楽しく歩いて元気な子どもを育てよう!楽しく歩くコツや歩育効果
子どもと歩いてどこかに行くのは時間通りにはいかないので、どうしても車や自転車移動が多くなりますよね。けれども歩くことが少ないと子どもの成長が気になったりもします。そこで、子どもが歩くことのメリットや歩かないことで心配されること、そして子どもが楽しいと思えるような散歩の工夫をご紹介します。
子どもが歩くことで得られる効果は?
歩くことは学習意欲をアップさせる
小学校での調査ですが、登校距離と1.2時間目の授業の集中力の関係を調べたところ、1km未満の子より2.3kmの子の集中力の方が高かったそうです。歩くことは簡単にできる学習意欲向上の方法といえます。
長い目で見て子どもが意欲的な心をもつには、自己肯定感を育むような内面の充実も必要です。親子で楽しくお話しながら歩くけば、心と体両面からやる気をアップすることができるのです。
五感を通して脳によい刺激を与える
風の冷たさや葉っぱの緑、花のよい香りなど、散歩して五感を刺激することは子どもの「古い脳」を育てます。「古い脳」の発達には体を動かすことも効果的といわれます。
外を歩くことは、体を動かすと同時に五感に刺激を与え、楽しく脳を育てる方法といえるでしょう。そしてママと歩けば親子がじっくり向き合い、たくさんの話ができます。心が触れ合うような会話は、子どもの「新しい脳」によい刺激を与えるのです。
歩くことで子どもの心が安定する
「セロトニン」は怒りや興奮を司る「ノルアドレナリン」と意欲を司る「ドーパミン」という二つのホルモンをコントロールして心を安定させます。極端な例ですが、うつ病などは慢性的な「セロトニン不足」が原因の一つであるといわれています。
「セロトニン」は夜に「メラトニン」という寝つきをよくするホルモンを分泌する材料になるので、日中に歩くと、夜ぐっすり眠れ、朝すっきり起きることができます。すると朝食がしっかり食べられ日中の活動が活発になりますよね。
太陽の動きに合わせた規則正しい生活もまた、子どもの心の安定につながるのです。
歩くことが少ない子どもへの影響は?
体力低下から肥満や生活習慣病になりやすい
今の時代、DVDやゲームなど室内で遊ぶものが豊富にありますし、外で安全に遊べる場所も少なくなっています。意識的に運動しないと子どもでも運動不足になってしまうのです。
運動不足は体力低下や肥満を招き、肥満は糖尿病や高血圧などの生活習慣病の原因になります。最近では、普通は柔らかいはずの子どもの血管でも、内臓脂肪がたまれば動脈硬化になることも分かってきています。
運動が苦手な子でも歩くことならハードルが低いですよね。親子で一緒に歩いて体力をつけ運動不足を解消しましょう。
学力低下やストレスに弱くなりやすい
歩くことはストレスホルモンを抑え、快さなどを感じるホルモンを分泌し、ストレス解消になります。毎日の歩数が少ない子は、よく歩く子よりもストレスホルモンの濃度が高いという結果もあります。
運動の一つである歩くことは、学力を上げるだけでなくストレスに負けず勉強を続けられるメンタル作りにも効果的といえるでしょう。
体幹が弱く姿勢が悪くなりやすい
体の筋肉の約7割は脚にあるのです。歩いて体の土台である下半身を鍛えましょう。歩くことが少ないと足裏の筋肉が未発達になり、歩行中の蹴り上げる力も弱くふくらはぎへの刺激も少ないので、ふらふらしたり、歩く姿勢が悪くなったりして体幹を支えることができません。
ママと一緒に喜んで取り組める小さいうちから歩いて、しっかり体を動かす習慣がつけられたらよいですね。
子どもが楽しく歩くようになるコツは?
パパやママと手をつないで歩こう
子どもと歩くと、止まったり、走ったかと思えば戻ったりしてなかなか前に進まないこともあります。けれどその行動一つ一つに子どもの考えがあり成長に必要なことが多いので、じっくりつきあう時間がもてるとよいですね。
歩道の色が違うところを渡り歩いたり、段差を上がり下がりしたり、しゃがみ込んでアリを観察し始めたりするときの子どもは楽しそうだったり集中していたりしますよね。いろいろなものに出会い楽しい体験をすると、子どもは歩くことが好きになります。