2歳児の指しゃぶりはどうしたらいい?指しゃぶりの疑問点と解決法
赤ちゃんの愛らしい仕草の一つである「指しゃぶり」。しかし2歳頃になると「そろそろやめさせたほうがいいかも?」と思うママが増えてきます。当たり前のように始まった指しゃぶりですが、そもそもなぜ指を吸うのかご存知でしょうか?今回はそんな指しゃぶりについて、お伝えしたいと思います。
子どもが指しゃぶりをする原因とは?
愛情不足ではなく心の安定剤
2歳頃の場合は、精神安定の意味が強いといわれています。昔は、指しゃぶりをする子は「愛情不足」といわれていたこともあるようです。しかし現在ではこの意見は否定されつつあり、愛情不足ではなく、指しゃぶりをすることで気持ちを落ち着かせたり、安心したりできるため、と考えられています。
1歳頃までは生理的な指しゃぶり、2歳頃は精神安定的な指しゃぶり、そして3歳以降になると多くが自然と消滅するといわれています。
寝る前や暇なときに指をしゃぶる
これは赤ちゃんの頃、ママのおっぱいを吸いながら眠りについた、あの安心した気持ちを感じられるからなのです。指しゃぶりをしない子でも、「必ずこれを持って寝る」など入眠アイテムがあったりしますよね。指しゃぶりする子にとっては、指をしゃぶることが安心して眠りに付ける精神安定剤の役割をしているのでしょう。
また暇になると、ふと寂しくなったり不安になったりする子どももいます。ママの温もりが欲しくなってしまったのかもしれません。こういった不安や不満な状態から、安心感を得るために指しゃぶりをするのです。
断乳や卒乳で突然始まることがある
赤ちゃんにとって、おっぱいやミルクを飲むことは、とても落ち着くことなのです。断乳や卒乳でなくなってしまったこの安心感を、代わりに指をしゃぶることで得ようとしているといえます。
先に述べたように精神安定剤の役割を果たしているので、そこまで気にしなくても大丈夫でしょう。断乳などのタイミングで指しゃぶりが始まった場合は、癖になる前に気を紛らわして指しゃぶりしないようにすると、あんがい早くやめることができるともいわれています。
指しゃぶりが続くと心配なことや影響
指にたこができてしまう
「たこ」とは皮膚の防御反応で起こるもので、角質化が進み皮膚が部分的に厚くなる症状をいいます。指しゃぶりをするときは、決まった指を吸いますよね。長時間の指しゃぶりや吸う力が強いとき、また生え始めた歯に指の同じ場所が当たることで、できてしまうのです。
指しゃぶりによるタコは指しゃぶりが治れば、自然と消えていきます。しかしたこに傷ができ、たまたま雑菌が入って化膿することも考えられるのです。化膿した指をしゃぶることは、膿や雑菌を口から体の中に入れてしまうことにつながります。たこが化膿した場合などは、早めに病院に行きましょう。
歯並びや出っ歯の心配
例えば前歯に力が加わることで、前歯が突出する「出っ歯」や、歯をかみ合わせたときに上下の前歯に隙間が空いてしまう「開咬・かいこう」、奥歯のかみ合わせがずれてしまう「交叉咬合・こうさこうごう」などがあります。
しかし2歳頃では、そこまで心配しなくて大丈夫です。歯並びに影響が出始めるのは3~4歳頃。5歳以降まで続く場合は、あごの成長にも影響が出てくることがあります。この時期になっても長時間の指しゃぶりがある場合は、小児科や小児歯科などで相談してみましょうね。
口内が乾燥し虫歯や風邪をひきやすくなる
実は唾液には、初期の虫歯を修復してくれる力があるのです。しかし口が開いたままですと、口の中の唾液が蒸発してしまい、唾液が減ります。その結果、虫歯が進行してしまう可能性が高くなるのです。
また口から直接空気を取り込むことは、空気中のウイルスなども体内に取り入れてしまい、風邪などをひきやすくなります。人間はもともと、鼻呼吸をするようにできているのです。鼻毛や鼻の粘膜は、ほこりやウイルスを除去するフィルターの役目をしています。そのため、できるだけ鼻呼吸を習慣づけましょう。