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抱き癖は新生児のころ直した方がよい?ママや周りの皆でできる対応

抱き癖は新生児のころ直した方がよい?ママや周りの皆でできる対応

赤ちゃんはママの抱っこが大好きですよね。赤ちゃんにとって心の栄養にもなる抱っこですが「抱き癖がつくからあまり抱っこしない方がよい」と耳にしたことがあるママもいるかもしれません。今回は抱き癖に関する様々な考え方や、抱っこが大好きな赤ちゃんへママや周囲ができる対応策を紹介します。

抱き癖はつけないほうがよいという見解

泣くたびに抱き上げる「抱き癖」

赤ちゃんを抱っこしたとき「抱き癖がつく」といわれたことはありませんか?そもそも「抱き癖」とは一体どのようなもので、なぜよくないといわれるのでしょうか。

赤ちゃんが泣くと、ママは抱っこしてあやしたくなりますよね。これはママの本能ともいえるものです。しかし泣くたびに赤ちゃんを抱っこしていると、抱っこをしてほしいから必要以上に泣いたり、抱っこから降ろすと機嫌が悪くなったりすることが習慣化してしまう場合があります。これが一般的に「抱き癖」と呼ばれるものです。

抱き癖がつくと「抱っこしないと寝ない」「ママから離れられない」などママの負担が大きくなるデメリットもあるため、あまり好ましくないイメージを持っている人もいるのです。

抱き癖をつけない欧米の育児法も

抱き癖がよくないとされる理由は、昔アメリカでベストセラーになった「スポック博士の育児書」が影響していると考えられています。この育児書では「母乳と抱っこに頼りすぎると自立の妨げになる」「泣いても抱っこせず泣かせることは自立を促す」と提唱しているのです。

戦後、この育児書は日本でも出版されました。さらに本だけでなく各自治体の母子手帳に取り入れられた時期もあり「抱き癖はよくない」という考え方が瞬く間に広がったのです。

また欧米の育児文化には、抱っこよりもアイコンタクトや話しかけを重要視する傾向があります。日本の欧米化にともない、育児方法に関しても欧米から色々取り入れられるようになりました。抱き癖をつけない育児法も、その一つといえるでしょう。

昔は泣いても赤ちゃんを寝かせたままだった

前述した「スポック博士の育児書」に大きく影響を受けていた時代に子育てをしていた人のなかには、今もなお抱き癖はよくないと考えている人もいるかもしれません。たしかに昔は抱き癖がつかないように、赤ちゃんが泣いても寝かせたままのことも多くありました。

また「泣く子は育つ」といわれるように、泣いていることは元気な証でもありますよね。さらに、ある程度泣いたら疲れて眠るだろうという見方もあります。昔は抱っこせず泣かせることに対して、今より大らかに構えていたのかもしれませんね。

しかし育児においてなにがよいかは、時代によって変わっていくものです。そのため抱き癖に対してどう捉えるかも、柔軟に判断できるとよいですね。

赤ちゃんが求めている抱っこに応じよう

抱っこは赤ちゃんが最も楽な姿勢

昔は「抱き癖」を気にして抱っこに消極的でしたが、現在は「赤ちゃんが求めたときには積極的に抱っこする」という考えに変化しています。

赤ちゃんが抱っこしてほしい理由は様々ですが、その一つに「赤ちゃんにとって抱っこは身体的に好む姿勢」という点があります。人の重心は成長とともに下がり、最終的に骨盤辺りに定まります。しかし小さな赤ちゃんの重心は、まだ胸辺りの高い位置にあるのです。重心が高いと体全体が安定しにくくなるので、手足が少し動くだけでも体は不安定に揺れてしまいます。

まだ体を思いどおりに動かせない赤ちゃんにとって、不安定な揺れは不快に感じるものです。そのため体が安定する抱っこは、赤ちゃんにとって安心できる姿勢といえるでしょう。

スキンシップは赤ちゃんによいこと尽くめ

近年抱っこには赤ちゃんが安心したり愛情を感じたりするだけでなく、色々なメリットがあることが分かっています。

たとえば抱っこで触覚が心地よく刺激されると、脳の発達によい影響があると考えられています。また、抱っこによるスキンシップにより「オキシトシン」が分泌されます。幸せホルモンと呼ばれるオキシトシンには、成長ホルモンの分泌を促したり、消化吸収機能を高めたり、ストレスを軽減したりする働きもあります。さらにオキシトシンは、赤ちゃんだけでなく抱っこをするママにも分泌されるので、ママにとってもメリットがありますよ。

抱っこには様々なメリットがあり、赤ちゃんが心身とともに健康に成長するための大切な役割を担っているといえますね。

成長後の赤ちゃんの自立を促す

昔は「抱き癖」は自立の妨げになると考えられていましたが、現在は赤ちゃんが必要とするときに十分抱っこをすることで、成長後の自立を促すことができると考えられています。

赤ちゃんは、不安や寂しさからママに抱っこを求めている場合もあります。ママが抱っこをすると、赤ちゃんは気持ちを受け止めてもらえたと感じ心が満たされるのです。気持ちを受け止めてもらうことは、自己肯定感を育て自立も促します。また安全な場所があると、人は一歩外へ踏み出す勇気も湧いてくるものです。

赤ちゃんにとって泣くことは唯一の意思表示です。抱っこをして赤ちゃんの気持ちに答えてみましょう。抱っこによって健やかに成長していくための心の基盤を作ることができますよ。

抱き癖がついた赤ちゃんへの対応

抱っこできなくてもママの顔や声だけで安心

抱っこがよいこととわかっていても、忙しくて手が離せないときやママの体調がすぐれないときなど、抱っこが難しい場合もありますよね。ここからは、抱っこが大好きな赤ちゃんへの対応策を紹介しましょう。

たとえば抱っこをしなくてもママの顔を見たり、スキンシップを取ったりすると赤ちゃんが安心する場合があります。そのため赤ちゃんの傍に行き笑顔を見せる、手をぎゅっと握ぎるなどで機嫌を取ってみましょう。

また家事などで手が離せないときは「ちょっと待っててね」「ママはここにいるよ」など優しく声をかけてみましょう。まだ言葉が理解できない赤ちゃんであっても「抱っこしてほしいのかな」など赤ちゃんの気持ちに寄り添った声がけをするのがポイントですよ。
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