パン屋を夫婦で開業したいと思ったら?夢を叶える秘訣と心得をご紹介
夫婦そろってパンが好きで、一緒にパン屋を開業したいという夢を持っている人たちがいます。好きなことを仕事にすればやりがいがありますよね。けれども、店を経営するのは大変だといわれます。今回は、パン屋を開業するための準備や開店後の1日のスケジュール、家庭生活や子どもにどのような影響があるかをご紹介します。
開業に向けてどんな準備をすればよいの?
まとまった開業資金を用意しておこう
融資してくれる金融機関は、銀行や信用金庫などの民間の金融機関と政府系金融機関の2種類があります。民間の融資は審査が厳しく、創業時に融資を受けるのは難しい場合が多いともいわれます。
政府系金融機関の代表的なものには「日本政策金融公庫」があります。銀行に比べて金利が低く、融資の審査が通りやすいですが、保証人が必要になるケースもあります。
国や地方自治体などの助成金や補助金を受ける方法もあります。しかし、自己資金がほとんどないのは、安全な経営をするためだけでなく、融資を受けられる可能性を高くするためにも避けた方がよいといえます。
資格を取得して製造の許可をもらう
税務署への届け出は青色申告を行うためです。自営業では毎年確定申告が必要ですが、そのとき税金の控除を受けるには、税務署に開業届けを出しておく必要があります。
また、食品衛生責任者が1人いなければなりません。この資格がない場合は、夫婦どちらかが各都道府県にある食品衛生協会で講習を受ける必要があります。
菓子パンを作って売るには、菓子製造業の許可、イートインスペースを作るには飲食店営業の許可が必要です。どのような許可が必要になるか、開業する自治体に確認を取るとよいかもしれませんね。
開業するパン屋のイメージを膨らませる
店の立地を考えるのも大切です。たとえば学生街で高級パンを売っても、買う人が少ないかもしれません。
資金や経営方針でも立地は変わります。家賃や高いけれども人通りの多い場所に店舗を借りてたくさんのお客さまを呼ぶのか、自宅の一角を使い、家賃がいらない余裕のある経営をするのかを考えます。
美味しいパンだけではお客さまを呼べないことも多く、店の外装や内装も大切です。店舗デザインの会社などに相談するのもよいかもしれませんね。
パン屋を開業した夫婦のスケジュール
早朝の仕込みからスタート
オフィス街なら、8時頃から朝食用のパンを販売すると売り上げが伸びることが多いです。その場合は、仕込みをもっと早くする必要があるでしょう。
住宅街などでは、お昼のお客さんをメインにして10時頃から開店する店もあります。とはいえ、やはり朝は早くなる傾向があります。個人店で完全な手作りだと、仕込みには約5~6時間くらいかかる場合があるといわれるからです。
パン屋を開業するには、早起きがつらくないかどうかを考える必要がありそうですね。
お店を開店して販売を始める
店が清潔であることは大切です。前日閉店後に掃除をしたとしても、開店前にもう一度店内をチェックし掃除をすることが多いです。
朝早くから開店する店は、朝のお客さまがひと段落した10時頃に昼食タイムになることもあります。昼はかき入れどきなので、その前に一休みしておくのです。
焼き立てパンは人気がありますよね。最近では時間を見てはこまめに仕込んで焼くパン屋が多いそうです。長時間労働になるので、開店中は夫婦で交代しながら、休憩や仕込み、販売などをこなすようですね。
閉店後は掃除と次の日の準備を欠かさない
掃除は食中毒などの予防にもなります。1日経つと、パンくずなどでフロアは汚れる場合があるので、害虫が出ないように念入りに清掃しましょう。また、厨房の清掃や調理器具の消毒や煮沸も欠かせません。
翌朝、手際よく仕込みができるように翌日の材料の用意をしたり、売り上げを見て、どのパンをどれくらい作るかを考え、パン窯で焼くスケジュールを立てたりすることもあるそうです。
毎日でなくても、材料の発注や新商品の開発、ポップ作りなどに時間を使うこともあります。