指しゃぶりは赤ちゃん返りのサイン?指しゃぶりを始める時期とやめる時期
赤ちゃん返りのサインといわれる子どもの指しゃぶりは、歯並びに悪影響をおよぼすことがあります。そのため、できれば早い段階で止められるように促したいものですね。そこで今回は、子どもが指しゃぶりをするそもそもの理由を考えながら、無理なく自然に指しゃぶりを卒業できるためのヒントを集めてみました。
赤ちゃん返りが子どもの成長に大切な理由
子どもの「甘えたい」気持ちの表れの一つ
子どもは子どもなりに「いつまでも赤ちゃんではいられない」という気持ちを自然と持ち始めますが、やはりまだまだ親に甘えていたいという気持ちも持っています。
赤ちゃんのように振る舞うことで、ママやパパからの愛情をひとり占めしたいという意識が赤ちゃん返りとして行動に現れるのです。子どもは赤ちゃん返りをしながら、甘えたい気持ちと自立心とのバランスをとっているのだといえます。
自己肯定感を育むための必要なステップ
赤ちゃん返りをした子どもの欲求を親が受け入れると、子どもは「何もできない自分でも受け入れてもらえる」と感じることができ、ありのままの自分でいることに対する自信を持てるようになります。これは自己肯定感と呼ばれるもので、何ごとにも前向きに取り組むために大切な感覚です。
自己肯定感が高い子どもは確固たる自分の存在意義を持つことができ、様々なことに積極的に挑戦できるようになります。赤ちゃん返りは、子どもの自己肯定感を育むために欠かせないステップなのです。
親の愛情を確認することが自立への近道
このように自立性を求められることは、子どもには大きなプレッシャーやストレスとなります。そして「赤ちゃんに戻ってかまってもらいたい」という気持ちを持ち始め、赤ちゃん返りをします。何もできない自分でも関心を向けて欲しくて親の愛情を確認しているのですね。
自立と甘えを行ったり来たりしながら成長していく子どもにとって、赤ちゃん返りは大切な過程の一つだといえます。
指しゃぶりの理由とやめる時期の目安とは
指しゃぶりは不安を和らげる行動の一つ
その感覚を覚えているから、不安な気持ちや寂しい気持ちになったときにそれらを和らげようとして、口に指をくわえて指しゃぶりをするのです。気持ちが不安定になったときの落ち着かせ方を、子どもなりに学んでいるといえるでしょう。
気持ちを落ち着かせる目的がある指しゃぶりですが、もちろんずっと続けていくと単なる癖になってしまうことがあります。子どもが指しゃぶりをしていたら「寂しいのかな?」ということを察して、子どもに寄り添いながら不安な気持ちを取り除いてあげたいですね。
3歳ごろまでは無理にやめなくても大丈夫
これは、3歳ごろは歯の抜け変わりがない乳歯の時期であることが関係しています。指しゃぶりをしていても歯並びに影響する可能性は非常に低いのです。仮に乳歯の歯並びに少しくらいの問題が起きても、歯が生え変わった後の永久歯への後遺症となることはほとんどありません。
そもそも3歳ごろまでの指しゃぶりは発達過程における一時的な行為であるため、成長とともにブロックなどの手指を使った遊びを覚え、指しゃぶりをしなくなっていきますよ。
歯や顎が発達する4歳ごろがやめどき
4歳以降の指しゃぶりは、頻度や吸い方の強さなど個々に違いはありますが、歯並びに悪影響を及ぼす可能性が高いと考えられています。特に「吸いダコ」ができるほど強く吸っている場合は要注意かもしれません。
どのような影響があるかというと
・上顎前突、出っ歯になる(前歯が前に出た状態)
・上下の前歯の間に隙間が空く
・話し方が舌足らずになる
・口呼吸が増える
・咀嚼音を立てるようになる
などがあります。
今後の成長への影響を考えると、4歳以降も続く指しゃぶりは対処が必要です。