10カ月赤ちゃんの食べむら対策!量の目安と必要な栄養バランスとは
10カ月くらいの赤ちゃんは、たくさん動く割には離乳食をあまり食べないことがあります。ママは栄養不足が心配になりますよね。今回は赤ちゃんの食べむらの原因や、気負わずにできる食べむら対策、10カ月の赤ちゃんに必要な栄養素などをご紹介します。赤ちゃんの食べむらで苦労するママの助けになればと思います。
食べむらの原因と赤ちゃんの発達
食べむらは赤ちゃんの成長の表れ
自我が芽生えた赤ちゃんは、食べるのを拒否して意思を表すようになるのです。食べるよりも遊びたかったり、離乳食に飽きていたり、ママに介助されて食べるのが嫌だったりすることもあります。
おもちゃを目に触れない場所にしまったり、新しいメニューにしたりすると食べるかもしれません。中にはママが注目せず知らないふりをすると、つかみ食べをし始める赤ちゃんもいるそうですよ。
食べむらは、赤ちゃんの成長の証かもしれませんね。
自分で食べる準備にもなる遊び食べ
遊び食べからつかみ食べができるようになり、やがてスプーンやフォークを使い、自分で食べられるようになるのです。おもちゃと食べ物の区別が付かないこの頃は、きつく叱りつけて禁止するよりも、テーブルの下にシートを敷くなどして乗り切った方がよいという意見もあります。
とはいえ、遊びながら食べると時間がかかり、次の食事の時間にお腹が空かないことがあります。15~20分くらいをめどに、遊び始めたら「ごちそうさまね」と食事を切り上げるのを繰り返すと、集中して食べられるようになることが多いですよ。
母乳育児は離乳食が進みにくいこともある
WHO(世界保健機関)では、2歳以上まで母乳育児をすることや、赤ちゃんの求めに応じて母乳を与えることを勧めています。母乳は1歳以上になると栄養がなくなるなどという話も聞きますが、実は、離乳食(WHOでは補完食といいます)よりも質の高い栄養素を含んでいるのだそうです。
断乳が必要な理由やママになにか考えがなければ、無理に断乳し、急いで離乳食を進める必要はないかもしれませんね。
気負わずにできる食べむらの対策
ちょっとした工夫で楽しい食事を
「栄養を摂らなければ」などの気持ちはいったん脇に置きましょう。そのうえで、スティック野菜をディップしたり、野菜を花や星などの形にしたりすると、赤ちゃんの興味を引くことがあります。
人の食べ物はおいしそうに見えます。薄味にしたママのお皿の料理を、赤ちゃんの目の前で取り分けるのも特別感があるかもしれません。ママは後で調味料を加えて食べてもよいですよね。
「人参のお花どうぞ」「このスープおいしいよ。ママのをあげるね」などと、赤ちゃんに楽しく話しかけながら食事を楽しみましょう。
栄養は数日単位のトータルで考える
赤ちゃんの栄養に必要な食材を取り入れた大人の食事を作り、味付け前に離乳食用に取り分けることもできます。出汁のきいた味噌汁を味噌を入れる前に取り分けているママも多いようです。
食べむらがあり小食な赤ちゃんでも、元気で活発に動いていれば問題ないことがほとんどだといわれます。とはいえ体重曲線から外れているなど、気になる点があるときは、医師や保健師さんに相談してみてくださいね。
栄養を補う「補完食」の考え方もある
10カ月くらいの赤ちゃんが必要なエネルギーの約半分、1~2歳では約1/3が母乳やミルクでまかなわれるといわれます。母乳やミルクと食事、どちらも赤ちゃんにとって大切な栄養だと考えられているのですね。
WHOでは「補完食」に高い栄養価があるものを推奨しています。赤ちゃんが食べない時期は、緑黄色野菜や動物性食品など、少量で栄養補給ができる食材を積極的に加えるとよいかもしれません。水分が多過ぎたり植物性の食材に偏り過ぎたりするメニューは、量を食べないと栄養が摂れないからです。
10カ月赤ちゃんの離乳食と必要な栄養
離乳食の後期「カミカミ期」とは
かむ練習をする「カミカミ期」の食事は、歯茎で潰せるバナナくらいの固さで、厚さは1cmくらいがよいといわれます。吐き出すときは固い場合があるので、少し柔らかめにして様子を見るとよいかもしれません。
「カミカミ期」は食べる意欲を育む時期でもあります。小さなおにぎりや野菜スティックなど、手づかみ食べができる一品を加えられるとよいですね。
丸飲みしないように、ママは「もぐもぐ」などと声をかけながら、食べる様子を見守りましょう。