マタニティライフで感じるストレス。原因と解消法や胎児への影響
妊娠中にストレスを感じやすいママは多いようです。ストレスの原因にはどんなものがあり、またどんな解消法があるのでしょうか。今回はマタニティライフで感じるストレスについてお伝えします。楽しいマタニティライフのためにも原因や胎児への影響を知って、上手にストレスを解消しましょう。
マタニティライフでのストレスの原因
ホルモンバランスの崩れ
実は、妊娠中はストレスを感じやすい時期でもあります。原因の一つがホルモンバランスが崩れてしまうことです。
妊娠すると、妊娠継続に必要な女性ホルモン「プロゲステロン」の分泌が盛んになります。プロゲステロンの分泌は、なんと妊娠前のおよそ100倍に増加します。プロゲステロンの急激な増加により一気に崩れたホルモンバランスは、脳がストレスに耐える力を低下させてしまうのです。
ストレスを処理しきれなくなった脳が機能不全を起こすことで、物事を悪くとらえがちになってイライラしやすくなるのだと考えられています。
出産への不安や周囲からのプレッシャー
出産への不安は、例えば赤ちゃんの胎動が少しでも感じられなくなると「赤ちゃんに何かあったのでは?」と心配になったり、出産の痛みへ過度な恐怖を感じたりするようです。出産への恐怖はとくに初産のママに多いといわれています。
周囲からのプレッシャーは、パパや実父母、義父母などからの「まだ生まれないの」といった何気ない催促や過干渉に、ママがついイライラしてしまうようです。親たちは些細なことと思っても、頻繁に言われてしまうとストレスになってしまいがちです。
食事や嗜好品などが制限されるイライラ
例えばカフェインやアルコールはマタニティライフで気をつけるべき嗜好品です。コーヒーやお酒が好きなママには一時期とはいえ辛い制限ですね。
ただでさえ食べ物の制限でストレスを感じる中「パパが家事も手伝わず、リビングでおいしそうにお酒を楽しんでいて余計イライラした」なんて経験を持つママもいるようです。
そのほか生ものがNGだったり体重管理のため食べすぎに注意したりお菓子を減らしたりと、それまで当たり前のように口にしていたものを控えないといけない環境に、ついイライラしてしまうようです。
マタニティライフでのストレス解消法
身体を動かすことでストレス解消
どんな運動をしてよいかわからないときは、自治体などが主催するマタニティスポーツ教室を利用しましょう。看護師が常駐していることが多いので安心です。マタニティビクスやマタニティスイミングなど、楽しく取り組むことができますよ。
ゆったりとした動きを楽しみたいなら、マタニティヨガやマタニティピラティスがおすすめです。どちらも呼吸を意識しながら動くため自律神経の働きが整いやすく、それによりストレス解消効果が期待できます。
運動はストレス解消だけでなく、体重管理にも効果的です。自分に合った方法で身体を動かしましょう。
マタニティライフを趣味でゆったり過ごす
読書や手芸、映画鑑賞や音楽鑑賞など、自宅で楽しむ方法はたくさんあります。産後は赤ちゃんのお世話で忙しくなるので、その点からもゆったりしたマタニティライフを楽しんでください。
「趣味に没頭したいけれど、同居なのでなかなか…」など、自宅でのんびりしにくいママもいるかもしれませんね。そんなときはおしゃれなカフェでくつろいだり映画館や図書館へ行ったりして、自分の時間を贅沢に使うこともおすすめです。
趣味の時間をゆっくり過ごすことで心がほぐれ、ストレスが緩和しますよ。
助産師さんや家族に気持ちを聞いてもらう
出産に関した不安、パパや家族のことに関して聞いてもらいたいなら、助産師さんが適任です。助産師さんは妊娠中、そして出産後のママをサポートしてくれる強い味方。病院の助産師外来や助産院などで相談することができますよ。
身近なパパや家族に、ママの気持ちを聞いてもらうことももちろん大切です。家族間の会話が増えることでストレスをためにくい環境にできるかもしれませんね。プレッシャーやイライラなど、もやもやした気持ちを言葉にして、すっきりさせましょう。
ストレスによる胎児への影響は?
母体の血流量の低下が胎児の成長に影響
報告されている影響の一つが、胎児の栄養不足です。どうしてママのストレスが胎児の栄養不足につながるのでしょうか。
ママがストレスを受けると、ママが生きるために重要な臓器、心臓や脳などへ優先的に血液が運ばれます。それにともない、そのほかの臓器、胃や腸、また胎児がいる子宮などへ運ばれる血流量が低下してしまうのです。
胎児は子宮に流れてきた血液から胎盤を通して栄養を取り込んでいるため、栄養不足になってしまいます。この状態が続くと、胎児の成長に影響を与えてしまうのではないかと考えられています。