出産直前の食欲に要注意。食欲とママの身体との関係について
妊娠初期はつわりなどで思うように食べられなかったというママでも、臨月に入ると急に食欲が湧いて食べすぎてしまうこともあります。そこで今回は、出産直前の食欲が止まらない原因や食べすぎが引き起こすトラブル、体重増加を防ぐための対策などについてお話しします。
出産直前の食欲が止まらない原因は?
出産に向けて栄養を蓄えようとする
中でも、出産直前のママを悩ませるのが食欲が増してしまうことです。妊婦健診のたびに体重の増加を気にし、食事や運動などで体重管理に気をつかってきたという方でも、この時期に食欲が止まらなくなってしまうということはめずらしくありません。
しかしこれは母体が出産への準備をはじめている証拠。出産におけるエネルギーの消費量は半端ではないため、お産を乗り切れるようにと身体がエネルギーを蓄えるようになるのです。
臨月になると胃がすっきりすることも
臨月に入るまでは胃袋の周辺で子宮が大きくふくらんでいるため、多くの量を食べると胃を圧迫して苦しくなることが多々あるかと思います。しかし、臨月になるとお産に向けて子宮が下がっていくため、胃の辺りがすっきりとしたように感じ、食欲が増すようになるのです。
強い眠気や頻尿などとともに、食欲の増加も陣痛の兆候として挙げられる身体の特徴です。いよいよお産の時期が近づいてきたという証拠ですので、出産への心構えをしつつ、残り少ない妊娠期間の体重管理をしっかりとしていきましょう。
理想的な体重増加は1週間で約500gに
胃への圧迫感がなくなって食欲が増す、大きくなるお腹のせいで動くのがつらくなって運動不足になるなど、臨月は体重が増加しやすい傾向にあります。妊娠中期から末期における理想的な体重の増加量は、BMI25未満の方で1週間あたり300〜500gとされていますので、この範囲におさまるよう調整をする必要があります。
ただしこれはあくまでも目安であり、妊娠経過や体質によって異なります。かかりつけの医師と相談しながら体重管理をしていきましょう。
臨月に食べすぎることはよくないの?
出産直前の体重増加はほぼママの脂肪に
とくに妊娠高血圧症候群や妊娠糖尿病、またそれにともなう頭痛やむくみなどの合併症などを引き起こす可能性がありますので、安産のためにも体重の増加を避けるよう努めましょう。
あと少しでお産という気持ちのゆるみからつい食べすぎてしまうかもしれませんが、臨月の時期に増える赤ちゃんの体重はほんのわずかです。増えた体重はそのままママの脂肪となってしまいますので、体重の増加には細心の注意を払うようにしてくださいね。
脂肪を溜め込みすぎると難産のリスクも
しかし、出産直前こそもっとも太ってはいけない時期ですので注意が必要です。この時期に体重が増えすぎてしまうと産道に厚みがでてしまい、赤ちゃんが通る道がせまくなってしまうのです。
微弱陣痛の可能性が高まって分娩に時間がかかってしまい難産になる、赤ちゃんと胎盤が体外に出てからも出血のとまらない「弛緩出血」になる、出産できないほど太ることで帝王切開になる、などの可能性も出てきます。出産直前に激太りをしないよう管理をしましょう。
急な体重増加は妊娠線の原因に
出産への不安やストレスを解消するために、間食をしたりつい食べすぎてしまったりするケースは多々あるでしょう。しかし、やはりこの時期に食べすぎてしまうと体重が急激に増加してしまい、母体にさまざまな負担が出てきてしまいます。
中でも急にお腹が大きくなることで、いくら妊娠線予防のクリームを塗っていたとしても妊娠線ができてしまう可能性があるのです。とくにお腹の下の方は臨月になると見えにくくなるため、体重の増加で妊娠線ができてしまったとしても気づかない場合が多いので注意が必要ですよ。