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出産育児一時金とは?知っておきたいその申請方法や受け取り方

出産育児一時金とは?知っておきたいその申請方法や受け取り方

「出産にはお金がたくさん必要だけど、大丈夫かな?」と心配な方いらっしゃいませんか? 「出産育児一時金」を利用することで、その心配はなくなります。どのような内容で、どういった手続きが必要なのかなど、事前に知っておくと、手続きがスムーズになり、安心できますよ。

出産育児一時金ってどんな制度なの?

出産育児一時金とは?

妊娠や出産は、怪我や病気とはみなされません。そのため、妊娠や出産に必要な費用について、加入している健康保険を使うことができません。出産前後の健診費用や出産をするときの分娩費用、入院費用などが全額自己負担となるため、どうしても高額になってしまいます。

出産をする産院のタイプや分娩の方法、入院する日数などによっても異なりますが、大体400,000~500,000円が出産するために必要といわれています。平成26年度に厚生労働省保健局から、出産するために必要な費用の平均は約490,000円と発表されているデータもあります。

そこで、まとまった支出による家計への負担を軽減することを目的として、平成6年の健康保険法等の改正により、それまでは「分娩費」と「育児手当金」と分かれて支給されていたものを統合する形で新たに設けられた制度が、「出産育児一時金」になります。出産育児一時金があることで、出産時に必要な金額の自己負担額を抑えることができます。

また、妊娠85日以降であれば、出産・死産・流産に関係なく支給されます。

支給額はいくらなの?

出産育児一時金として支払われる金額は、法令で定められています。なので、加入している健康保険が国民健康保険でも(会社などの)健康保険でも同じ金額の支給となります。

1994年9月に支給額300,000円から始まり、2006年10月・2009年1月・2009年10月・2015年1月に金額の見直しがされ、少しずつ支給される金額が増えてきています。2018年4月時点での支給される金額は、生まれてくる子ども1人につき404,000円です。さらに、「産科医療保障制度」に加入している医療機関等による、医学的管理のもとによる出産の場合は、16,000円の加算となり、合計で420,000円の支給となります。

例えばふたごの場合で、産科医療保障制度に加入している病院で分娩をする場合は、840,000円(420,000×2人)の支給になります。

また、「産科医療保障制度」に加入している医療機関であっても、妊娠22週未満で出産をした場合は、16,000円の加算がされません。

健康保険組合に加入している場合、付加給付があり支給額の上乗せがある場合もあります。

出産育児一時金を受け取れる条件

国民健康保険か健康保険に加入していること

出産育児一時金は、出産に必要となる医療費の一部を健康保険から支給される制度です。なので、国民健康保険(加入者)か健康保険(被保険者もしくは被扶養者)に加入している人が対象となっています。日本では国民皆保険制度が制定されているため、誰でも基本的にはどこかの健康保険に加入をしています。

出産のために働いていた会社を退職し、妊娠・出産の途中で加入している健康保険が変わることもあります。その場合は変わった日から6カ月以内で、かつ、健康保険の加入期間が1年以上あれば、変わる前に加入していた健康保険から支給を受けることができます。

ただし、変わる前の健康保険から支給を受けるか、変わった後の健康保険から支給を受けるかのどちらかのみになります。支給対象となる健康保険が2カ所あるからといって、両方から支給を受けることはできません。変わった後の健康保険から支給を受ける場合、変わる前の健康保険からも支給を受けていないか確認をするため、「出産育児一時金不支給証明書」などの書類の提出を求められる場合もあるようです。

妊娠4ヶ月以上で出産する人

国民健康保険もしくは健康保険に加入している人が、出産育児一時金の支給の対象になります。しかし、妊娠・出産をしたすべての人が対象になるわけではありません。

健康保険で定義されている出産とは、妊娠4カ月以上で出産する人のことになります。この4カ月とは、満4カ月という意味ではありません。受胎してから出産予定日までの標準日数は280日としています。その標準日数を10等分して決められる、妊娠月数の3カ月目を過ぎ、4カ月目に入った後のことになります。また、労働基準法第65条でも、「出産の定義」として、「妊娠4カ月以上の分娩」と定められています。

医師法21条に「医師は、死体又は妊娠四月以上の死産児を検案して異状があると認めたときは、二十四時間以内に所轄警察署に届け出なければならない」とあり、これを基に決められたそうです。

一般的なカレンダーの1カ月とは異なり、妊娠・出産の場合は、1カ月を28日で計算します。なので、妊娠4カ月以上の人とは、妊娠85日(週数で数える場合は12週)以上の人ということになります。

受取り条件について知っておくべきポイント

早産や流産や死産などでも支給対象

母体の保護を目的として、分娩の事実について支給される、出産育児一時金は「妊娠4カ月以上で出産をする人」が支給対象ですが、正常な出産のみが対象ではありません。規定の日数を過ぎていれば、思いがけない早産や死産、流産も支給の対象となります。

死産や流産の場合は、病院で医師から証明書をもらい、加入している健康保険に申請する事で支給を受けることができます。また、すぐに手続きができなくても、死産や流産から2年以内なら請求をすることができます。

また人工妊娠中絶をする場合も、既定の日数を過ぎた後であれば、出産育児一時金の支給対象となります。この場合の人工妊娠中絶とは、医師が医学的に母体の安全を保護するためのものをいいます。

生活保護世帯は公費負担の制度を活用する

生活保護世帯や低所得による非課税世帯で、健康保険に加入していない場合は、健康保険に加入していないため、出産育児一時金の支給対象外となります。生活保護世帯には、「出産扶助」「入院助産院制度」などがあります。

「出産扶助」を受けるための条件は、①生活保護を受けていること、②自治体指定の病院での出産または自宅での出産となります。ケースワーカーさんや自治体の福祉課や最寄りの福祉事務所で相談をすることができます。

また、生活保護世帯には「妊婦加算(妊娠が分かった月の翌月から出産日の属する月まで)」と「産婦加算(出産日を属する月の翌月から5カ月(母乳育児以外は2カ月))を受けることもできます。加算額はお住まいによって異なります。

外国人でも健康保険に加入していれば大丈夫

出産育児一時金の支給は、日本人のみが対象となる制度ではありません。外国籍の人であっても、国民健康保険もしくは健康保険に加入していて、妊娠4カ月以上で出産をすれば、支給の対象となります。

ただし、国民健康保険の場合は注意が必要です。それは、加入者の在留資格が1年以上あることが支給の条件になることです。つまり、在留資格が1年未満の場合は、支給の対象外となってしまいます。

ただし、在留資格が1年未満であっても、お住まいの自治体が1年以上の滞在を許可した場合など、支給してくれる自治体もあるため、お住まいの市区町村で相談してみてください。

出産育児一時金の請求に必要な書類や手続き方法などで、特別なものはありません。

出産育児一時金手続きの申請方法

ママが会社員または公務員

ご自身が会社員として勤務をしているママや、役所などで公務員として勤務しているママの場合の手続き方法です。

産前産後休暇・育児休暇を取得していて、加入している健康保険がご自身の勤務先の健康保険の場合や、退職後6カ月以内で勤務していた会社の健康保険を任意継続している場合は、ママの勤務先の健康保険で出産育児一時金の申請手続きをおこないます。

手続き先は、勤務先の担当窓口や健康保険組合・共済組合、協会けんぽなどになります。あらかじめ、どこが手続きの担当窓口なのかを確認しておくと、手続きをするときに困ることなく、スムーズに手続きをすることができるかもしれませんね。

また、任意継続の場合は、一度保険証を返却し、再交付をしてもらうことになります。

ママが専業主婦でパパが会社員または公務員

ママが専業主婦をしていて、パパが会社員や公務員として働いている場合の手続き方法です。

パパの健康保険の扶養家族として入っているので、パパの勤務先の健康保険で出産育児一時金の申請手続きをおこないます。パパに手続きの担当窓口を確認しておいてもらうようにお願いしておくといいかもしれません。

出産を機に退職をしたママもいらっしゃると思います。働いていたときの被保険者期間が継続して1年以上で、退職してから6カ月以内の出産であれば、退職前に勤務していた会社を通じて申請手続きを行うこともできます。

ただし、申請ができるのは、パパの勤務先かママの以前の勤務先かのどちらかのみになりますので、ご自身で申請先を選ぶことができます。

ママが専業主婦でパパが自営業か自由業

ママが専業主婦をしていて、パパが自営業や自由業の場合の手続き方法です。

国民健康保険に加入をしているので、お住まいの市区町村の役所で出産育児一時金の申請手続きをおこないます。万が一、国民健康保険の保険料の未納分がある場合は、自治体によって対応が異なりますので、お住まいの市区町村の役所で相談をしてください。

出産を機に退職をしたママで、働いていたときの被保険者期間が継続して1年以上で、退職してから6カ月以内の出産であれば、退職前に勤務していた会社を通じて申請手続きを行うこともできます。

ただし、申請ができるのは、お住まいの市区町村の役所かママの以前の勤務先かのどちらかのみになりますので、ご自身で申請先を選ぶことができます。

出産育児一時金の受け取り方3つの方法

直接支払制度で受け取る場合

「直接支払い制度」とは、健康保険から出産した医療機関に出産育児一時金を支払う制度のことをいいます。退院のときに出産をした病院の窓口で出産育児一時金で不足した分のみ支払いをします。

例えば、出産育児一時金が420,000円で、出産費用が500,000円の場合は、80,000円を支払います。病院側から「直接支払い制度合意書」を貰い提出します。

医療機関によっては、必要な書類が異なる場合もあります。詳しくは分娩をする医療機関で確認や相談をするのがよいでしょう。

出産育児一時金を超えなかった場合は、差額を健康保険に請求することができます。例えば、出産育児一時金が420,000円で、出産費用が400,000円の場合、20,000円が請求できます。

受取代理制度で受け取る場合

「受け取り代理制度」とは、出産をする医療機関を出産育児一時金の受け取り代理人として定める制度のことをいいます。直接支払い制度と同じように、退院のときには、出産育児一時金で不足した分のみの支払いになります。

認可されている小規模届出医療機関などに限られる制度です。対象の機関は、厚生労働省に届け出をしているごく少数の機関になります。

この制度を利用する場合は、あらかじめ申請をする必要があります。まず、受取代理用の申請書に医師の証明をもらいます。出産予定日の2カ月前より後に、健康保険組合へ申請をします。その後、医療機関から健康保険に出産育児一時金の請求があります。そして、健康保険から医療機関に出産育児一時金が支払われます。

産後に申請して受け取る場合

「直接支払い制度」や「受け取り代理制度」を利用せず、退院時には全額を自分自身で支払い、後日健康保険に出産育児一時金の請求をする方法もあります。

必要書類を入院中に医療機関で記入をしてもらい、健康保険の担当窓口に提出をする必要があります。その際、書類を記入する手数料が必要な医療機関もあるようです。少し手続きは大変ですが、入院・出産費用をクレジットカード払いにして、クレジットカードのポイントを貯めることもできます。

ただし、医療機関によっては、クレジットカード払いに対応していない場合もあるので、事前に確認が必要となります。出産育児一時金が自分自身の口座に振り込みされるまで、1カ月から2カ月程度かかるようです。

出産育児一時金差額請求の手続きについて

出産育児一時金差額請求とは

「直接支払い制度」か「受け取り代理制度」を利用し出産をしたときで、出産にかかった費用が出産育児一時金を超えなかった場合、その差額分を健康保険に請求することができます。例えば、産科医療保障制度に加入している医療機関等で出産をし、出産にかかった費用が400,000円の場合、出産育児一時金は420,000円になるので、その差額の20,000円を請求することができます。

出産費用全額を窓口で自己負担し、出産育児一時金を出産後に申請して受け取る方法の場合は、出産育児一時金の全額を請求するかたちになり、差額は発生しません。なので差額請求をすることはありません。

手続き方法は、出産をした医療機関に出産育児一時金の支払いが終わった後に発行される「支払い決定通知書」が届いた後に請求手続きをするか、届く前に請求手続きをするかの2種類となります。

差額請求ができるのは、出産の翌日から2年以内となります。自分自身で手続きをしないと、差額が振り込まれることはありません。差額が発生した場合は、忘れずに手続きをするようにしましょう。

出産育児一時金差額請求に必要な書類

「支払い決定通知書」が届いた後に請求手続きをするか、届く前に請求手続きをするかで、必要となる記入する書類や提出する書類が異なります。

支払い決定通知書が届いた後に請求手続きをする場合は、「健康保険出産育児一時金差額申請書」を利用します。この書類以外に必要な添付書類などはありません。必要事項を記入して、健康保険の窓口へ提出をします。

支払い決定通知書が届く前に請求手続きをする場合は、「健康保険出産育児一時金内払金支払依頼書」を利用します。健康保険出産育児一時金内払支払依頼書の証明欄に医師・助産婦または市区町村長の出産に関する証明が必要となります。証明が受けられないときは、戸籍謄本や出生受理証明書、出生届出証明がされている母子健康手帳など(死産の場合は死産証明など死産が証明できる書類)の添付が必要となります。あわせて、直接支払い制度や受け取り代理制度の利用に関する書類のコピーと、出産費用の領収書や明細書のコピーを添付する必要があります。

必要書類は健康保険によっても異なるので、加入している健康保険で確認をしてみてください。

出産育児一時金について知っておきたい内容

申請を忘れていた場合でも2年以内ならOK

「直接支払い制度」や「受け取り代理制度」を利用する場合は、申請を忘れることは少ないと思いますが、例えば、出産育児一時金のことをまったく知らなかったり、出産後に受け取ろうと思っていたけれど、忙しくしていて手続きを忘れていたり、残念ながら流産や死産ですぐに手続きをすることができなかったということもあると思います。

出産後すぐに手続きができなくても、出産の翌日から2年以内であれば、いつでも申請することができます。申請先は、今加入している健康保険ではなく、出産時に加入していた健康保険となりますので注意が必要です。

また、出産の翌日から2年を1日でも過ぎてしまったら、時効となってしまうので、なるべく早めに手続きをしましょう。

被保険者の場合は保険料免除も申請できる

出産育児一時金の支給が対象となるママが、「産前産後休業」と「育児休業」を取得している場合、取得中の健康保険料と厚生年金の保険料免除の申請をすることができます。免除期間は原則、産前産後休業開始月から終了予定日前月(終了日が月末のときは産前産後休業終了月まで)と、育児休業期間中になります。

産前産後休業を開始したら自動的に適用される制度ではありません。申請書の提出が必要となりますので、勤務先などで確認しておきましょう。

また、2019年4月からは、国民年金第1号被保険者のママも、産前産後期間(出産予定日の前月から4カ月間)の年金の保険料を免除されるようになります。この免除期間については、満額の基礎年金が保障されます。

出産費貸付制度で出産費用を前借りできる

出産育児一時金が支給されるまでのあいだ、貸付を受けることができる「出産費貸付制度」というものがあります。妊娠中に入院をしなければならず、予定外の支払いが発生した場合や、出産のために分娩予約金を支払う必要がある場合などに利用できます。

おおむね、出産育児一時金の8割を上限として貸付を受けることができます。全ての健康保険にこの制度があるわけではありません。加入している健康保険に制度があるかどうか、確認が必要となります。

また、貸付の対象となるのは、出産予定日まで1カ月以内の人か、妊娠4カ月以上で病院へ支払いが必要になった人になります。

この制度を利用した場合は、「直接支払い制度」や「受け取り代理制度」の利用ができません。

出産育児一時金以外にも出産で貰えるお金

妊婦健診が無料になる健診チケット

妊娠が分かった後、母子手帳の申請をおこないますが、そのときに一緒に渡されるのが、妊婦健診のチケットです。妊婦健診では健康保険が利用できないため、本来であれば、全額自己負担となるのですが、一部を国が補助してくれる制度になります。補助される金額や内容はお住まいの市区町村によってことなります。

一般的には、14回分の健診チケットが多いようです。これは標準的な妊婦健診の回数が参考にされています。

全ての健診費用が無料になるところもあれば、残念ながら、健診チケットでは足りない分を自己負担しなければいけないところもあります。

健診のときには忘れずチケットを持っていくようにしましょう。また、再発行もされないので、紛失には注意が必要です。

会社や保険などから出る出産祝い金

勤務先の福利厚生や労働組合などで、「出産祝い金」をもらえる場合もあります。対象になるかどうかは、勤務先で確認が必要です。ママだけが対象ではなく、パパも対象になることが多くあります。パパの勤務先でも、出産祝い金がもらえるかどうか、確認をお願いしましょう。

また、お住まいの市区町村によっては、自治体から「出産祝い金」をもらえるところもあります。まだまだ実施している自治体は少ないようですが、ご自身のお住まいの市区町村でそのような制度があるかどうか、市区町村のHPや役所の窓口で確認してみましょう。自治体によっても、金額や条件はさまざまです。

自動的に給付されるのではなく、ご自身で申請をしないと、受け取ることができない場合が多いです。

国から支払われる児童手当

次世代を担う児童の健全育成を目的として、日本国内に住む0歳から中学校卒業までの間、児童手当をもらうことができます。「2月」「6月」「10月」の年3回に指定口座に振り込みされます。

年齢や出生順によって、支給される金額が異なります。0歳~3歳未満:15,000円・3歳~小学校終了前:10,000円(第1・2子)15,000円(第3子以降)・中学生:10,000円です。

ただし、支給には所得制限があります。詳しくはお住まいの市区町村で確認をしてください。
また、自動的に振り込まれるものではなく、手続きが必要です。出生届と一緒に手続きをするといいかもしれません。

年に1回、現況届けを提出する必要もありますので、忘れないようにしましょう。

まとめ

出産前は心配なことがたくさんあります。そのなかでも、出産にはたくさんのお金が必要になるのが心配という人はたくさんいます。

出産育児一時金やその他の制度を利用することで、経済的な不安を減らすことができます。出産したあとも子育てにはお金が必要になってくるので、出産育児一時金などは本当にありがたい制度ですね。国の制度なども上手に利用しましょう。

出産前に、制度の内容や申請方法や申請先など確認しておくことで、安心して出産をむかえることができますね。

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