赤ちゃんが寝るときの体温を調節しよう!特徴と寝つきやすくする方法
赤ちゃんが寝ているときの手足を触ったことがありますか?赤ちゃんは手足を温かくすることで体温を調節して眠りにつきます。体温と寝つきとは深く関わっているのです。今回は赤ちゃんの体温の特徴や寝つきやすくなる方法、寒かったり暑かったりしたときの対処法などをご紹介します。
眠くなるサインは?赤ちゃんの体温の特徴
赤ちゃんの平熱は大人よりも高め
赤ちゃんの平熱が高いのは、皮膚の厚さと深部体温が関係します。深部体温とは体の中心部の温度で、大人も子どもも赤ちゃんも、およそ38℃になります。
赤ちゃんは皮膚が薄いため、体の表面の温度が「深部体温」の影響を受けやすく体温が高いのです。成長するにつれだんだんと皮膚が厚くなり、大人では平熱が36℃くらいになります。
ほかにも、赤ちゃんは室温や気温の影響を受けて熱を溜め込みやすいなど、体温調整が未熟です。しかし月齢が増すにつれて少しずつ安定していきます。
体温リズムが未完成で体温調節が苦手
1歳までは一日のリズムで体温が変化するのではなく、行動や室温などの影響を受けて体温が変化します。例えば、お乳を頑張って吸ったり力いっぱい泣いたりしたときなどは体温が上がります。
赤ちゃんの体温調節機能は未発達なため、こうした変化を繰り返すことで体温調整に関わる神経を発達させているのです。
体温調節機能を発達させるには、汗をかくことも大切です。厚着をしていると放熱がうまくいかないので、適度に薄着にして水分補給も忘れないようにしましょう。
手足が温かくなるのは眠くなるサイン
しかし赤ちゃんには一日の体温にまだリズムがついていません。そのため昼夜を問わず、眠くなると熱を放出して体温を下げて眠ろうとするのです。赤ちゃんが熱を放出する場所は、手のひらや足の裏です。
赤ちゃんは手や足の血管にたくさんの血液を流し、外気に触れる手のひらや足の裏で冷やします。冷やした血液を体に戻して体温を下げるのだそうです。
そのため冬でも寒そうだからと赤ちゃんに靴下を履かせたままにすると熱がこもってしまいます。手のひらや足の裏から熱を放出しやすい状態にしておきましょう。
体温を調節して寝つきやすくする方法
激しい運動や遊びは就寝の1時間前まで
体温を上げる行動とは、体をしっかり動かす激しい遊びや運動などです。少なくとも赤ちゃんを寝かしつける約1時間前からは、穏やかに過ごすようにしましょう。
ただ、ときには寝る前に赤ちゃんが激しい遊びに興味を持ってしまい、止めると大声で泣くこともありますね。「動く遊びはさせない!」と無理に遊びをさせないのではなく、「できるだけ穏やかな遊びにとどめよう」くらいに考えてください。
激しい運動や遊びは夕方までに楽しんでおくと、就寝時の体温の調整がうまくいくようですよ。
寝る1時間前にはお風呂に入っておく
お風呂で急激に赤ちゃんの体を温めることで、お風呂上りから寝るまでにかけて体温が急激に下がっていきます。急激に下がるときに眠気を感じやすくなるのです。
お風呂の入り方にもコツがあります。お風呂の温度は大人が「ぬるい」と感じるくらいの低めにしてください。
大人が「気持ちよい」と感じる温度では、赤ちゃんには熱すぎてのぼせてしまう危険性があります。赤ちゃんは皮膚が薄いので、深部体温がお風呂の温度に影響されやすいためです。
赤ちゃんの寝つきが悪い場合、試してみてくださいね。
部屋の暖房や布団で温め過ぎないように
しかし、赤ちゃんと大人の温度の感じ方は違います。赤ちゃんは大人が着ている衣服、または掛けている布団から1枚少なめで丁度よいとされます。
赤ちゃんに厚着をさせたり部屋の温度を上げ過ぎたりすると熱が体にこもってしまい、うつ熱になることがあるようです。その状態が続くと、やがてSIDS(乳幼児突然死症候群)につながってしまう可能性まであります。
少し部屋を暖め過ぎたくらいで必ず発症するわけではありませんが、赤ちゃんの体を温め過ぎるのはよくないので気をつけましょう。