添い乳で赤ちゃんは安心感が得られる?注意点や添い乳以外の入眠方法
「添い乳で寝かしつけをすると、安心してすぐに寝てくれるから楽だよ」というアドバイスを先輩ママから受けた方は多いのではないでしょうか。今回は、なぜ添い乳は赤ちゃんに安心感を与えるのか、添い乳によるデメリットはないのか、添い乳以外にできる寝かしつけ方法などについてご紹介していきます。
添い乳で赤ちゃんが安心するのはなぜ?
赤ちゃんは肌が触れ合うことで安心感を得る
産後のママの身体に負担をかけないということ以外にも、添い乳は実に多くのメリットを赤ちゃんにもたらしてくれます。その一つに、ママと赤ちゃんの肌が触れ合うことによって、赤ちゃんに安心感を与えることが知られています。
動物と違い、生まれてすぐに立ったり歩いたりすることのできない人間の赤ちゃんは、かなり未熟な状態で生まれてきます。視力もはっきりとしていないため、まわりの音や皮膚からの刺激にしか反応ができません。そんな赤ちゃんにとって添い乳はママとの大切なスキンシップであり、安心感を得られるものなのです。
ママの匂いは赤ちゃんを安心させる
実は赤ちゃんの五感はそれぞれ発達のスピードが異なるのですが、中でも聴覚と同じように嗅覚も発達がはやい感覚だとされています。生まれたばかりであまり目が見えない状態の赤ちゃんでも、母乳の匂いや声によってママを認識することができ、生後日数を増すごとに匂いを嗅ぎ分けられるようになります。
ママは母乳を分泌するようになると乳くさくなりますが、その特徴的な甘い匂いは赤ちゃんを安心させるもの。添い乳をしてママの体温や匂いを直接感じることによって、赤ちゃんは安心して母乳を飲んだりそのまま眠りについたりすることができるのです。
ママの心音は赤ちゃんに安らぎを与える
そして何より、赤ちゃんにもっとも安心感をもたらすのがママの心臓の音です。お腹にいるときにずっと聞いていた心臓の鼓動を間近で聞くことができると安心を覚えてくれるのです。
赤ちゃんに添い乳をするときには赤ちゃんの頭がママの心臓付近に来ますから、しっかりと抱きながらトントンと背中をたたき、やさしく声をかけたり子守歌を聞かせたりしてあげると、安心感に包まれながら眠りについてくれますよ。
添い乳にはデメリットもあるので注意しよう
赤ちゃんが窒息する危険がある
しかし、添い乳にはいくつかのデメリットがあるのも事実です。とくに月齢の低い赤ちゃんの場合には、添い乳のまま眠りにつくとげっぷをうまくすることができず、お腹が膨らんで苦しくなってしまう場合があります。
吐き戻しやすい赤ちゃんの場合には、戻したもので窒息してしまうケースもありますので、背中にタオルなどを入れて斜めの体勢にするなど工夫が必要です。
眠りが浅くなったり添い乳でしか寝なくなる
メリットが多くある添い乳ですが、赤ちゃんが成長してからも続けてしまうとさまざまなデメリットが出てくるため、卒乳や断乳に苦労するというケースはめずらしくありません。というのも、添い乳をしながら寝ることがクセになっている赤ちゃんはほかの方法で寝ることができなくなるため、パパやほかの家族に寝かしつけを代わってもらうことができないのです。
授乳の最中に寝てしまうと満腹になりにくいため、睡眠も浅くなって夜中に起きる回数が増え、睡眠不足から不機嫌になりやすくもなります。
中耳炎や虫歯の原因になることも
母乳自体が直接虫歯の原因となるわけではありませんが、離乳食がはじまると口の中に食べかすが残りやすく、細菌が繁殖しやすい状態になってしまいます。
母乳に含まれる糖がえさとなって虫歯になりやすくなりますので、歯が生えてからも添い乳を続けるのであれば、就寝前の歯みがきをしっかりしてあげる必要があるのです。
また、横向きに寝ながら授乳しているときに垂れた母乳や吐き戻したものが耳の方に流れてしまうと中耳炎になる可能性もありますので、赤ちゃんの寝る体勢を工夫しましょう。
添い乳なしでも赤ちゃんが安心して眠る方法
赤ちゃんのお腹や背中をやさしくトントン
そんなママにとって、スムーズに寝かしつけができる添い乳は育児の強い味方ですよね。しかしデメリットも多々ありますので、赤ちゃんが成長するに従って少しずつ別の寝かしつけ方法を探っていく必要があります。
寝かしつけの基本は、赤ちゃんのお腹や背中、胸などをやさしくトントンすること。できるだけ単純な一定のリズムで身体の一部をトントンとしてあげると、赤ちゃんは安心してスムーズに眠りについてくれますよ。