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出産後の生卵に関する疑問!育児中に注意したい卵アレルギーについて

出産後の生卵に関する疑問!育児中に注意したい卵アレルギーについて

子どもの花粉症や食物アレルギーが多くなっている昨今、赤ちゃんに多い卵アレルギーを予防したいと思うのはママの親心ですよね。ここでは授乳中のママが食物制限をした方がよいかどうか、赤ちゃんが卵アレルギーになる理由やその症状について、赤ちゃんが卵を始めて食べるときの注意点などをご紹介します。

出産後の卵アレルギーに関する疑問

授乳中は食物制限をした方がよいか

卵を食べた赤ちゃんに発疹が出て卵アレルギーと診断されることがあります。赤ちゃんの乳児湿疹がひどい場合はいろいろなアレルギーになりやすいといわれるので、授乳中のママは食物制限を考えるかもしれません。

しかし日本小児アレルギー学会の食物アレルギー診療ガイドラインでは、食物アレルギーの予防のために授乳中のママが食物除去を行うことをすすめていません。

けれども医師から赤ちゃんの卵による症状があり、ママも卵を制限するように指示された場合は卵を控えた方がよいですよ。アレルギーの原因物質を摂り続けることで体に蓄積されて、ある日症状が悪化する可能性もあるからです。

赤ちゃんのアレルギー検査はどこでするの?

赤ちゃんが卵アレルギーかどうかはママには判断できないケースが多いものです。もしも卵アレルギーではないかと思ったら小児科や皮膚科、アレルギー科でアレルギー検査ができる病院を受診しましょうね。

赤ちゃんがいつアレルギー検査を受けられるかという明確な基準は決まっていませんが、一般的には症状が出てから検査します。離乳食を始める前にアレルギー検査をしておきたいと申し出ても、必要性が低いという理由で検査を断られる場合がありますよ。

病院ではまずアトピー性皮膚炎がないかどうかを調べます。そしてもしアトピー性皮膚炎があればスキンケアなどで治療をします。

そのうえで食物アレルギーの可能性があると判断された場合に、血液検査などのアレルギー検査が行われる流れが多いでしょう。

一度なると卵アレルギーは治らないのか

赤ちゃんの卵アレルギーが治るのだろうかと心配になるママもいるかもしれませんが、大人になるまでには治ることが多いですよ。成長して消化器官が発達すると、卵などの食物アレルギーは治りやすいのです。

卵アレルギーは5歳くらいまでに約8割が発症しますが、中でも0歳児の発症がもっとも多くあります。アレルギーは原因となる食物を腸で吸収したときに、その食物のタンパク質を体が異物だと認識してしまいます。すると血液の抗体と呼ばれる物質が攻撃して発疹やかゆみなどの症状を出すのです。

未熟な赤ちゃんの腸はタンパク質を十分に分解できません。ですから大きな分子のままのタンパク質が体に流出してしまい、それが異物として認識されるといわれています。

生卵に気をつけて!アレルギーの症状や原因

生卵を触って発疹や嘔吐、下痢などの症状

卵にアレルギーがある場合は生卵はもっとも強く症状が出やすく、食べなくても触っただけで症状が出る場合があります。たとえばママが卵を割った手で赤ちゃんに触ると発疹が出るケースです。

ほかの症状としては、かゆみや蕁麻疹、鼻水や鼻づまり、呼吸が苦しくなる、嘔吐や下痢、血便が出ることもあります。症状は食べた直後から出る場合や数時間経ってから出る場合もあり、個人差があります。

発疹だけの場合もありますが、皮膚症状とともに咳や鼻水、吐き気や下痢などを伴い、まれに呼吸困難や意識障害まで引き起こす重篤なアナフィラキシーを起こす可能性もあります。離乳食を進めているママは大変ですよね。最後で離乳食についての注意点をご紹介しますので、ご覧くださいね。

卵白に含まれるアレルゲンが原因

卵でアレルギーを起こしやすいのは卵白で、卵白に含まれるタンパク質、オボアルブミンとオボムコイドが主な原因になります。これらのタンパク質は消化器が未熟な小さなころには、分解が不十分なまま腸の粘膜を通りやすくなることがアレルギーの原因といわれています。

ですから離乳食は加熱した卵黄から始めます。でも赤ちゃんが卵を食べて少し経ってから口の周りに発疹ができたとき、原因がよだれなのか卵なのかが分かりにくい場合がありますよね。もし卵を食べて皮膚症状などが出た可能性がある場合は、病院を受診しましょうね。

ママの判断で食物を除去したり食べるようにしたりするのは危険です。受診してアレルギーの状態などを確認したうえで卵の除去の有無などを相談しましょう。

生卵や半熟卵には特に気をつけよう

先ほどお話した卵白のオボアルブミンのアレルギー物質は、12分間ゆでた卵ではほぼなくなり、オボムコイドも約1/9まで減るという結果があります。オボアルブミンがアレルギーとなっている場合、加熱で卵のアレルギー物質がほぼなくなることで食べても大丈夫なケースもありますよ。

しかし、生ではなかったとしても半熟卵など不十分な加熱の卵ではまだアレルギー物質が残っているために症状が起きる場合もあります。カスタードクリームやマヨネーズ、マシュマロ、アイスクリームは十分に加熱されていない卵が入っているので注意が必要です。

赤ちゃんが既に卵による症状が出ている場合などは、卵の加熱をどのようにしていくかについても医師と話し合った方がよいかもしれませんね。

離乳食に卵を使うときの注意点

離乳食期に加熱した卵の黄身から

卵が食べられるのは7~8カ月ごろで、初めは固ゆで卵の黄身を少量おかゆに混ぜるなどしましょう。大丈夫だったら少しずつ量を増やして白身まで進めていくのが一般的です。

国立成育医療研究センターの大矢幸弘アレルギー科医長のグループはアレルギーを起こしやすい赤ちゃん121人を二つのグループに分け、一方は加熱した卵の粉末を、他方にはかぼちゃの粉末を生後6カ月から少量ずつ与え続け1歳まで調査しました。すると卵粉末を食べた赤ちゃんの卵アレルギーの発症率は8%に対して食べなかった子は38%だったそうです。

卵はなるべく遅くあげた方がアレルギーが出にくいという考えもありますが、最近では早いうちから少しずつ原因になる食品を食べた方がよいことが分かってきています。
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