上手な絵本の読み方のコツとは?読み聞かせは持ち方にまで工夫を
親子のコミュニケーションツールとして欠かせない絵本は、ちょっとしたコツを意識すると子どもの脳を活性化するなどの大きなメリットが得られます。この記事では、子どものためになる読み聞かせポイントをご紹介していきます。効果的な読み聞かせの方法を知ると、親子で過ごす時間が、より濃密なものになるでしょう。
子どもの身になる絵本の読み方のコツ
想像力を遮るオーバーアクションはしない
子どもに絵本の読み聞かせをするときは、できるだけ感情を込めずに読む方が、子どもが物語に集中でき、想像力が広がるでしょう。これは、読み聞かせの講座などでもよくいわれる、絵本の読み方のポイントです。
もちろん、本によっては思い切り抑揚をつけた方が面白くなるものもあるため、内容に合わせて、子どもの想像力の邪魔をしない程度に読み方を工夫したいですね。
途中で止めたり文章をカットしたりしない
もし、子どもにとって難しいと思われる言葉が出てきたら、その言葉が示す絵をそっと指差しなどして、本を読み進めながらも子どもが理解できるよう促すとよいでしょう。その際、子どもの方から質問された場合には、きちんと答えたいですね。
また、絵本の文章は、書いてあるとおり順番にすべて読み、勝手にカットしたり、反対に言葉をつけ加えたりもしないようにしてください。これは、絵本に対する敬意を表すためにも大切にしたいことです。
はっきりゆっくり心を込めて読む
絵本の種類にもよりますが、赤ちゃん向けの絵で楽しむことがメインの絵本は、ページごとに書かれている文字が少ないことがよくあります。そういったものは、大人が音読するとすぐに読み終わってしまいますが、言葉の一つ一つを丁寧に、発音をはっきりと読むのがおすすめです。
また、ストーリー性のある幼児向けの絵本では、文章の文節と音節に注意しながら、意識的にゆっくり読むようにすると子どもにも理解しやすいでしょう。
絵本の読み方で集中するために大事な持ち方
前後左右に動かないよう脇を締める
子どもと同じ方向を向いて読むなら、絵本をきちんと開き、絵本が綴じてある部分の一番下を片手で押さえ、空いている方の手で丁寧にページをめくりましょう。子どもが少し大きくなったら、ママやパパが子どもと向かい合わせになり、お話し会のように少し離れた場所から読み聞かせするのも面白いですよ。
このとき、片手で絵本が綴じてある部分の一番下を持ちます。絵本が前後左右に動かないよう、脇を締めて持つことがポイントです。そして反対の手で、子どもに絵が見えやすいようにページの端を押さえて持ってください。
動きをつけたくても絵本は動かさずに持つ
子どもは、自分なりのペースで絵本の世界に浸っているため、絵が動くことでそれを邪魔してしまうのです。読み聞かせをする際は、絵本の魅力でもある各ページの絵を、しっかりと見せることを意識しましょう。
ただし、内容次第では絵本を動かすことによって、その物語がより面白くなるケースもあります。子どもの様子を見つつ、絵本の内容も考えながら、読み方を工夫してみましょう。
子どもの想像力を邪魔しないめくり方
しかし、子どもの想像力を邪魔しないように、しばらくページをめくるのを待ちましょう。このように、絵本の読み聞かせは、話を読み聞かせるだけでなく「絵を見せる」という要素も大切なのです。
ただし、ストーリー展開によっては、パッとめくった方が効果的な場合もあるので、内容に合わせて、めくり方を工夫するのがおすすめです。絵本の個性に合わせたページめくりをすることで、子どもの想像力が広がり、さらに物語を楽しめるでしょう。
上手な絵本の読み方をする三つのメリット
精神状態が落ち着いて幸福感を得られる
さらに、絵本を読んでもらうことで、子どもはママやパパが「自分のために読んでくれている」という満足感で満たされます。ママやパパの声による読み聞かせは、親子で同じ物語の面白さや喜びを分かち合って共感することもできるため、大きな幸福感を得られる時間となるでしょう。
読み聞かせは、親子にとって大切なコミュニケーションの一つとなります。子どもの情緒の発達にも影響するため、子どもの反応に合わせて、じっくりと取り組みたいものです。