イタリアの子育て事情。保育園の探し方やイタリアの教育
パパの仕事の関係で、イタリアへの駐在が決まった、もしくはイタリアへの移住を考えているというママもいるかもしれません。イタリアで子育てをするときに気になるのが現地の子育て事情です。そこで今回はイタリアでの就学事情や子育てに対する考え方など、イタリアでの子育てについてご紹介します。
イタリア移住。子どもの就学事情は?
海外移民も多く、人種差別がほとんどない国
ほかのヨーロッパ諸国に比べ、移民に対しての政策がゆるいので、ヨーロッパに住みたい移民たちは、まずイタリアを目指す傾向にあるようです。移民が多いため、日常生活における人種差別はほとんどないといわれています。
日本人であるママや子どもが現地で暮らしても、現地のイタリア人から好奇の目で見られることなく、馴染みやすいのはありがたいですよね。また、イタリア人は自分たちと明らかに見た目の違う外国人の子どもを養子に迎えているケースも多いので、外国人に対する偏見もほとんどありません。
外国人の子どもにも就学の義務
もし、イタリアに移住する年に子どもが6歳になる場合は、現地でどこの小学校に通わせるか決めておく必要があるので要注意です。通うとすると、現地校、インターナショナル校、日本人学校のいずれかになると思いますが、現地校はカリキュラムがすべてイタリア語で行われるため、子どもはもちろんママやパパもある程度のイタリア語を理解する必要があります。
日本人学校はローマとミラノに1校づつあるので、言葉が不安な場合は、日本人学校に通わせるのもよいでしょう。子どもがストレスを感じない環境を用意してあげたいですね。
教育制度や費用は日本とどう違う?
幼稚園は日本と同じく、義務教育ではないのですが、子どもの幼稚園在籍率は国全体で98%ともいわれており、ほとんどの子どもが幼稚園に通っています。小学校は6~10歳までの5年間、中学校は11~13歳の3年間、高等学校は14~18歳の5年間となっており、義務教育は6~16歳の10年間となっています。
気になる教育費は、公立の小学校であれば授業料と教科書代は無料、中学校と高等学校は授業料は無料ですが教科書代は有料となっています。ちなみにスクールバス代と給食費は有料です。
現地のママの声を参考にしよう!
保育園や幼稚園の探し方は?
保育園や幼稚園の探し方は、国立や市立の場合、該当する区の区役所に出向き事前登録をすることが必要です。住んでいる場所によってどの保育園、幼稚園に入るかが決まります。
ローマやミラノなどの大都市においては、日本と同じく待機児童問題があるので必ずしも保育園や幼稚園に入園できるとは限りませんが、その場合、待機リストに登録するようにしたいですね。なお、私立の保育園、幼稚園なら有料ですが入園できることもあります。
イタリアの食生活と離乳食の進め方
形の丸いリゾット用のお米なら、炊き方によっては日本のお米と食感も似ています。赤ちゃん連れのママが気になるのは離乳食だと思いますが、イタリアでは日本のようにお粥を段階別に食べさせることはしません。
その代り、お米の粉やセモリナ粉、とうもろこし粉が販売されているので、それをミルクで溶いたり野菜のペーストに混ぜたりして食べさせます。また、生後5カ月ぐらいになると鮮度のよいオリーブオイルや粉チーズなどを離乳食に混ぜて慣らす家庭も多いようですよ。
病気になったら?「ホームドクター制度」
国民保険証が発行されると、まずホームドクターを決めなくてはなりません。そしてホームドクターが決まると、以後、病気になるたびにホームドクターの診察を受け、必要なら専門医を紹介してもらうというシステムです。
ホームドクターを通さなくても、眼科医、耳鼻科医などの専門医にかかることは可能ですが、その場合日本でいう「自由診療」と判断され、保険適用外となってしまいます。専門医にかかるときはホームドクターを通して診察してもらうようにしましょう。
イタリア流で、より豊かな子育てライフを!
モンテッソーリ教育の生まれた国
モンテッソーリ教育は「子どもには生まれながらにして自分の能力を発達させ成長する力を備えている。大人は子どもの要求しているものを知り、子どもの自由を保証しながら、その自発的な活動をサポートするべきだ」というものです。
モンテッソーリ教育の生まれた国で子どもの自発性や可能性をのばしながら、のびのびとした育児を楽しみたいですね。ただし、イタリアの幼稚園すべてがモンテッソーリ教育を実践しているわけではないので注意してくださいね。