赤ちゃんの命名を行うお七夜とは?儀式の内容や最適なお祝い膳も紹介
親御さんやお姑さんに「お七夜をどうするの?」といわれて、初めてお七夜を知ったママもいらっしゃるかもしれません。一般的にお七夜はママが退院した後すぐに行われるので、負担が大きい場合があります。今回はお七夜の由来やお七夜で必要な「命名書」の書き方、お招きした人たちに振舞うお祝い膳についてもご紹介します。
赤ちゃんの誕生を祝うお七夜とは?
赤ちゃんの名前を披露する日本古来の儀式
お七夜ではまず命名式をして身内の人たちに赤ちゃんの名前を披露します。その後、ご馳走を振舞い来てくれた人々をもてなしてお祝いをします。
最近ではこの行事をすることが少なくなっています。今は親戚が遠方に住んでいて集まりにくかったり、親との同居が少ないためお七夜の準備がしにくかったりするからです。
けれどもやり方にとらわれ過ぎず、親戚が集まりやすい日を選んだり命名式の後の食事を配達してもらったりしてお七夜を行うおうちもありますよ。
生後1週間を祝うことがお七夜の由来
赤ちゃんの名前を披露し、赤ちゃんが地域の一員になったことを報告する意味もありました。地域の方々に赤ちゃんを見守って下さるようにとお願いしたり、その土地を守る神である産土(うぶすな)様に赤ちゃんが健康に育つようにと祈りを込めたりしてお七夜を行ったのです。
戦前まではママは出産後も小屋などに籠る習慣があり、お七夜で床上げして母屋に戻れたのです。しかし完全な床上げは約30日後のお宮参りとされていました。現代でも床上げは3週間から1カ月くらいですよね。
お七夜の日は生まれた日から数える
けれども地域によってこの日数が変わる場合もあります。とはいえ現代では出産後5~7日ほど入院します。帝王切開やママの体調によっても入院が伸びるケースもありますよね。
退院したてはママの体調が本調子でない場合が多く、感染症が流行している時期はお祝いだといっても、あまりたくさんの人々を一度に呼ぶのがためらわれるケースもあります。
お七夜を行うときは無理をせず、ママと赤ちゃんの体調を優先して日にちを決めた方がよいかもしれませんね。
お七夜で行う命名式のやり方を紹介
命名書と筆ペンを用意しよう
奉書紙は書道用品店や文房具店で扱っている場合もありますし、ネット通販でも購入できます。色紙は命名式用の素敵なデザインのものが、赤ちゃん用品店やネット通販で手に入れられますよ。
命名書は毛筆で書きます。筆や墨がなくても太目の筆ペンを使えば大丈夫ですよ。命名式用の色紙の店では赤ちゃんの名前や生年月日を色紙にプリントしてくれたり、書道家が代筆してくれたりするサービスもあります。
けれどもたとえ上手でなくてもパパが一生懸命書いた命名書も、心が込められていてよいものですよね。
書き方には正式と略式の2種類
【正式】神棚や床の間などに置くときの書き方
1.奉書紙を横半分に折り、中表で縦に軽く三つ折りの折り目をつける
2.三つ折りの中央部分の真ん中に「命名 ◯◯(赤ちゃんの名前)」と書き、右側に生年月日、左側にパパやママの名前や、長男次男などの続柄を書く
3.三つ折りの左側の部分にはお七夜の日づけと命名者、右側の部分には「命名」と書く
4.左側を下にして三つ折りにし、もう1枚の奉書紙で命名書を包み表に「命名」と書く
【略式】柱などに貼るときの書き方です
1.半紙や色紙の中央に「命名 ◯◯(赤ちゃんの名前)」と書く
2.右側に赤ちゃんの生年月日、左側にパパママの名と続柄を書く
命名書は生後21日までお供えをする
お供えする期間は生後21日までが目安といわれることもありますが、決まっていないという考え方もあります。パパママのタイミングで外してもよいかもしれませんね。
出生届を出したりお宮参りをしたりするまで飾る場合もあります。額縁に入れて長く飾るケースもありますよ。
外した後はへその緒と一緒に保管すると記念になります。子どもが大きくなったときに生まれたときの思い出話がしやすいように、いつでも見られるアルバムに入れて保管するママもいますよ。
お七夜で準備したいお祝い膳のメニューは?
鯛やお赤飯など日本古来の祝い膳が主流
里帰り出産中は、パパの実家に一声かけてママの実家で行う場合もあります。里帰り中ならママの母親が料理の作ることもできるかもしれませんが、そうでない場合はお祝い膳を作るのは難しいですよね。
手作りしたいときは鯛の焼き物や赤飯、刺身、煮物などはパパに買ってきてもらい、吸い物だけ家で作ることもできます。しかし産後間もないママは料理を作る余裕がない場合が多いです。無理をせずできる範囲でお膳を用意しましょうね。