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ママにおすすめしたい小説とは?本のある生活で心を豊かにしよう

ママにおすすめしたい小説とは?本のある生活で心を豊かにしよう

ママへのメッセージが伝わる作品3選

様々な葛藤を丹念に伝える「朝が来る」

長く辛い不妊治療の末、栗原清和、佐都子夫婦は、民間団体の仲介で男の子を授かります。「朝斗」と名づけられた子どもは、やがて幼稚園に通うまでに成長し、家族は平穏な日々を過ごしていました。そんなある日、夫妻のもとに「朝斗を返してほしい」という電話がかかってきます。

「朝が来る」(辻村深月・ 文藝春秋)は、自分たちの子どもを産めずに特別養子縁組という手段を選んだ夫婦と、中学生で妊娠し断腸の思いで子どもを手放すことになった幼い母の、それぞれの葛藤と人生を丹念に描いた、胸に迫る長編になっています。

この作品は、立場の違う2人の母親の「母性」」をテーマにしています。「血のつながり」について考えさせられる、育児中のママにもぜひ読んでもらいたい作品です。

優しいファンタジー「ささらさや」

「ささらさや」(加納朋子・幻冬舎)は、新垣結衣さん主演で映画化されていますので、ご覧になった方も多いかもしれませんね。主人公はとても純粋で正直者のサヤです。その夫が交通事故にあってしまい、サヤと幼い子どもを残して、この世を去ってしまいます。

サヤがひとりで子育てに奮闘する中、ある事件が起こります。事件に巻き込まれるサヤを、助けに来てくれたのは、なんと亡き夫のゴーストでした。ゴースト登場となると、ちょっと怖い展開かと思われがちですが、優しさに満ちたファンタジー仕立てになっていますよ。

幼い子どもを持つ主人公サヤに、育児中のママなら共感できることも多いと思います。読み進めていくうちに、サヤの魅力にどんどん引き込まれて、応援したくなりますよ。

ミステリアスな展開の連続「母性」

ミステリアスな展開が連続する「母性」(湊かなえ・新潮社)は、タイトルどおり「母性」を巡る物語です。「女子高生が中庭で倒れている」というショッキングなニュースから物語は始まります。一人の母親を中心に物語は進むのですが、「母親もかつては娘だった」という、そんな当たり前のことが、この物語の軸になっていきます。

物語では、愛されたくて必死に生きている母親や娘の姿が切なく描かれていきます。「娘としての自分と、母としての自分に苦しみ、そのことが娘を追い込んでいく」という、物語のリアリティに恐ろしくもなりますが、恐いもの見たさにどんどん読み進めてしまいます。

「家族ってなんだろう」「母性ってなんだろう」と、心にずっしりと重く響いてくる、読み応えのある一冊です。

まとめ

読書ってよいですよね。非日常の世界にどっぷりとつかって、ちょっとだけ現実を忘れられます。だからこそ、育児で忙しいママのストレス軽減にピッタリなのです。

しかし、時間が自由にならないのも現実です。好きなジャンルを絞って、本選びに時間をかけないようにしたり、短編のものを選んだりしながら、時間を有効に使いましょう。

おすすめの小説も6冊紹介しました。どれも、口コミや読者からの評判がよいものばかりですので、書店で見かけたら、ぜひ手に取ってみてくださいね。あなたを空想の世界に連れていってくれますよ。
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