幼児期の人間関係作りは大切?子どもの心の育ちと友だちとの関わり方
幼稚園や保育園での集団生活を迎えると、子どもが周りのお友だちとうまく関われるのか、ケンカしたときはどうしたらよいのかなど、不安を抱えているママは多いのではないでしょうか。幼児期における人間関係の発達を知り、年齢や状況に応じたサポートの方法を紹介していきます。
幼児期の人間関係の発達段階を知ろう
0歳~1歳の人間関係の発達
その後1歳にかけて、ママやパパなど身近な大人と深くかかわる中で「愛着関係」ができていきます。特にママとの愛着関係が形成されることで、その後の人間形成に大きく影響するといわれています。
0~1歳児はお友だちと協力して遊ぶことは難しい時期です。同じスペースで遊んでいても、それぞれ違う方向を向いて遊ぶことが多いでしょう。この時期はまず、ママやパパとの愛情の関わりによって、信頼関係を築くことが大切です。愛情をたっぷり受けて育つことが、心の発達によい影響を与えることになるでしょう。
2歳~3歳の人間関係の発達
記憶力や好奇心が発達し、お友だちやお友だちのママの顔と名前を覚えて、名前で呼べるようになり、積極的に話しかけるようになります。ただし、だんだんと個性が表れる時期でもあるので、恥ずかしがりの子どもはママの後ろに隠れるなどの行動もみられるでしょう。
3歳を過ぎるとイヤイヤ期も落ち着いて、おもちゃの貸し借りや順番を守るなど、ルールを理解し始めるので、お友だちともうまく関わることができるようになります。しかしまだまだ忍耐力は弱いので、要求が通らないとケンカしたり、泣いたりすることも多いでしょう。
4歳~5歳の人間関係の発達
5歳前後になると、感情のコントロールがうまくできるようになります。大人の言葉もほとんど理解できるので、ママや先生に怒られないように「よい子」を演じて感情を押し込めてしまうこともあるようです。
そういったストレスが、お友だちとの関係の中で爆発してしまうことも考えられるので、ママは子どもの様子をしっかり見る必要があるでしょう。コミュニケーション能力が発達することで、集団生活でのトラブルも多くなるようです。
親子の関係が子どもの人間関係の土台になる
人間関係をよくする子育てとは
一番最初の人間関係、親子関係がうまくいけば、今後の人間関係も良好になる可能性が高くなります。人間関係をよくする子育てのポイントは、親がいかにたっぷりの愛情を子どもに伝え、子どもが受け止めるかです。
親子のスキンシップは愛情を伝えるのに効果的な方法です。とくに、大笑いできるようなじゃれ合いや、ふざけられる遊びは脳のトレーニングになります。思い切り興奮した後に落ち着つくことを繰り返すと、感情のコントロール力が鍛えられ、キレにくい子どもになります。
人間関係作りは言葉遣いで決まる
反対に、ママが子どもの言葉に耳を傾け、共感の言葉を投げかけると、子どもの共感する力が育まれ、優しい言葉を使うようになります。子ども同士、仲良くでき、自然と周りに友だちが集まってくるような子どもは肯定的な言葉を使っていることが多いのです。
親の言葉はそのまま子どもに反映されます。言葉は人間関係をどのように形成するかの大きな要素になりますので気をつけましょう。
よい人間関係に必要なのは自立
ひとりになれない、自立していないと、悪いことに誘われても断れないなど友だちに依存してしまうことがあります。友だちを失う恐怖や不安を感じてしまうのです。
親が子どもの自立を促すためには、子どもが興味を持って熱中することを応援するのが効果的です。好きなことや得意なことができ、親に応援されていると感じれば自分に自信が持てて、友だちに左右されることもなくなります。
まずはたっぷり子どもと笑って、よい言葉遣いを心がけ、ゆっくり自立できるよう見守っていきましょう。
どんとこいトラブル?ケンカで育つ人間関係
兄弟間でのケンカでの育ち
ママとしてはうるさいし、ケガをしてほしくないし、「やめなさい!」と止めに入りたくなりますよね。しかし、兄弟ゲンカは子どもたちの成長にとって大切な役割をはたしています。
容赦なくケンカできる兄弟だからこそ、言いたいことが言える自己主張の場になります。また、我慢したり、謝ったり、思い通りにいかない理不尽さを知ったりと、兄弟ゲンカを通して社会性を学ぶこともできるのです。ケンカが始まるたび「やれやれ」と思うかもしれませんが、子どもたちの成長のためと思って見守ってみてくださいね。