出産は誰でも不安を感じやすい。よくある不安と気持ちを軽くする方法
産後の入院生活についての不安
出産のためとはいえ、自宅とちがい慣れない病院にしばらく居なければならないとなると、不安を感じてしまうのは当然ですね。
とくに産後の女性はホルモンバランスが通常時より大きく乱れるため、情緒がかなり不安定になりやすく、産後うつになる可能性が高まります。出産後の不安定な気持ちで慣れない入院生活を過ごすのは、心身に大きな負担をかけてしまうのですね。
不安障害を理解してもらえているか不安
不安障害である場合ももちろん、パパやほかの家族、お医者さんなどに自分の状態を理解してもらい、不安なときは周囲に助けを求められることが一番です。しかし、こころの病気はなかなか目に見えないため、周りからは「気の持ちよう」「考えすぎ」と、発作をおこすほど不安な気持ちを理解してもらえないこともあります。
出産や産後の入院生活に関しても、まず大切なことは自分が不安障害であるということを周囲にきちんと受け止めてもらうことです。パパや家族だけでなく、産科と心療内科の医師とも相談をして出産に臨めることが理想ですね。
帝王切開が怖いという妊婦さんの気持ち
予定帝王切開の場合の不安
帝王切開となる理由は様々ですが、これから帝王切開をする予定のあるママは、事前にお医者さんより伝えられているとはいえ不安になったことでしょう。
もし自分が病気で手術をするとなったら、想像するだけでも怖く感じてしまいます。出産は病気ではないので、健康な身体へメスを入れることを考えるとさらに不安になってしまいますね。麻酔をするとはいえ、お腹を切るという未知の行為に恐怖感が独り歩きしてしまいそうです。
麻酔の効き具合、術後の痛み、お腹に傷あとがどの程度残るかなど、気になることはたくさんありますが、どれも個人差があります。初めて手術を受けるさいは、当日の流れを知るためにも体験談などを調べ把握しておくことも、不安を柔らげるために有効ですよ。
緊急で帝王切開になったら、と思う不安
具体的にどのような状況でなるのかというと、赤ちゃん自身の循環器や呼吸などにトラブルがおき、酸素が届かず赤ちゃんが弱ってしまったり、何らかの異常で出産の前に胎盤がはがれてしまったり、また妊娠高血圧症や陣痛前に破水が始まってしまったなど、ママと赤ちゃんに危険が迫っている場合が挙げられます。
ほかには、陣痛が微弱で出産に時間がかかってしまう、赤ちゃんの身体の向きがうまく変えられずお腹からスムーズに出てこられないといったことでも、お産での赤ちゃんへの負担を軽減するために緊急帝王切開に移行することがあります。
これまで普通の分娩で出産をするつもりでいたのに、間際になりいきなり帝王切開となると驚きますね。赤ちゃんに何かあったらと思うと、とても不安な気持ちになることでしょう。しかし、医師が帝王切開を選択するということは、母子の安全のための最善策を考えてのことかと思います。赤ちゃんとママ自身のためにも、必要なことと考えましょう。
不安を少しでも軽くするコツや方法は?
家族や頼れる人と入院前後の相談を密に
これから協力して子育てをしていくパパはもちろんのこと、出産当日や産後に頼ることになる家族とも、いざというときの行動についてよく話し合っておきましょう。気になることは産科の医師や助産師さんに相談してもよいでしょう。とくに不安障害のあるママは、服薬の相談などかかりつけの心療内科医がいる場合は連絡を密にとり、産科の医師と連携してもらいましょう。
産前、産後にどのようなことをすればよいか、入院の準備や陣痛タクシーの登録など周りの頼れる人たちと事前に話をして準備をしておくと、いざというときも落ち着いて対処ができますよ。
リラックス効果のあるものを試してみよう
リラックス効果のあるアロマなど、自分の好きな香りを楽しんだり、お気に入りのクッションにもたれてひと休みしたりもいいですね。好きな音楽を聞きながらウォーキングなどの軽い運動も、心地よく汗をかけてストレスを解消できるのでおすすめですよ。妊娠中は体重制限も気になるかと思いますが、好きなおやつもたまにはがまんせずに食べてしまいましょう。ノンカフェインでも美味しいコーヒーやお茶もあります。
上の子がまだ幼い場合は、パパに少しだけ預かってもらい、1人でゆったり過ごせるときを作りましょう。
不安な気持ちを1人で抱え込まないで
どうしても不安な気持ちがぬぐいきれないときは、パパや身近な家族、医師や助産師さんに自分の正直な気持ちを打ち明けましょう。同じ立場である妊娠中のママや、すでに出産を終えた先輩ママに相談するのもよいかと思います。つらい気持ちを1人で抱え込むことはせずに、吐き出せる場所を見つけましょう。
そして何よりも、一番そばにはお腹の中で誕生の瞬間を待っているわが子がいます。お産はママ1人だけではなく、お腹の赤ちゃんも一緒になって2人で力を合わせて進めるものです。赤ちゃんはママと同じ思いを抱いて寄り添ってくれていることを思い出してくださいね。
まとめ
陣痛の痛みや手術のリスク、産後のことなど、考えなければいけないことはたくさんありますが「案ずるより産むが易し」という言葉の通り、どんなに不安であってもいざ出産となれば自然とその状況を受け入れることができるといいます。女性の芯の強さはすばらしいですね。
かわいい赤ちゃんをその腕に抱ける日までもう少しです。不安な気持ちだけではなく、楽しみな気持ちでぜひ出産に臨んでくださいね。