乳児の視力はいつからどれくらい見える?視力発達時期の注意点や病気
テレビや携帯を近くで見させない
小さい頃から画面を近くで見ることで、遠くを見る機会が減り、視力の低下につながる可能性があるといわれています。原っぱや大きな公園に連れて行き、遠くを見る機会を与えてあげるとよいですね。
自分で動けるようになると、自分でテレビに近づいていってしまいます。「離れて見ようね」と声をかけ、近づきすぎたらTVを消すなどして、小さいころから近くで見てはいけないことを教えていきましょう。
カメラのフラッシュなど眩しいものは控える
大人でもフラッシュや強い光を目に受けた後に、映像が目に残り、目がチカチカすることがありますよね。赤ちゃんには、そのような現象が起こりやすく、泣き出したり、具合が悪くなったりする子もいるようです。可愛い赤ちゃんの写真をたくさん撮りたいでしょうが、至近距離でフラッシュを何回もたかないようにしましょう。
また、太陽の光にも注意が必要です。紫外線は肌だけではなく目にも影響を与えますので、日差しが強い日はつばの広い帽子をかぶせたり、ベビーカーの屋根を広げてあげましょう。
乳児がかかりやすい主な目の病気
細菌やウイルス性による結膜炎
細菌性は抗菌薬入り点眼薬と軟膏で約1週間ほどで治ります。細菌の種類によっては内服薬を処方される場合もあります。ウイルス性も抗菌薬入り目薬を使用しますが、感染力が強く、治るまで2~3週間かかります。完治するまでは、タオルを別にする、お世話のあとは手を洗う、など注意しましょう。
目やにが出て不快なため、目をこすってしまうと悪化する恐れがありますので、こまめに濡れたティッシュなどで拭いてあげましょう。
さかさまつげや先天鼻涙管閉塞
さかさまつげの原因の多くは下まつげが内側にはえていることですが、脂肪の多い赤ちゃんのまぶたに押され、上のまつげが内向きになってしまうこともあります。成長とともに自然に治ることが多いですが、2、3歳までに治らないときは、医師により処置が必要になる場合があります。
先天鼻涙管閉塞は、生まれつき涙が鼻に流れる管が詰まっているので、涙があふれ、目やにが出ます。自然に治らない場合は生後5カ月頃に、ブジーという細いはり金を鼻涙管へ入れ、開通させる治療をすることが一般的です。
また、家でも目頭をマッサージしてあげると症状が和らぎます。
先天白内障や先天緑内障
放置すると弱視になったり、視力に影響したりしますので早期発見が大切です。濁っている水晶体部分を取り除く手術が必要になります。
先天緑内障は、房水を上手く排出できず、眼圧が高まっていきます。眼圧が高まると、眼球と角膜が広がり、黒目が大きくなります。黒目が濁り大きくなる、涙が多い、光を異常にまぶしがるなどの症状が見られたら、すぐに受診しましょう。
新生児の緑内障は眼圧が急速に高まり、視力に深刻な問題を与えてしまうので、手術や治療を受ける必要があります。どちらも稀な病気なので心配しすぎないでくださいね。
早期発見、乳児の目の病気の見つけ方
目やにや涙が多く出ていないか確認する
寝起きによく見られる白く粉っぽい目やには、目の分泌物や涙がたまったものなので心配ありません。色が黄色や緑っぽい、拭いたときに伸びるような粘り気がある目やには、細菌やウイルスの感染、風邪など様々な原因が考えられます。
また、いつも目が潤んでいる、泣いていないのに涙が出ているなどの症状があるときも、結膜炎や鼻涙管閉塞などの可能性があります。
赤ちゃんは目やにが出やすく、問題がないことが多いですが、普段の目やにと違う、涙の量が多いようなことがあったら受診しましょう。片目だけ、目やにと涙の症状が両方でることも多いですよ。
目の前でおもちゃなどを左右上下に動かす
まず音が鳴るおもちゃや声をかけて赤ちゃんの注意をひきます。赤ちゃんがおもちゃに興味を持ったら、15cmから30cmくらい離して目の前でゆっくり揺らしてみましょう。
赤ちゃんがおもちゃを見つめたり、手や足をバタバタさせたりして反応が見られたら、左右、上下に動かして、それを目や顔で追うか確認しましょう。最初は小さく、徐々に大きく動かしてください。
赤ちゃんの機嫌のよいときに、優しく声を掛けながら行うと、赤ちゃんが安心し反応を示しやすくなりますよ。
瞳が白く濁ったり黄色く光ってないか
また、ごくまれな病気ですが、目が濁り、眼球が大きくなると先天緑内障が疑われます。これらの病気は視力に大きなダメージを与えるので、なるべく早く手術を受ける必要があります。
乳児期は寝ている時間が長いですが、生後すぐから症状が出ますので、赤ちゃんの目を観察する時間を作りましょう。より早く診断が下され、スムーズに治療が始められるよう、小児科より眼科を受診することをおすすめします。