子どもとハリネズミを飼育したい!準備することや飼育時の注意点とは
最近ペットショップなどでも見かけることが多いハリネズミですが、子どもと一緒に飼ってみたいと考えているママもいるかもしれません。そこで今回は、ハリネズミを飼育する前に準備することや子どもがハリネズミに関わるときの注意点、人への感染の危険もあるハリネズミの病気などについてお話しします。
ハリネズミを飼育する前に準備することは?
ハリネズミの飼育本で生態について学ぶ
しかし生き物を飼うということには大きな責任がともないます。飼う前に、本当に自分たちに世話をすることができるのか、まずはハリネズミの飼育本を購入してその生態について学ぶことが大切ですよ。
ハリネズミは犬や猫と違い、「エキゾチックアニマル」という種類に属しています。このエキゾチックアニマルは一般家庭で飼育することは可能ですが、比較的飼育が難しいとされているので、生態について学んだ上で自分たちに飼育できるか検討しましょう。
ハリネズミが生活しやすい環境を整える
・ケージ
ハリネズミは基本的に1匹で暮らす生き物なので、1匹につき一つのケージが必要です。サイズとしては動き回るスペースを考え、60~90cmが理想です。
・床材
トイレの代わりにもなる広葉樹でできたマットがよいでしょう。ハリネズミは匂いに敏感なので、素材には注意したいですね。
・小屋
静かに休むことができる小屋が必要です。ウサギ用に販売されている小屋で代用することも可能です。
・冷暖房グッズ
ハリネズミは気温の変化に敏感なので、常に快適な温度を保てるようにしましょう。
ハリネズミを診てくれる病院を探しておく
ハリネズミを家族に迎えるのであれば、病気や事故のときはすぐに動物病院へ連れて行けるようにしておきたいですね。なお、人と違い動物は医療費が高くつくことがあります。
飼う前に、必要なときにきちんとハリネズミの医療費を払うことができるのか、家計をチェックしておくことも大切です。
ケージはこまめに掃除をして清潔に保つようにし、食生活などにも注意して、ハリネズミの健康管理をするようにしましょう。
子どもがハリネズミに関わるときの注意点
触るときは静かに優しく接するよう伝える
背中にたくさんの針がついているので、触るのがちょっと怖いということもあるでしょう。しかしこちらが怖がったそぶりを見せると、その雰囲気がハリネズミにも伝わってしまい、余計に警戒心を強くするという悪循環になるケースもあります。
ハリネズミは音に敏感なので、触るときは大きな声を出さないように子どもと約束したいですね。
ハリネズミが警戒して背中の針を立てていたり、シュッシュッというような声を出したりしているときは、無理に触らないようにしましょう。
昼間に無理やり起こして遊んだりしない
ふれあいたいときは、夜にハリネズミが起きだしたのを見計らって遊ぶようにしたいですね。遊ぶ前にお気に入りのエサを与えて満足させておくと、仲良く遊ぶことができるかもしれません。
ハリネズミに無理のない範囲で、優しく触れるように心がけましょう。慣れてくるとママや子どもの匂いに安心して、手のひらで眠ってくれることもありますよ。
子どもがハリネズミと遊んでいるときはなるべく目を離さず、見守るようにしたいですね。
ハリネズミを屋外に出さないことを約束する
外には犬や猫などもいますし、ふれあったときにダニを移されることがあります。また、草むらにもダニがいるので、知らぬ間にダニがハリネズミの体に張りつくことにもなりかねません。
ハリネズミは肌が弱いので、皮膚病になる可能性もあります。できるだけ屋外には出さないようにしましょう。
また、万が一ハリネズミが逃げ出して野生化すると、自然の生態系のバランスが崩れる原因にもなります。実際、中国やインドネシアにいるはずのアムールハリネズミが日本の一部の地域で野生化し、日本の在来生物への悪影響が懸念されています。
人へも感染する危険があるハリネズミの病気
水虫などの皮膚炎の原因になる真菌症
ハリネズミの針の根元には人にも移る水虫菌が潜んでいることもあります。すべてのハリネズミがその菌を持っているわけではありませんが、ある医療機関の調査によると、検査したハリネズミのうち約40%が水虫菌を保有していたという報告もあります。
水虫菌が人に移ると、顔や頭、手足に赤い斑点が現れたり、髪の毛が抜けたりという症状を示すことがあります。万が一人に移った場合は、皮膚科で内服薬と塗り薬を処方してもらい、治療することになります。
ハリネズミが皮膚炎を起こしている場合は、きちんと動物病院で治療してもらうようにしましょう。