してしまいがちです。ところが、手を差し出した途端にかんしゃくを起こしたり、泣き出したり、ときには転げまわって騒いだりすることがありますよね。
時間の問題や危険につながる行為などの理由で、子どもがやりたいことすべてをやらせるわけにはいきませんよね。ですが、子どもはまだママの都合を考えることができないため、手を焼くと感じることが多くなるのです。
知的好奇心が旺盛になりあれこれ質問する
「なんで?」「どうして?」「これ何?」など、見たものや聞いたもののすべてに疑問を持っているのではないかというくらい、質問攻めにあうことも少なくありません。ときには同じ質問を短期間に何度も繰り返すことがありますよね。
子どもは知的好奇心を満たすだけではなく、相手の反応を楽しんでいることも多いようです。コミュニケーション能力もこの時期に培っているのですよ。ただ、ママは繰り返される質問にうんざりしますよね。
魔の2歳児がなくても心配ないケースとは
持って生まれた性格が穏やかだった
子どもの性格は育った環境だけではなく、持って生まれた性格があります。穏やかな性格を持って生まれてきた場合は、激しいイヤイヤ期がないこともあるようです。
また、言葉の発達が早いと自分の考えを上手に伝えられ、イヤイヤ期特有の「うまく伝えられない」という葛藤が少ないケースがあるようです。結果的に魔の2歳児と呼べるような激しいイヤイヤ期とならなかったため、魔の2歳児がなかったと感じるのかもしれません。
ママのおおらかな対応で激化しなかった
イヤイヤ期は子どもがやりたいことができない、伝えたいことが伝わらないといった心の葛藤と、前頭前野が未発達なためにその葛藤を上手にコントロールできないということが組み合わさって起こります。
ですが子どものやりたいことが達成され、伝えたいことが伝われば、子どもは「イヤ」という感情を爆発させる必要がなくなりますよね。やりたいことはやらせ、できたら褒めるというおおらかな対応で接すれば、イヤイヤをする必要がなくなるのです。
イヤイヤへのママの感じ方や価値観にもよる
1人目を育児中のママなら、子どもの激しいイヤイヤ期にびっくりします。ですが、上の子の育児ですでに激しいイヤイヤ期を経験しているママだと違う思いを抱くかもしれません。同じようなイヤイヤを目の前にしても、「この時期はすぐに終わっちゃうから、かわいいものよね」とおおらかに構えられる可能性もあります。
実際にはイヤイヤ期や魔の2歳児の時期があったけれど、ママは「なかった」と感じている場合もありますよ。感じ方や価値観の違いで、魔の2歳児がなかったのかもしれませんね。
注意が必要な魔の2歳児がないケースとは
子どもがそもそも自己主張するのが苦手
2歳ごろは自分の感情を上手にコントロールできませんが、中には感情を押し殺してしまっていることがあります。今まで叱られたり拒否されたりする経験が多い子どもは、自己主張をすると叱られるかもしれない、という思いを持つことがあります。また、兄弟がいて多くのことに我慢を強いられてきた場合も、自己主張を抑えていることがありますよ。
このような場合は何かのきっかけで感情が爆発することがあるため、自己主張しやすい環境を作るようにするとよいですね。