歩くことで逆子になることはある?因果関係や効果的な対処法をご紹介
出産を間近に控えたママなら、逆子ではなく普通の胎位で安全に生まれてほしいと願うものです。安産には適度な運動が必要と思いウォーキングをしていると「歩きすぎは逆子になる」という噂を耳にして心配になるママもいるようです。そこで、この噂は本当なのか、逆に歩くことで逆子が治るのか見てみましょう。
逆子になる理由や時期と出産方法について
逆子になる理由は解明されていない
原因ははっきり分かりませんが、なりやすいママはいます。ママ側の原因として考えられるのは、子宮の異常や骨盤の大きさです。子宮の形、前置や低置などの胎盤の異常、骨盤が小さいなどが挙げられます。
一方、赤ちゃん側の原因では、水頭症や無脳症などの形態異常、胎児の発育不全などが考えられるでしょう。ほかにも、多胎や羊水量の異常、前回の出産が帝王切開だったなどの理由もあります。
しかしこれだけ原因になりそうな要因を挙げても、まだはっきり解明されていないのが現状です。
早ければ妊娠初期の段階で逆子になることも
それでは、赤ちゃんが自由に動けなくなる時期はいつぐらいなのでしょうか。それは、妊娠後期に入ってからです。そのため、妊娠28週ごろになると、重い頭を下にする「頭位」に落ち着いてきます。赤ちゃんによっては28週でも逆子の場合もありますが、そのときは35週ごろまで様子を見ることになるでしょう。
妊娠36週を過ぎても逆子(骨盤位)が治らなければ、外回転術や出産方法の変更が提案されます。
帝王切開を勧められるケースが多い
昔と違い、最近では経膣分娩を安全に管理できる医師が減ってきたといわれています。母子の生命を守るためにも逆子の場合は、帝王切開という手段を取ることが増えているようです。
逆子の場合に帝王切開を勧められる理由は、へその緒が先に出て低酸素状態になったり、足や頭部が骨盤に引っ掛かったりして赤ちゃんに重大な影響が出るのを防ぐためです。ただし、帝王切開にもリスクはあるため、医師との意思疎通が必要になるでしょう。
歩くことによって逆子になる影響はある?
歩きすぎると逆子になるという証拠はない
産婦人科の医師たちも逆子になるはっきりとした原因はなく、今のところ予防法はないという見解です。むしろ逆子と歩きすぎを結びつけ、心配のあまり歩くのをやめることの方が問題を大きくしてしまうでしょう。
ママの問題、赤ちゃん自身の問題など考えられる要因はありますが、すべて絶対的なものではありません。妊娠35週くらいまでなら自然に治る可能性は高くなります。そのため、過度に心配するのではなく歩くメリットの方を優先させましょう。
歩いて体を温めると逆子を治すきっかけにも
ただ、冷えによる子宮収縮で、子宮を狭くすることがあります。それが原因で赤ちゃんが正常位置に戻れなくなることが考えられるでしょう。そのため、ママの体を温めることは子宮の収縮を抑え、赤ちゃんが正常位置に戻りやすくします。
体を温めるのに軽い運動がよいとされるのは体を温めるだけでなく、筋肉量を増やすことができるからです。運動量が少なくなった妊婦は筋肉量も落ちています。筋肉が減ると代謝が落ち、冷えに繋がるのです。
逆子と冷えの両面から見ても歩くことはよいことと考えられるでしょう。
適度なウォーキングは運動不足も防ぐ
妊婦に適した運動でよく挙げられるのは、スイミング、ウォーキング、ヨガです。スイミングは浮力が掛かるため、軽い力での全身運動になります。また、ヨガは室内でできますし、ウォーキングは外の空気を吸うなど気分転換も兼ねられるのが嬉しいところでしょう。
それぞれによさはありますが、ウォーキングは道具を使わずに有酸素運動ができ、体調次第で調整もできるところが魅力です。運動時間の目安は、60分以内を週に2~3回程度といわれています。大切なのは無理せずに運動不足に活用することでしょう。