授乳中に食欲がなくなるのはなぜ?母乳育児中の症状と改善方法とは
授乳中は食欲が増えることが多いですが、なかには食欲がなくなるママもいます。母乳育児中に食欲がなくなると、赤ちゃんにどのような影響が出るのか、育児をする体力は続くのか心配になりますよね。ここでは母乳育児中に食欲がなくなる原因や症状、改善方法についてご紹介していきます。
授乳中に食欲がなくなる症状と心配なこと
母乳育児中に食べられなくなるママもいる
一般的に母乳で育てているママは完全ミルクのママよりもお腹が空きやすいといわれています。厚生労働省でも、授乳中のママは普段の食事に350kcal程度追加することを勧めていて、授乳中はエネルギー消費量が多いことが分かります。
しかし母乳育児中であっても食欲がなくなるママも少なくありません。その原因として、慣れない育児や寝不足が続くことでホルモンバランスが崩れてしまうことがあげられます。
母乳の栄養が足りなくなるのでは
母乳はママの血液から作られています。ママが食べ物から摂取した栄養分が血液となり、母乳に姿を変えて赤ちゃんへと運ばれます。
しかしママの摂った食事の栄養がすぐに母乳になるわけではありません。実際には個人差があり、ママの体質によって母乳の量や質が変わるといわれています。食欲がないのに食事を摂ろうとしてストレスが増えるようであれば、赤ちゃんにミルクを飲ませることも視野に入れてみてはいかがでしょうか?
育児をする体力がいつまで続くのか
子育てをしていると睡眠不足になったり、自分の思うように物事が進まなくてイライラしてしまったりすることもあるでしょう。そのようなストレスが原因で食欲がわかないのかもしれません。しかし食事を摂らないと、体力が落ちてしまうことも事実です。
食欲不振が続くと、体力が落ちてしまったり肌荒れや貧血などのトラブルを招いてしまったりすることもあるので注意が必要です。赤ちゃんが寝ている間はママも一緒に寝るなど、ゆっくり休むことを心がけましょう。
授乳中に食欲がなくなる主な原因
貧血や水分不足は吐き気を呼びやすい
鉄分不足になると、血中のヘモグロビン量が減少してしまい貧血を起こすことがあります。貧血になると立ちくらみやめまい、頭痛や吐き気など体調不良の原因となることもあるので注意が必要です。
水分不足にならないためにも、母乳育児中は水分補給を忘れないようにしてくださいね。一気にたくさんの量を飲むと尿として排泄されてしまうので、授乳後にコップ1杯程度の水分を飲むことを意識して行いましょう。
母乳をうながすホルモンが原因のことも
妊娠中はエストロゲンやプロゲステロンというホルモンがたくさん分泌されていますが、出産を機にこれらは減少します。このホルモンの著しい減少が原因で、食欲不振などの体調不良を引き起こしてしまうこともあるのです。
母乳の分泌を促すホルモンはオキシトシンで、愛情ホルモンとも呼ばれています。オキシトシンは母乳には欠かせない存在なのですが、母乳を作るとともに筋肉や胃腸の収縮も引き起こします。この収縮が不快感の元となり、吐き気や食欲不振を招いてしまっているのかもしれません。
授乳中に気分が悪くなる場合は、横になりながら授乳してみると症状が改善することもあるそうですよ。
育児の疲れで自律神経が乱れてしまう
睡眠不足や栄養不足が続くとママの体はストレスを感じてしまい、自律神経が乱れやすくなってしまいます。自律神経が乱れると、血液の流れが悪くなってしまい筋肉もがちがちになることもあります。その結果、頭痛や吐き気を招いてしまい、食欲不振につながってしまうケースも多いです。
このような不調は、育児中のストレスが原因の場合が多いですが、ゆっくり休憩していても治りにくかったりママの体重減少が激しい場合は病気の可能性も出てきます。症状がひどい場合は無理をせずに、医療機関を受診してくださいね。