ルールを守れる子どもに育ってほしい!押しつけないしつけを心がけて
子どもをしつけることは大切です。幼いころから少しずつ、必要なルールを子どもが自分から守れるように、ママやパパは上手に促していきましょう。今回はどのようなルールが子どもにとって必要なのか、またどのように導けば自主的にルールを守れる子どもになるのかをご紹介します。
しつけに最適な時期と子どもに必要なルール
子どものしつけを始めるのはいつごろ?
実際に先輩ママたちに聞くと「自分で色々とできるようになってから、少しずつしつけていくようにした」という人が多くいました。
一方で、3歳未満の子どもでも危険な遊びをしたり、お友だちに危害を加えたりする行為には、きちんとしつけをする必要があります。しかし、一般的に3歳未満では相手の気持ちや都合を理解することが難しいですね。
3歳未満の子どもには、わがままに対してほかのことで気を紛らわすよう誘導する、少しでも我慢できたらしっかり褒めるといった対応をするとよいですよ。
公共のマナーや危険を回避するためのルール
公共のマナーとは、交通ルールを守ることや人に迷惑をかけないこと、嘘をつかないことなど、社会生活をするうえで大切な決まりです。車道に飛び出さない、電車の中で騒がない、お友だちとおもちゃで遊ぶときは順番を守るなど分かりやすくルールを伝えましょう。
危険を回避するためのルールは、怪我や命に関わるため重要です。物を投げない、電池を口に入れないなど、日用品で遊ばないよう促したり、道路では車や自転車に注意して通行するよう注意したりすることは、怪我の回避や命を守ることにつながりますよ。
家庭や園で必要な生活習慣のルール
「身についてよかった」と感じたルールについて多くの先輩ママに聞いたところ、あいさつ、お手伝い、早寝早起き、ご飯を残さずに食べる、お片づけ、歯磨きなどがありました。
とくに早寝早起きや食事に関するルールは、子どもの健やかな成長に欠かせない習慣です。子どものときに身につけることで、成長過程で困ることが少なかったという先輩ママの意見も多く聞かれました。
また、こうした生活習慣のルールを習得するには、ママやパパがお手本となることが大切です。家族で協力して、生活習慣に関するルールを守りましょう。
ルールを守れなかったときの対処法
子どもの気持ちをくみ取ってから話をする
ルールを守れなかったとき、つい「だめでしょ!」と言いがちですが、否定的な言葉では子どもはかえってルールを守らなくなる傾向があります。
ルールを守らなかったときは、まず子どもの気持ちをくみ取ることが大切です。子どもの行動に共感する言葉をかけてみましょう。
例えば、道路に飛び出したときは「何か気になったかな?」、おもちゃを片づけなかったときは「テレビが面白かったんだね」と子どもがルールを守れなかった気持ちを言葉にします。そのあとで注意すると受け入れやすくなりますよ。
子どもが率先して行動したくなる言葉を使う
命令口調で言われると、子どもは戸惑ったり反抗的になったりしやすくなります。命令口調ではなく、子どもが率先して行動したくなるよう、提案するような言葉がけを心がけましょう。
例えば、電車の中で静かにしてほしいときは「電車にはたくさんの人が乗っているから静かにしようね」、歯磨きを促すときは「むし歯にならないように歯磨きしようね」と伝えるとよいですね。
きょうだいがいる場合は、競争を促すような言葉がけも効果的です。「誰が一番に歯磨きを始められるかな?」と言い方を変えることで、子どもたちは進んで行動したくなりますよ。
きちんと身につけてほしいルールは最低限に
ルールは最低限に絞って伝えると守りやすくなります。どんなしつけに重点を置くのかを夫婦で話し合っておきましょう。
きちんと身につけてほしい最低限のルールは、先ほどお伝えしたような「公共のマナー・危険を回避するためのルール」「生活習慣に関するルール」が適当で、この中からさらに絞っていくとよいですね。
最低限にすることで子どもはルールを守りやすくなり、約束を守ることで達成感を得られます。達成感によりルールが身につきやすくなり、次のルールを守ることへのやる気につながりやすくなりますよ。
ルールを守れる子どもに導くためには
親自身がお手本となる行動を心がける
お手本になりやすい行動の一つがあいさつです。毎朝起きたときの「おはよう」、家に帰ったときの「ただいま」「お帰り」、感謝を伝えるときの「ありがとう」など、家族の中で日常的にあいさつを交わすように意識することで、子どもに口頭で伝えなくても自然とできるようになりますよ。
ほかにも、出かけたときに交通ルールを守ったり、親が率先してお片づけや歯磨きをしたりなど、普段から子どものお手本となる行動を心がけるとよいですね。