夫婦喧嘩は幼児期に悪影響?子どものケアと自分の気持ちの伝え方
「最近パパと喧嘩が増えてしまって、つい子どもがいる前でもしてしまう…」「子どもに影響がないかな?フォローは必要?」など夫婦喧嘩に悩んでいるママも多いかと思います。夫婦喧嘩による子どもへの影響や、フォローの仕方、喧嘩を減らす気持ちの伝え方などを、詳しくご紹介します。
幼児期の夫婦喧嘩が子どもに与える影響は?
心と体の健やかな発達を妨げる
夫婦にとっては、ささいな口喧嘩のつもりでも、子どもにとっては状況が飲みこめず不安や恐怖感におそわれてしまいます。口喧嘩がエスカレートして怒鳴りあいになると、子どもはパパの大きな声やママのこわい顔、荒げた口調に恐怖をおぼえることで、トラウマになり「PTSD(心的外傷後ストレス障害)」をひきおこすきっかけにもなりかねません。
また不安感から眠れなくなり、充分な成長ホルモンが分泌されず、子どもの成長を妨害してしまうこともあります。
脳の萎縮に繋がる可能性
脳の傷というのは「幼児期に長期的に虐待された人は、されなかった人に比べると脳の容積が減少していた」というデータがあります。脳が萎縮した子どもは思春期や青年期など、さまざまな時期に精神的なトラブルをおこしやすくなるといわれています。虐待を例にとりましたが、両親間のDV行為を目撃することによっても脳が萎縮するという報告もあるので、軽い口喧嘩だからと思わないことが大切です。
暴力的な言動を引き起こす
そしてその多大なストレスから、無意識に自分を守ろうとする自衛本能がはたらきます。それは親がしているように他者に暴言をいう、暴力をふるうなど、親から与えられたストレス以上の存在に自分がなろうとすることで、自身を守ります。
他者からは乱暴な子として避けられたり自己否定をされ、さらにエスカレートするなど深刻な状況になっていくのは想像がつきますね。
夫婦喧嘩で傷ついた子どもの心のケア
あなたは何も悪くないと伝える
そんな悲しい気持ちにさせないためにも、できれば子どものいるところでは喧嘩しないのが望ましいのですが、もし見せてしまった場合はフォローが大切です。ママの気持ちを落ち着かせてから「○○ちゃんは、何も悪くないんだよ。悲しい気持ちにさせてごめんね。大好きだよ」と子どもを抱きしめて、安心させましょう。
ストレスのない環境を整える
あるママは共働きで、家事と育児の負担が大きく毎食後の食器洗いにストレスをかかえていました。パパが早く帰宅しても食器を洗うわけでもありません。パパも疲れているからと思い、自分がやることで小さなストレスが蓄積していき、ついに怒りが爆発したそうです。
そして二人で話し合った結果、食洗機を購入したそうです。ママのストレスは激減し、食器洗いの時間を子どもと過ごす時間にあてることができたようです。
「自己肯定感」を育む
反対に自己肯定感が低いと、自分はだめなんだと思いこみ、他人のアドバイスや褒めことばを素直に聞けず、自己否定する気持ちをもってしまいます。子どもの自己肯定感を育むのに効果的なのは、子ども自身のよいところや、得意なことをノートなどに書き込んだり、一生懸命かいた絵などをはさんだりして、読み返すことです。きっと自己否定の気持ちから遠ざかるでしょう。