体温調節が苦手な新生児の平熱は?心地よく過ごせるように工夫しよう
新生児はもちろん、赤ちゃんや小さな子どもは体温調節が苦手なため、大人が過ごしやすいと感じる気温でも暑がったり寒がったりします。そのため、衣類を使った体温調節が必要で、体が弱い新生児では特に重要です。今回は新生児や赤ちゃんが快適に過ごすための体温調節のポイントやコツを紹介します。
新生児の平熱と体温調節の大切さ
新生児の平熱と発熱や低体温の目安
しかし、体温を測ってみると発熱したり低体温になっていたりするわけではないということも多いので、まずは体温計で熱を測ってみましょう。
赤ちゃんは大人に比べて平熱が高く、平均すると37℃程度であるといわれています。また、発熱の目安は37.5℃、低体温の目安は36℃以下というのが一般的なようです。
ただし、体温には個人差があるため平熱が37℃以上や36℃前半の赤ちゃんもいます。0.5~1℃変化したら発熱や低体温の可能性があると考えるとよいかもしれません。
赤ちゃんの平熱を測って把握しておこう
体温計には耳用、脇用、おでこ用などがありますが、病院などでもよく使われている脇用体温計がおすすめです。ほかのタイプに比べて測定値が安定しているため、正確な熱を測ることができます。
計測前に脇の下の汗を拭きとり、体温計の先が脇の一番深いところに当たるように挟みます。皮下脂肪が少ない新生児は脇の下に隙間ができやすいので、体温計がずれないよう注意しましょう。
また、体温は時間帯によっても変化するので、朝、昼、夕、夜ごとの平熱を調べておくとよいですよ。
体温調節が苦手な赤ちゃんをサポートしよう
なかでも重要なのが、冷房や暖房を適切に使用した室温管理です。赤ちゃんは大人よりも体温がやや高めなので、大人が肌寒いと感じる程度が適温だといわれています。
また、エアコンなどでは調節しにくい微妙な調節は、衣類の枚数や種類を変えることで調節するようにします。寒いときは厚みのある服を着せるのではなく、薄手の服を重ね着すると調節がしやすくなりますよ。
さらに、寝ているときは寝具などの内容と枚数で調節するとよいでしょう。
赤ちゃんの体温変化の見分け方と対処法とは
赤ちゃんが暑いときと寒いときの様子とは
また、お腹や背中に大量の汗をかいていたり、顔が真っ赤になっていたりするのは体温が高くなっているときですので、衣類の枚数を減らすなどの対処をするとよいでしょう。
顔色が悪く唇が青ざめている、手足の血色が悪いのは寒いときです。部屋が寒くないかなどをチェックし、暖房や衣服などを使って温めましょう。
ただし、体温の上昇は「乳幼児突然死症候群(SIDS)」のリスクを高めるといわれています。暖房のかけすぎや衣類の着せすぎには注意してくださいね。
汗をかいたらこまめな着替えとケアを
汗をそのままにしておくと肌がかぶれたり汗冷えで風邪をひいたりする原因になります。汗をかいたらタオルなどで拭き取ったり、シャワーで流したりするほか、こまめに着替えるなどのケアをしましょう。
汗をかきやすいのはお腹と背中のほか、首の下など風通しのよくない部分です。石けんなどを使って洗い、しっかりと乾燥させ、ベビー用ローションなどで保湿するとあせもなどの予防になります。
また、汗をかきやすい夏は「汗取りパッド」を使うと洗濯の回数を減らすことができます。着替えよりも手軽で、赤ちゃんを起こさずにケアができますよ。
赤ちゃんの様子を見て服の枚数を決めよう
さらに、冷房を使うときや春秋の肌寒いときは冷え対策に1枚足し、暖房と使うときや冬でも暖かい日は1枚減らして調節します。
ただし、赤ちゃんにも寒がりや暑がりといった個人差があります。季節や気温だけではなく、赤ちゃんの様子をみて服の枚数を決めてくださいね。
特に、暑がりな赤ちゃんは多く、冬場などは着せすぎにならないよう注意が必要です。新生児は寝ている時間が長いので、寝具をかぶったときの温度も考えて服の枚数を決めるとよいでしょう。
赤ちゃんが快適に過ごせるようにするコツ
冷暖房を使うときの設定の目安とは
冷房は室温26~28℃に設定するのがよいとされています。冷房の風が直接当たると体が冷えてしまうので、風向きを上向きにするなどの工夫をするとよいでしょう。
暖房は大人がやや肌寒いと感じる20~25℃が適しています。暖房を使うときは空気が乾燥しやすいため加湿器などを使って湿度を上げると快適に過ごせます。
また、冷暖房の使用環境などによっては室温が設定温度どおりになるとは限りません。赤ちゃんが寝ている高さに室温計や湿度計を置いて環境をチェックすると安心です。