出産後の読書は目によくない?産褥期の目のケアや読書との向き合い方
産後は体の休養だけでなく「目も休めたほうがよい」ということをご存知でしょうか?読書などは、体を動かすわけではないので問題ないように思いますよね。しかし、目の使いすぎは産褥期のママにとって注意が必要なのです。今回は産褥期に目を使いすぎてはいけない理由やケア方法、読書との向き合い方などを紹介します。
産後約1カ月「産褥期」の過ごし方
産後3週間~1カ月はなるべく横になる
なかでも「産後の床上げまではゆっくりする」といわれるように、産後3週間~1カ月は悪露や子宮回復、母乳の分泌などママの体は目まぐるしく変化しているのです。また、ホルモンバランスも急激に変化するので「マタニティーブルー」になりやすいといわれています。そのためこの時期は体の回復に集中するためにも、なるべく横になって体を休めることが大切です。
回復までの期間は、自然分娩や帝王切開など分娩方法によっても違いがあり人それぞれですよね。そのため一般的な床上げ時期にとらわれず、自分の体に耳を傾けることが大切になります。
家事は控えて赤ちゃんのお世話をする程度
骨盤がもとの形に戻る前に内臓が下がって広がった骨盤にはまり込むと、それ以上骨盤が閉まらなくなってしまうのです。そうすると通常の位置より内臓が下がった内臓下垂になり、下腹部がポッコリ出たり、腰痛や尿漏れを引き起こしたりすることがあります。
そのため床上げまでの間は、家事は控えて赤ちゃんのお世話をする程度にして過ごすとよいですよ。
スマホの見過ぎや読書での目の酷使に注意
産後1カ月はゆっくり体を休めるときです。なかには「ゆっくり体を休めながら読書でもしようかな」と思っているママもいるかもしれません。また、赤ちゃんのお世話をしていると育児に関して不安や心配事が湧いてきて、スマホで悩みを検索することもあるでしょう。
さらに、最近はTwitterやFacebookなどネットでのコミュニケーションも盛んで、体を休めているつもりでも気づかぬうちに目を使いすぎてしまう傾向にあります。そのため、産後のママはスマホの見過ぎや読書による目の酷使に注意する必要があるのです。
産後に目を使いすぎてはいけない理由
産後は睡眠不足などで目が疲れやすい
産後のママは24時間体制で赤ちゃんのお世話を行います。昼夜関係なく2~3時間おきに授乳やおむつ替えなどがあるため、睡眠不足になりがちです。また、産後は出産時の出血や母乳などで体が血液を多く必要としています。そのため目の毛細血管まで血液が届きにくい状態です。このことから、産後は以前よりも目が疲れやすいとえいるでしょう。
眼精疲労を起こすと、目がショボショボする・眼痛・充血・かすみ・視力の低下など目の症状だけでなく、肩こり・胃痛・食欲不振・便秘など体全体にも影響を及ぼします。そのため、目の使い過ぎは注意が必要なのです。
肝臓に悪影響を与えて体の疲労が蓄積する
肝臓は栄養素の代謝や有害物質の分解・解毒、栄養素の貯蔵や胆汁の合成分泌など体に必要な働きを数百もこなす臓器です。そのため、肝臓が疲れると体内の老廃物や疲労物質などを分解除去する働きが弱まってしまいます。
その結果、体の疲労が蓄積して疲れが取れないといった状態を引き起こすのです。産後の目の使い過ぎは、体の疲労の蓄積にも関係しているといえるでしょう。
交感神経が活性化してリラックスできない
しかし目を使うことは脳を使うことと同じになり、交感神経の方が活発化してしまいます。そうすると脳が興奮状態となり、寝つきが悪くなったり眠りが浅くなったりしてしまうのです。
また、スマホなどから発せられるブルーライトも、交感神経を活性化させる働きがあります。交感神経の過度な活性化は自律神経のバランスを崩し、リラックスできないだけでなく不眠・頭痛・肩こり・食欲不振・イライラ・不安など心身ともに影響を及ぼすものです。産後の休養を妨げないためにも、目の使い過ぎに気をつけましょう。