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頭囲でわかる乳児の発育状態!正しく測って子どもの成長を見守ろう

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頭囲の大きさに異常があるときの原因は?

乳児の頭囲が大きいのは病気が原因かも

赤ちゃんの頭囲が大きい原因には病気の可能性が考えられます。考えられる病気をご紹介します。

まず水頭症です。髄液が頭蓋骨の中にたまって頭囲が大きくなる病気で、発達運動障害、けいれんなどを引き起こします。ママが妊娠中に感染した風疹などを原因とする先天的水頭症と、怪我による頭蓋内出血や感染症を原因とする後天的水頭症があります。

ソトス症候群でも頭囲は大きくなります。1万人から2万人に1人が発症するとされる染色体の遺伝子異常による難病で、産まれたときから頭囲や体つきが大きく、その後の成長も早いのが特徴です。運動面や知能面に発達の遅れが見られます。

その他、硬膜下血腫、硬膜下水腫、くも膜のう胞などの病気の可能性が指摘されています。

小頭症を引き起こす病気で頭囲が小さくなる

産まれてから、体の成長に比べて頭囲だけがまったく成長しないときは「小頭症」の恐れがあります。小頭症の原因となる病気をご紹介します。

小頭症を引き起こす病気でまず考えられるのが、遺伝子の欠損や染色体異常です。染色体異常などによる小頭症では頭囲が成長しない以外の症状も見られます。合併症にも注意が必要です。

妊娠中にママが風疹やサイトメガロウイルスなどに感染すると、胎内感染症が起きてしまいます。これもまた小頭症の原因になることがあるようです。

その他では、ウイルスや細胞が脳や延髄に感染する「中枢神経感染症」や、周産期(妊娠22週以降から生後7日未満まで)に重症仮死などの「周産期障害」が起こることでも、小頭病が発症することがあります。

実はよくある頭囲の測定ミス

頭囲は発育状況により異常が発見しやすいため、成長曲線と比べて一喜一憂しがちです。しかし頭囲は測定ミスが多く、異常ありと判断されても異常のないことがよくあります。

90年代にイギリスの二つの大学により、頭囲の測定ミスが多いことが判明しました。1万人の赤ちゃんを対象に大規模調査を行ったところ、頭囲測定で正常でないと判断された赤ちゃんのうち、85%は測定ミスで異常がなかったのです。

調査を行った1人、ライト博士は「赤ちゃんの頭囲を正確に測ることは難しい」と指摘しました。さらに「その他の指標で赤ちゃんの発達や頭の成長に心配が見つかったときに頭囲データを使うべき」と主張し、パパやママにむやみに不安がらないよう呼びかけています。

頭囲だけでなく頭の形もよく観察しよう

乳児の頭がゆがむ頭蓋縫合早期癒合症

赤ちゃんの頭の病気に関係があるのは、頭囲の大きさだけではありません。頭の形でも病気の可能性がわかる場合があります。

正常な頭の形は、いくつかの骨がつながって丸い形を作っています。しかし赤ちゃんの頭の骨はまだつながっておらず、骨と骨の間には縫合部分である「頭蓋縫合」があります。

この頭蓋縫合は赤ちゃんの脳の成長と合わせて大きくなり、成長とともにやがて頭蓋縫合が結合して堅くて丸い頭蓋骨になるのです。

ところがなんらかの原因で、頭蓋縫合が早い段階で結合してしまうことがあります。この病気が「頭蓋縫合早期癒合症」で、早期にくっついてしまうため頭蓋骨が十分に発達できず、頭の形が変形するなどの症状があらわれてくるのです。

産後の乳児の体勢によって変わる頭の形

赤ちゃんの頭の形がゆがんでしまう原因は病気だけでなく、寝ているときの体勢も関係します。とくに月齢の低い赤ちゃんは頭蓋骨が柔らかく横になっていることが多いのでゆがみやすいのです。

ゆがむ原因として多いのが斜頭症です。左右どちらか決まった側を下にして寝続けていると起こりやすい症状で、下側が圧迫されてへこみ、上側が出っ張る状態になります。ひどくなると目や耳の位置が変わり、顔の形が左右非対称になってしまいます。

あお向け状態が続くと短頭症になる恐れがあります。いわゆる「絶壁」です。短頭症では絶壁になるだけでなく、圧迫された後頭部が左右に広がって顔が広く見えてしまいます。また赤ちゃんが寝た状態で左右に頭を動かしにくくなることも考えられます。

早めにケアすれば乳児の頭の形は治る

赤ちゃんの頭の骨は生後7カ月ごろから堅くなっていきます。つまり生後6カ月ごろまでなら柔らかいので、ケア次第で頭の形を改善することが可能です。

早い時期のケアでよく使われるのがドーナツ型のベビー用枕で、首がすわっていない赤ちゃんにおすすめです。頭の大きさに合った柔らかい枕を選びましょう。

タオルを使って寝る向きを調整する方法もあります。頭が出っ張っている方を下にして寝かせて、寝返りを打たないように頭から腰と床の間にタオルをはさみます。

赤ちゃんが大きくなってきたら、起きている時間になるべく横にしないよう工夫しましょう。抱っこやおんぶ、椅子に座らせるなどして、頭を圧迫しない体勢をとるとよいですよ。
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