出産後のおならが止まらない!その原因と産褥期のほかの症状とは
感動的な出産を終えて、これから始まる赤ちゃんとの生活に喜びを感じているのも束の間…産褥期のママの体には、地味だけど苦しいトラブルがたくさん現れるものです。今回は、出産後におならが止まらないという、ちょっと人には相談しにくい困った症状について紹介していきます。
出産後におならが止まらない理由とは
出産後ママの骨盤が緩み筋力が低下している
骨盤の緩みは産後すぐに改善されるわけではないため、緩んだ状態がしばらく続きます。このような骨盤の緩みや骨盤底筋群の筋力低下によって、自力でおならを我慢することが難しくなってしまうのです。
また、緩んだ骨盤の中に腸が下がって来てしまうと、他の臓器に圧迫されて腸の動きが鈍くなります。そのため腸にガスが溜まりやすくなり、結果おならが出やすくなってしまうのです。骨盤の緩みは様々なトラブルの原因になるため、産後は注意が必要でしょう。
排便を我慢したり便秘になったりするため
力を入れることに怖さを感じて排便を我慢してしまうと、便秘を引き起こす可能性が高まります。また、母乳を作るために体の水分量が不足しがちになることも、便秘の原因となります。
慢性的な便秘状態が続くと、便がお腹の中に長く滞在することになり、臭いのきついガスを発生させます。産前産後は便秘になりやすいため、慢性化する前に食事や水分補給などでしっかりと対策をしておくとよいですよ。便秘がちになったら、我慢せずに産院で便通をよくする薬を処方してもらいましょう。
ストレスや自律神経の乱れで腸の働きが悪い
ストレスや疲労による自律神経の乱れは、腸の働きを悪くする原因となります。腸は蠕動(ぜんどう)運動といって、便をスムーズに送り出す動きをしていますが、自律神経が乱れるとうまくコントロールすることができなくなるのです。
またストレスが強くなると、食べ物を噛むときに力が入り過ぎたり、唾液を飲み込む回数が増えたりするため、胃の中に空気をたくさん入れてしまうことがあります。この空気がゲップとして出なければ、おならになってしまうのです。
出産後の止まらないおならの対策法
骨盤ベルトや産褥体操で骨盤を締める
産後すぐから使うことのできる骨盤ベルトやガードルなどで、強制的に骨盤を締めるというのも一つの方法ですよ。産後グラグラしている腰が安定するので、締めていた方が安心できるというママも多いようです。
また、伸びてしまった骨盤底筋群を鍛えるためのトレーニングも効果的です。「産褥体操」と呼ばれる、お腹に負荷を掛けすぎないような動きがよいでしょう。おしっこを止めるような感覚で膣をキュッと締めると、尿漏れ防止にもなりますよ。
食事の見直しやマッサージで腸内をケア
善玉菌を増やすには、納豆・味噌・ヨーグルトなどの発酵食品がよいとされています。バランスのよい食事と、しっかりと水分補給をすることが、産後のおなら対策になりますよ。
また、腸の蠕動運動を促すように、お腹を温めたり、マッサージしたりするのも効果的です。仰向けになって「の」の字を書くように優しくお腹をマッサージします。帝王切開後のママは傷口を避けながら行ってくださいね。リラックス効果もあるのでおすすめですよ。
家族に協力をしてもらいストレス発散しよう
「子どもを置いて出かけるなんて…」と思うかもしれませんが、ママの心の健康は、赤ちゃんの健康にも直結します。パパやおじいちゃんおばあちゃんなど、家族に協力をしてもらい、ひとりの時間を持つなど息抜きするようにしましょう。
ストレス発散することで自律神経の乱れが改善されれば、胃腸の働きがよくなり、便秘解消にも繋がります。また、ママは家事育児に完璧を求めず、マイペースに赤ちゃんとの生活を楽しむことも大切ですよ。
出産後のおなら以外の産褥期の症状
発熱のように体温が上がることも
産褥期の症状として注意したいのは、発熱したように体温が上昇してしまったときです。お産当日から翌日にかけて、極度の疲労や分娩時の傷などが原因で発熱することがあります。ほとんどの場合、2日ほどで熱は下がるでしょう。
なかなか熱が下がらない場合は「産褥熱」と呼ばれ、何らかの感染症を起こしていることが考えられます。38℃以上の熱が続き、悪寒がしたり、腹痛や背部痛があったりしたら、すぐに医師に診てもらいましょう。