小さな刺繍で子ども服をアレンジ!メリットときれい仕上げのコツ
ほかの子とは違うオリジナル性がある服を子どもに着せたいというときは、小さな刺繍でワンポイントアレンジを楽しんでみませんか?100均で購入できる道具だけでできる刺繍はコスパもよく、手軽に始めることができますよ。今回は刺繍で子ども服をアレンジするメリットや、きれいに仕上げるコツを紹介します。
子ども服や小物に刺繍をするメリット
シンプルな服や小物が好きなデザインになる
例えば、ワンポイントも飾りもついていないけれど手ごろな価格で購入できてシルエットやサイズもちょうどよいグレーのシャツがあるとします。シンプルで着せやすいかもしれませんが、子どもにとっては物足りないですよね。
しかし、刺繍をするとデザインの印象が大きく変わります。胸元に小さな鳥や花を刺繍したり、襟、袖、裾に2色の糸でギザギザ模様を付けたりするだけで、かわいいデザインやポップなデザインになりますよ。
また、ママが刺繍をしたというだけで子どもにとっては宝物のような1枚になります。子どもと一緒に刺繍する柄を考えるのも楽しいですね。
字が読めない子どもの持ち物の目じるしに
園で使う道具には名前を記入しますが、入園したばかりの子どもはまだ字を読むことができません。そのため、記名だけだと子どもは自分の持ち物を区別することができなくなります。
こんなときは、持ち物に「自分マーク」を刺繍してみましょう。字を読むことができなくても自分の持ち物を一目で区別することができますよ。
マークは園で指定されることもありますが、ママが刺繍するマークは違うデザインでもかまいません。刺繍がしやすいシンプルなデザインが最適です。
古来の風習をまねて子どもを守るモチーフに
ヨーロッパの民族衣装などでは、襟元、袖口、裾を縁取るように刺繍がされていることがあります。これは悪魔が嫌うモチーフを刺繍することで、服の隙間から悪魔が入り込むことを防ぐためだといわれています。
また、日本では縫い目に魔除けの効果があると信じられていましたが、子ども用の着物は背中に縫い目がありません。そのため、「背守り」という刺繍や飾りを付けることで子どもを病魔などから守る風習がありました。
今も昔も子どもの健やかな成長を願う気持ちは同じです。古来の風習をまねて子どもを守るモチーフを刺繍してもよいかもしれませんね。
だれでも簡単!刺繍をきれいに仕上げるコツ
薄い生地や目の粗い布には接着芯を使って
ある程度厚みのある生地やハリのある生地は刺繍しやすく、初心者でもきれいに仕上げることができます。しかし、薄い生地や目の粗い布などは針の穴が大きく開いてしまうなど仕上がりがうまくいきません。
こんなときはアイロンなどを使って貼り付けるだけで生地を補強できる「接着芯」を使ってみましょう。生地が強くなってハリが出るほか、生地がよれたり伸びたりしにくくなるので、刺繍がしやすく仕上がりもきれいになります。
接着芯にはさまざまな厚みがありますが、薄手の接着芯であれば生地が持つ風合いを大きく損ねることもありません。手芸店のほか100均でも購入できますので探してみてくださいね。
直接描けない布には刺繍用下地シートを
生地に図案を描く方法は、チャコペンなどで直接布に描く方法とチャコペーパーなどで図案を写す方法があります。しかし、毛足の長い生地や柔らかい生地の場合、図案を描けないことがあります。
こんなときは100均などでも購入できる「刺繍用下地シート」が便利です。図案を描いて貼り付けられる水溶性のシールで、貼ったまま刺繍をしたあと洗濯すれば刺繍糸だけが残るというものです。
手描きで図案を描くことができるほか、プリンターで図案を印刷することもできます。生地に図案を描けないときだけではなく、複雑な模様を刺繍したいときにも便利ですね。
刺繍枠を使えば縫いやすくて仕上がりもきれい
刺繍枠には丸型と角型がありますが、ワンポイント刺繍なら丸型がおすすめです。広い範囲に刺繍をするには不向きですが、角型に比べて生地を張りやすく扱いやすいという特徴があります。
8~25cmぐらいまでさまざまなサイズが販売されていますが、子ども服用であればなるべく小さな枠を選びましょう。
刺繍枠は手芸用品店のほか100均でも購入できます。ただし、100均で扱われている刺繍枠はサイズが10cm以上になりますので、さらに小さい枠が欲しいときは手芸店で探してくださいね。
子どもの服や小物に楽しむ刺繍アレンジ
さりげないポイントがかわいい背守り
着物の背守りは日本古来の「麻の葉」「亀甲」といった模様が使われますが、Tシャツなどに刺繍するならハートや花などのモチーフもよいでしょう。左右対称の図案なら派手すぎず、背守りに最適です。
着物の背守りは「バックステッチ(返し縫い)」が使われますが、バックステッチは洗濯したときに糸がよれたり切れたりするかもしれません。縫い目が鎖状になる「チェーンステッチ」なら丈夫で見た目もかわいく仕上がります。
また、図案を描くときは位置が左右にずれないよう目じるしを付けておくとよいでしょう。