ママにおすすめしたい小説とは?本のある生活で心を豊かにしよう
ママへのメッセージが伝わる作品3選
様々な葛藤を丹念に伝える「朝が来る」
「朝が来る」(辻村深月・ 文藝春秋)は、自分たちの子どもを産めずに特別養子縁組という手段を選んだ夫婦と、中学生で妊娠し断腸の思いで子どもを手放すことになった幼い母の、それぞれの葛藤と人生を丹念に描いた、胸に迫る長編になっています。
この作品は、立場の違う2人の母親の「母性」」をテーマにしています。「血のつながり」について考えさせられる、育児中のママにもぜひ読んでもらいたい作品です。
朝が来る | 辻村 深月 | Amazon
長く辛い不妊治療の末、自分たちの子を産めずに特別養子縁組という手段を選んだ夫婦。 中学生で妊娠し、断腸の思いで子供を手放すことになった幼い母。 それぞれの葛藤、人生を丹念に描いた、胸に迫る長編。 第147回直木賞、第15回本屋大賞の受賞作家が到達した新境地。
優しいファンタジー「ささらさや」
サヤがひとりで子育てに奮闘する中、ある事件が起こります。事件に巻き込まれるサヤを、助けに来てくれたのは、なんと亡き夫のゴーストでした。ゴースト登場となると、ちょっと怖い展開かと思われがちですが、優しさに満ちたファンタジー仕立てになっていますよ。
幼い子どもを持つ主人公サヤに、育児中のママなら共感できることも多いと思います。読み進めていくうちに、サヤの魅力にどんどん引き込まれて、応援したくなりますよ。
ささらさや | 加納 朋子 | Amazon
突然の事故で夫を失ったサヤ。しかし奇妙な事件が起きる度、亡き夫が他人の姿を借りて助けに来てくれる。ゴーストになった夫と残された妻サヤの、切なく愛しい日々を描く連作ミステリ小説。
ミステリアスな展開の連続「母性」
物語では、愛されたくて必死に生きている母親や娘の姿が切なく描かれていきます。「娘としての自分と、母としての自分に苦しみ、そのことが娘を追い込んでいく」という、物語のリアリティに恐ろしくもなりますが、恐いもの見たさにどんどん読み進めてしまいます。
「家族ってなんだろう」「母性ってなんだろう」と、心にずっしりと重く響いてくる、読み応えのある一冊です。
母性 | 湊 かなえ | Amazon
女子高生が自宅の庭で倒れているのが発見された。母親は言葉を詰まらせる。「愛能う限り、大切に育ててきた娘がこんなことになるなんて」。世間は騒ぐ。これは事故か、自殺か。……遡ること十一年前の台風の日、彼女たちを包んだ幸福は、突如奪い去られていた。母の手記と娘の回想が入り混じり、浮かび上がる真相。これは事故か、それとも――。圧倒的に新しい、「母と娘」を巡る物語。
まとめ
しかし、時間が自由にならないのも現実です。好きなジャンルを絞って、本選びに時間をかけないようにしたり、短編のものを選んだりしながら、時間を有効に使いましょう。
おすすめの小説も6冊紹介しました。どれも、口コミや読者からの評判がよいものばかりですので、書店で見かけたら、ぜひ手に取ってみてくださいね。あなたを空想の世界に連れていってくれますよ。