赤ちゃんはいつから蜂蜜を食べてよい?気をつけることや対処法を紹介
赤ちゃんに蜂蜜を食べさせてはいけないと聞いたことのあるママは多いですよね。ですが、赤ちゃんが蜂蜜を食べてはいけない理由まできちんと理解できているママは少ないのではないでしょうか?今回は赤ちゃんが蜂蜜を食べてはいけない理由や誤って舐めてしまったときの対処法をご紹介します。
赤ちゃんに蜂蜜を与えてよい時期と注意点
赤ちゃんに蜂蜜は1歳を過ぎてから
赤ちゃんは成長する中で腸内細菌のバランスを整えていきます。離乳食開始後すぐは腸内細菌のバランスがまだ整っていないため、体調を崩しやすかったり、アレルギー反応を起こしやすかったりします。
1歳は離乳食に慣れてきて、腸内細菌のバランスも整ってくる時期です。蜂蜜デビューは1歳を過ぎた、体調のよい日を選ぶようにしましょう。また、離乳食を進めていく中で食物アレルギーがあった場合は、蜂蜜を食べさせてよいか、かかりつけ医に相談してくださいね。
1歳未満の赤ちゃんに蜂蜜がダメな理由
実は蜂蜜には食中毒の原因にもなる「ボツリヌス菌」が含まれている可能性があります。ボツリヌス菌は自然界の中でも毒性が強い菌といわれており、腸内で繁殖し、感染すると、命に関わることもある危険な菌です。
ただし大人の場合は消化器官が十分機能しているので、蜂蜜に含まれている微量のボツリヌス菌であれば腸内で繁殖することはなく、健康に害を与えることもありません。しかし、1歳未満の赤ちゃんはまだ腸内細菌のバランスを含め、消化器官の発達が未熟なため、蜂蜜を食べるとボツリヌス菌に感染する恐れがあるのです。
加熱した蜂蜜でも赤ちゃんには与えない
ボツリヌス菌は熱に強く、120℃のお湯で4分以上加熱しないと完全に死滅することはありません。そのため、蜂蜜を食べさせる前に加熱処理したからといってボツリヌス菌が完全に死滅する確証はないのです。
このような理由から、加熱調理してある食べ物でも原材料に蜂蜜が入っている場合は1歳を過ぎてから与えるようにしましょう。さらに、蜂蜜以外では黒糖や野菜ジュースなどでもボツリヌス菌に感染する恐れがあるので注意しましょう。
赤ちゃんが蜂蜜を誤って食べたときの対処法
まずはかかりつけの小児科医に相談を
赤ちゃんが誤って蜂蜜を食べてしまったときは慌てずに冷静に対処することが大切です。まずはかかりつけの小児科に相談してみましょう。相談する際は赤ちゃんの状態や食べてしまった量などを伝え、今後の対応について確認するとよいですよ。
また蜂蜜が体についている場合は、これ以上舐めて摂取することを防ぐためにきれいに拭き取ってくださいね。さらに、慌てて吐き出させようとするママもいますが、無理に吐き出させようとするとむせて肺炎になる恐れもあるので、ミルクや水を飲ませて体外へ排出を促しましょう。
1カ月程度は赤ちゃんの様子に注意する
ボツリヌス菌に感染すると、下痢や便秘、痙攣、筋力低下、呼吸不全などの症状が現れます。多くの場合、便秘が数日続いた後に、おっぱいを吸う力が弱くなったり、笑うことが少なくなったりなど、明らかに元気がなくなってくる様子が見られるようになります。
このような症状が出てきたら、すぐにかかりつけの小児科を受診して適切な処置を受けましょう。また、治療後も1~2カ月は便にボツリヌス菌が含まれているので、再び感染したり、ほかの赤ちゃんにうつしたりしないように気をつけてくださいね。
蜂蜜以外の食品にも気をつける必要が
離乳食を手作りするママも多いと思いますが、土のついた野菜は付着した土にボツリヌス菌が潜んでいる可能性があるので、蜂蜜以外の食品にも注意しましょう。先に紹介した黒糖や野菜ジュースでボツリヌス菌に感染する恐れがあるのはこのためです。
また、ボツリヌス菌は酸素の少ない場所を好みます。そのため、自家製のジャムや真空パックなど、密閉保存するものは知らず知らずのうちにボツリヌス菌が繁殖していることがあります。パックが膨張していたりや異臭がしたりするときは大人も食べないようにしましょう。
妊娠中や授乳中のママに蜂蜜は大丈夫?
妊娠中も授乳中も蜂蜜は食べてOK
妊娠中や授乳中にママが蜂蜜を食べることで、母体や母乳を介して、赤ちゃんがボツリヌス菌に感染することはないとされています。
そのため、ママは妊娠中や授乳中も蜂蜜を食べてOKですよ。ただし、授乳中に蜂蜜を食べたときは使った食器を赤ちゃんの手の届かないところに置いたり、すぐに洗ったりするなど、誤って赤ちゃんが蜂蜜を口にすることがないように細心の注意を払うことが大切です。