幼児教育無償化とは?これだけは押さえておきたい知識を徹底解説
幼児教育無償化に関する他国の事例
イギリスでは2010年から無償化の取組み
2004年までに、週12.5時間・年33週分と上限はありますが、全ての3歳児・4歳児(イギリスでは5歳児から義務教育)の幼児教育の無償化が実現されました。
2010年からは無償化の対象時間が、週15時間・年38週分と対象時間の上限が拡大されています。
2014年には、無償化の対象年齢が2歳児に引き下げられました。ただし、2歳児に関しては、低所得や経済的に困難な状況の家庭(年収16,190ポンド《約2,400,000円》以下等の基準に該当)に限られています。
無償化の上限を超えた部分についても、勤労税額控除により保育料負担の軽減がされますが、条件が設定されています。
フランスでもすでに無償化
3歳児~5歳児のほぼ全員が幼稚園に通っています。幼稚園の99%が公立なので、ほぼ全員が無償化の対象になっています。文具などは無償化の対象外ですが、多くの市町村が教材や文具などを無償で提供しています。
幼稚園は小学校と併せて教育制度の「第1段階」とされており、幼稚園で過ごす時間は、8時30分~16時30分・昼休みは2時間というのが一般的です。日本と比べ、幼稚園で過ごす時間が長いので、保育サービスは3歳児未満の子どもや幼稚園の時間外のサービスとなっています。
韓国でも無償化の流れが進む
2011年に幼稚園と保育園に通う5歳児全員が無償化の対象となりました。そして、2012年には、3歳児・4歳児も全員が無償化の対象とされました。
さらに、2014年時点では、国公立の幼稚園の入園金や放課後の課外活動の授業料も無償となっています。私立幼稚園については、2014年時点で月290,000ウォン(約29,000円)の支援がされています。2016年に実質の無償化を計画していましたが、国や地方の財政が悪化したことにより、実現には至っていないようです。
幼児無償化実現に向けたこれからの課題
施設全体が平等に教育の質を高められるか?
幼稚園と保育園を一元化する「幼保一元化」を目指す政策があります。現在、幼稚園と保育園では法令や目的、所管が異なりますが、この2つの施設を一元化することにより、教育水準の均等化とサービスの効率化を目指しています。幼保一元化の施設として、2006年から「認定こども園」制度が開始されています。
保育と教育を同時に受けることができるメリットがあります。また、幼稚園教諭と保育士の両方の資格が取得できるように、大学や短大などではカリキュラムも改定されていますが、実際の現場では、職務上の混乱が生じる可能性が考えられます。
障害を持った子どもたちの受け入れ先
重度の心身障害をもった子どもについては、療育を目的とした児童発達支援事業がありますが、親と一緒に通所しなければならないところが多く、また利用できる日数も限られています。医療的なケアが必要な子どもについては、対応できるスタッフの不足により、安全性の確保ができないという理由で入園が難しいようです。
障害児通所施設については、無償化を進めていくと明記されています。医療的ケアについては、看護師の派遣など「改善を図る」にとどめられています。障害を持った子どもも教育や保育を受けることができる施設を増やすことも必要だといわれています。
無償化による親の子育ての意識低下防止
幼児教育の無償化にともない、今まで以上に幼稚園での教育などに期待をする人が多くなると予想されます。家庭で教えるべき基本的な生活習慣についても、「幼稚園や保育園で教えてくれるだろう」と丸投げしたりお任せ状態にならないように、母親だけでなく父親の子育てに対しての責任感や意識をしっかりと持ち、低下することがないような取り組みが必要とされています。
両親が子育てにかかわることのできる就労環境を整備したり、ワークライフバランスを大切にしたりと、国が主体となって、子育てに共感を得られたり、支援を受けることのできる社会をつくっていく必要があります。
知っておきたい幼児以外の無償や補助制度
私立小中学校の授業料補助制度
世帯年収が
・2,500,000円未満:140,000円
・2,500,000円以上3,500,000円未満:120,000円
・3,500,000円以上5,900,000円未満:100,000円
となっています。
経済的な負担の軽減だけでなく、公立の小中学校でいじめを受けて私立の小中学校に転校をするケースや、経済的な理由により中途退学をせざるをえないケースなど、さまざまな理由で私立の小中学校に通う子どももいます。この授業料補助制度はセーフティーネットを設けるという意味も含まれています。
高校授業料無償化制度
2014年に内容が変わり、「高等学校就学支援金制度」と名称も変わりました。公立高校だけではなく私立高校も対象となり、授業料の負担を減らすことを目的とした「就学支援金」が支給されます。
ただし支給には所得制限が設けられています。市町村民税所得割額が304,200円以上の世帯は支給の対象外です。支給される金額は、原則月額9,900円となります。国立高校や定時制高校、通信制高校などは金額が異なります。
私立高校や高等専門学校などは、世帯収入に応じて1.5倍~2.5倍の金額が支給されています。
また、私立高校に通う生徒に対して、各都道府県が独自の授業料支援を設けている場合もあります。
大学授業料無償化も夢じゃない?
2017年12月の時点で、年収2,500,000円未満の世帯を対象として、大学の入学金と授業料の免除、給付型奨学金の拡大を実施すると発表されています。授業料が無料となる大学は国立大学のみになりそうです。私立大学の場合は、一部の授業料が免除になるようです。年収が3,500,000円程度の世帯には、一部の授業料を免除する方向で話がなされています。また、大学の授業料を卒業後に所得に応じて納付していく案もあるようです。が、卒業後に授業料の支払いをするので、無償化とはいえないといわれています。
まだ具体的なことが発表されていませんが、早ければ2020年4月から実施となりそうです。
まとめ
しかし、幼児教育の無償化については、ほぼ内容が決まっていますが、認可外保育園に通っている子どもについてはどうするのかなど、まだ議論がされている部分もあります。また、待機児童問題や働いている人の待遇の問題など、解決をしないといけないことも多くあります。
これから実施されるまでの間、ニュースでも耳にすることが増えると思います。ママ友の間でも話題の1つになるかもしれませんね。
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