赤ちゃんは話し声と歌を区別する。お歌の効果と好む歌とは
赤ちゃんはママの声が大好き。その中でも、お歌を歌ってあげるとご機嫌になることはありませんか?ただお話をしているときよりも赤ちゃんが喜ぶのには実は理由があります。歌には赤ちゃんが大好きなリズムや、歌詞がたくさん含まれています。赤ちゃんの好みを知って、喜ぶ歌を歌ってあげたいですね。
音に反応する赤ちゃんは音楽が好き?
赤ちゃんにとっての歌の意味は
ママが歌うと、赤ちゃんはママの声で言葉を聞くことができます。赤ちゃんはまだ言葉をまねすることはできませんが、ママの歌に合わせて赤ちゃんも同じぐらいの高さの声を出すことが知られています。赤ちゃん向けの歌は、わかりやすい歌詞が多いので、まだ言葉が話せない赤ちゃんも言葉が理解しやすくなります。リズムよく歌うことで、脳が活性化し、情操をはぐくむためのよい刺激になります。
赤ちゃんにとって歌は、言葉の発達につながり、情操をはぐくむのに欠かせないものなのです。
赤ちゃんの「リズム」を作る
たとえば、寝かしつけのときや、おむつ替えなど、日常生活の中のちょっとした場面で歌われる歌は日常のリズム作りに役立ちます。毎日の繰り返しの中で、赤ちゃんはママといると安心、という信頼を積み重ねていくことができます。歌はママとの信頼関係を培う大切なリズムになるのです。
赤ちゃんに歌を歌うことは、親子のかかわり方のリズムを作り、コミュニケーションのキャッチボールへとつながっていくのです。
生後3カ月で歌と話し声を区別している
生後3カ月の赤ちゃんに、ママが歌っている声と本を朗読している声を聞かせて心拍数の変化を計った実験では、歌声と朗読の声に対して明らかに違う反応が出たということです。赤ちゃんは生後5カ月頃には声にこめられた感情も聞き分けられるようになるそうです。
赤ちゃんはいつも耳にする音を覚えて違う反応を示すようになりますが、知育や語学のCDを流しっぱなしにしても身につかないそうです。音楽や言葉は、表情やしぐさなど、人とのやり取りを通して経験することがとても大切なのです。
お歌の効果にはどんなものがある?
言葉の発達に効果がある
たとえば、赤ちゃん向けの歌には、抑揚のあるメロディーの中に繰り返しの言葉や擬音が含まれていることが多くあります。「ねんねんころりよ」「どんぐりころころ」といった擬音の繰り返しの多い歌は赤ちゃんにとって覚えやすく、結果として言葉の発達につながると考えられます。
赤ちゃんは、起きている間に経験したことを寝ている間に定着させているという説もあります。寝かしつけのときに歌を歌うことにはそういった効果も期待できそうですね。
脳の活性化に効果がある
音楽にはストレスホルモンの分泌を抑制し、気分を安定させる効果があります。脳への血流にも変化が起こるので、感情のコントロールもスムーズになります。そうした中で音を聞き分ける能力が高まっていくので、言葉の習得もいっそうスムーズになっていくのです。
知育や語学のCDだけに頼るのではなく、赤ちゃんと一緒に歌い、体を動かして音楽を楽しむことで、赤ちゃんの脳は活性化され、成長につながっていくと考えられます。
親子のコミュニケーション
赤ちゃん向けの歌には、ママになじみのある童謡もあります。すべて歌詞がわからなくても一部だけ口ずさんでみてはどうでしょうか。少し歌を口ずさむだけでも赤ちゃんはママとのやりとりを楽しむことができます。
赤ちゃんが言葉を少し話せるようになれば一緒に歌ったり、体を動かす手遊び歌を楽しんだり、さまざまな親子のコミュニケーションをとることができますよ。
赤ちゃんの月齢に合ったよいお歌は?
新生児期に聴かせるお歌
新生児期にはまだ大きな音や激しい音は好みません。したがって、クラッシック音楽やオルゴール音楽など、やさしい音の音楽がふさわしいでしょう。また、ママのおなかの中にいるときから聞いているママの声が一番落ち着くので、ママの声でやさしい子守歌を歌ってあげてはどうでしょうか。
子守歌には赤ちゃんの心拍数を安定させる・痛みをやわらげる・言葉の発達につながるといった効果があるといわれています。何より、子守歌を歌いながら、赤ちゃんをトントンとやさしくたたいて寝かしつけることは親子の大切なコミュニケーションといえますね。