赤ちゃんもマダニの被害にあうの?赤ちゃんを害虫から守る方法とは
春から秋にかけては、公園遊びやキャンプなど野外レジャーを楽しむのにぴったりの季節ですよね。しかし同時に様々な害虫が活発に動く時期でもあります。特に近年話題の「マダニ」は、感染症をもたらす可能性があるので注意が必要です。今回はマダニなどの害虫から赤ちゃん守る方法を紹介します。
マダニは家の中でも刺されることはあるの?
マダニは基本的に外から入ってくる虫
一方マダニは山林や草むら、河川敷や公園など基本的に屋外に生息しています。硬い外皮を持ち、そのサイズは約3mm(吸血前)~約10mm(吸血後)と肉眼で確認できるほど大きいのが特徴です。
マダニの被害は3月ごろから出始め、10月~11月まで猛威を振るいます。冬になるとマダニの数は減るものの、種類によっては冬場も活動しているマダニもいますので、1年を通して注意が必要です。
ペットや衣類を介して家の中へ侵入
もしそのまま気づかず家の中に入ってしまうと、室内にマダニが持ち込まれ本来いるはずのない家の中でも刺される危険性が出てくるのです。
そのため、帰宅時にはペットや衣類にマダニが付着していないかどうか確認しましょう。家に入る前に衣類をはたいたり、ペットの目や鼻の周りや耳、足の指の間や背中、首などマダニがつきやすい場所を念入りにチェックしたりして、マダニを室内に持ち込まないようにすることが大切ですよ。
動物の血がない場所では生存できない
しかしペットを寄生動物としている場合や、ペットがいなくてもネズミやハクビシン、イタチなどの野生動物が屋根裏や軒下に出入りしている場合は、室内にマダニが持ち込まれる可能性が高くなります。
家にマダニを持ち込まないためには、ペットのマダニ対策や野生動物の侵入防止対策にも気をつける必要がありますね。
赤ちゃんはマダニに刺されやすいの?
マダニの被害の多くは大人
マダニが媒介する感染症にはライム病・日本紅斑熱・回帰熱などがあり、なかでも特別な治療法がなく対処療法が中心の「重症熱性血小板減少症候群 (SFTS)」は国内でも死亡例が多く特に注意が必要です。
SFTSはウイルスを持ったマダニに咬まれることで感染し、発熱・嘔吐・下痢・頭痛・筋肉痛・昏睡・けいれんなどが症状として現れます。国立感染研究所によると令和元年7月31日までに453例の感染が報告され(うち67例が死亡)、平均罹患年齢は74歳と高く被害のほとんどが大人と報告されています。
歩けるようになる幼児期に注意
マダニは葉の先などで吸血する動物が近くを通るのを待ち構え、動物から吐き出される二酸化炭素や動物の温度、振動などを独自の器官で感じ取って標的へと付着します。そのため、子どももマダニに刺される可能性は十分あるのです。
また、小さな子どもは好奇心旺盛で気になるものがあると草むらや茂みもお構いなしに入っていきますよね。ひとりで歩けるようになる幼児期では、親の気づかぬうちにマダニが付着する機会が増えるかもしれません。公園や庭などのちょっとした茂みもマダニの生息場所です。幼児期以降はマダニ対策をより入念に行いたいですね。
マダニよりも蚊やダニなどに刺されやすい
たかが蚊やイエダニと思っても赤ちゃんの肌はまだ弱く、外的刺激にも敏感に反応してしまいます。そのため大人なら大したことがない虫刺されでも、赤く腫れあがったり水ぶくれができてしまったりすることがあるのです。痒みも強く出るので、刺されたところを掻きむしって悪化してしまう場合もあります。
また好奇心旺盛のため、ムカデやハチ、ケムシなどを触ってしまうかもしれません。マダニ以外にも人に悪影響を及ぼす害虫は屋内外問わず色々います。そのため、それらの害虫にも気をつけましょう。
赤ちゃんが害虫被害を受けないためには
公園や草むらに行くときは皮膚を覆おう
まず、春から秋にかけて薄着になる時期は害虫が活発に動く時期と重なります。公園や草むらに行くときは、肌の露出を控える服装をしましょう。隙間からの侵入を防ぐためにも袖口が搾れる長袖長ズボンを履き、上着はズボンの中にしっかりと入れます。ハイネックやタオルなどで首元も隠すとよいですよ。足元は夏場でも靴下と靴を履いてくださいね。
洋服はナイロンのようにツルツルした素材だと、マダニなどがくっつきにくくなります。また害虫は黒や茶色といった色が多いため、白などの明るい色を着ていると万が一洋服に付着したときに見つけやすくなりますよ。