1歳の子どもは転ぶと頭を打ちやすい?ケガの対処法と予防方法
1歳になると子どもがよく転ぶようになります。もし転んで頭を打ったとき、どう対処すればよいのか事前に知っておくと安心ですよね。今回は1歳の子どもが転びやすい原因と、転んで頭を打ってしまったときの対処法、頭のケガの予防法をご紹介します。子どものケガを予防して、安心して子育てをしていきましょう。
1歳の子どもが転んで頭を打ってしまう原因
1歳の子どもはバランスが悪く転びやすい
どうして子どもは転びやすいのかご存知でしょうか。子どもはまだ平衡感覚が未熟です。また、体に比べ頭が大きいため、バランスが悪く転びやすくなっています。
さらに、平成28年度「日本スポーツ振興センター」は、幼稚園や保育園でケガをした子どもの半数以上が「頭」「顔」を負傷したと発表しています。これはバランスを崩したときに、手で頭や顔をかばうことができない子どもが増えてきているためです。
この原因として、ハイハイ不足が考えられています。ハイハイと転ぶことの関係は後ほど説明していきます。
ハイハイせず歩き出す子は顔から転びやすい
普段の生活では腕の筋力を使う機会が少ないですが、ハイハイをすると両腕の筋力を自然と鍛えることができます。筋力が十分にあると、転んでも手で頭や顔をかばうことができるようになります。
しかし、近年ではハイハイをあまりしないまま歩き始める子どもが増えてきています。子どもが早く歩けるようになることは嬉しいですが、ハイハイはとても大切な発達過程です。子どもに歩くことを急がせないようにしましょう。
外出時の転倒は合わない靴が原因の可能性も
子どもの成長は早いため、服や靴はワンサイズ大きいものを買う方もいると思います。しかし、それが原因で子どもが転倒しやすくなっているかもしれませんよ。
ワンサイズ大きい靴では、歩くときに、つま先が引っかかりやすくなってしまいます。子どもは外で走り回ることも多いため、つま先が引っかかると、そのまま転んでしまうことも多いでしょう。
反対に、靴のサイズが小さいとバランスをうまく取ることができずに転んでしまうかもしれませんね。子どもの転倒が気になるようであれば、靴のサイズが合っているか確認してみましょう。
子どもが転んで頭を打ったときの対処法は?
まず意識と外傷の有無を確認し状況の把握を
まず意識と外傷の確認をしましょう。子どもが頭を打ってケガをすると慌ててしまうかもしれませんが、そんなときこそ冷静に対応することが大切です。頭はほかの場所に比べ、小さな傷でも大量の出血になることがあります。
もし頭に出血している箇所があればすぐに止血を行いましょう。清潔なタオルで5分以上圧迫しても止まらない場合は針で縫う必要があるかもしれません。そのときは脳外科に行って診察を受けてくださいね。
また、たんこぶができたときは脳が傷ついているかもしれないので、48時間は様子を見守りましょう。
嘔吐やけいれん、意識障害があれはすぐ病院
子どもが嘔吐するときは「頭蓋内出血」を起こしている可能性もあります。これは頭を打ったときに血管が破れて出血することで起きます。放っておくと後遺症が残ることもあるので注意しましょう。
けいれんが起きるときには頭と一緒に首が傷ついていることがあります。首にある頸椎が傷つくと、部分・全身麻痺などが出てくることがあります。頸椎の損傷による麻痺は完治させることが難しいため、首を痛めている可能性があるときは、首を固定して病院にいきましょう。
軽傷でもケガ後24時間は安静に過ごそう
ケガ後24時間は室内で過ごすなどして、安静にした方がよいでしょう。もし嘔吐やけいれん、ぼーっとするなどの意識障害があらわれたときは救急車を呼んでください。自分で連れていく場合は重症だと小児科では手に負えないこともあるので、脳外科に行く方がよいですよ。
病院に行くのが遅れると、後遺症が残ってしまうことがあるので、どこに病院があるのか事前に調べておくと安心です。また、病院を受診するときのために、頭を打ったときの状況はメモに残しておきましょう。