妊婦の食事は二人前必要なの?食事管理のコツや避けたい食品
妊娠中は、食欲が旺盛になりすぎて体重がオーバーしたり、気持ち悪くて食欲がわかなかったりと、栄養管理が大変なママは多いようです。今回はそんなママに知ってほしい食べ方のコツや、妊娠中に食べて欲しい食材、注意して欲しい食材をご紹介します。ぜひ妊娠中の食事に役立ててください。
妊婦のカロリー摂取目安と食事管理のコツ
妊婦が二人前の食事を取ると食べすぎに
しかしこれは、栄養状態が悪かったころの話です。飽食の時代である現代には当てはまりません。二人前を食べていたら、体重オーバーになってしまいます。
妊娠中のカロリーの摂取目安は、
・妊娠中期…妊娠前+250kcal
・妊娠後期…妊娠前+450kcal
となっています。250kcalはごはんを茶碗に1杯、450kcalはおよそ2杯です。「意外と少ない」と感じるママもいるかもしれませんね。
妊娠中期になるとつわりがおさまって食欲が出るママも多いようです。食べすぎには十分に注意しましょう。
食欲が旺盛なときは工夫して食べよう
まずは食べる順番に注目です。人は食事を開始して20分後に満腹感を感じやすいので、食べる順番を変えて満腹感をコントロールします。
「ごはん、魚や肉、野菜」なら、「野菜を先、ご飯を最後」に食べることで、ご飯の早食いを予防しておか
わりを防ぐことができます。また歯ごたえのある野菜をよく噛むことで、適量で満腹感を感じることができますよ。
1日3食を5食に増やす方法もおすすめです。増やすといっても、1日に食べる総量は変更せず、3回で食べていた食事を5回に分けます。食事の回数が増えることで空腹感を抑えやすくなりますよ。
食べられないときは消化によいものを
こんなときはむやみに食べるのではなく、胃の負担を減らす食べ方を心がけましょう。
食材は消化によい白身魚や豆腐、脂の少ない肉類(ささみなど)、卵や牛乳、ホウレンソウやカボチャ、リンゴなどがおすすめです。小さくカットしたり、お粥や煮込みうどんのように柔らかく煮込んだりすると食べやすくなりますよ。
水分摂取の仕方も大切です。胃液が薄まると消化が悪くなるので食事中は水分を取りすぎないようにしましょう。
妊娠中に注意したい食べものや飲みもの
隠れアルコールやカフェインに気をつけよう
例えば栄養ドリンク。製品によってはカフェインやアルコールが入っていることがあります。
「アルコールも少量なら大丈夫では?」と思うママもいるようですが、どの程度のアルコールが胎児に影響を与えるのか、はっきりわかっていません。奈良漬のように少量のアルコール分が含まれている食品も、妊娠中はできるだけ避けたほうがよいといわれています。
またカフェイン飲料はコーヒーをイメージしがちですが、じつは紅茶や緑茶にも含まれています。水分は水か麦茶のようなノンカフェイン飲料から摂取してください。
栄養満点の卵は加熱してから食べよう
生卵を避ける理由はサルモネラ菌です。卵の殻に付着しているサルモネラ菌に人が感染すると、下痢や発熱、嘔吐などの症状を引き起こしてしまいます。
ただ症状が出るのはママだけで胎児には直接影響はありません。しかし、ママの体調不良による間接的な影響は考えられます。もしものことを考えて生卵は避けてください。
サルモネラ菌は75℃で1分以上加熱すると死滅します。生だけでなく半熟卵や生卵が使われているマヨネーズなども注意が必要です。安心のためにも、妊娠中はしっかり加熱して食べるようにしましょう。
昆布だしは避けてカツオや煮干しを
ただ、これは海外(主に内陸の国)の話です。日本は海に囲まれた島国で、昔から昆布を日常的に食べてきました。
日本人は昆布を市販の麺つゆやカップ麺、佃煮や顆粒だしなどから、無意識に摂取しがちです。そのため日本人に関してはヨウ素を取りすぎる傾向があるため注意が必要といわれているのです。
ヨウ素の過剰摂取により、胎児の甲状腺機能が低下してしまうと考えられています。過剰摂取を控えるため、昆布だしを使用している商品の積極的な使用を控えて、カツオや煮干しから取っただしに置き換えるように工夫をしましょう。
妊婦が積極的に摂りたい栄養素とは
赤ちゃんの成長に欠かせない葉酸
最近ではサプリメントから手軽に葉酸を摂ることもできますが、過剰摂取を防ぐために1日1mg以下になるよう注意してください。
葉酸を多く含む食品を紹介します。
・野菜類
アボカド、ホウレンソウ、ブロッコリー、グリーンアスパラガス、キャベツ、サツマイモなど
・果物類
バナナ、メロン、いちご、オレンジ、マンゴー、パパイヤなど
・豆類
大豆、枝豆、ひよこ豆など
・肉類
牛レバー、豚レバーなど
・その他
ウニ、卵など
色々な食材を組み合わせて食卓に取り入れてください。