1歳児が歩く時期には個人差がある?歩くための練習や環境づくり
わが子が1歳頃になると、「そろそろ歩き始めるかな?」と楽しみにしているママやパパもいることでしょう。周りの同年齢の子はもう歩き始めているのに、わが子に歩く気配がないと心配になりますよね。そこで今回は、子供が歩き始める時期とその前兆、歩くための練習や環境づくりなどについてお話しします。
平均的な歩き始める時期と前兆は?
歩き始める平均的な時期はいつ?
歩く前の赤ちゃんの移動手段はハイハイですね。赤ちゃんはおおよそ8カ月頃からハイハイをするようになり、色々なところを動き回ります。全身を使ってハイハイをしますから、全身の筋力が鍛えられるのですね。
全身の筋力がついてくると、9カ月頃には物につかまって立つ「つかまり立ち」をする子も出てきはじめます。つかまり立ちが安定してくる10カ月頃には、物につかまりながら歩く「伝い歩き」をするようになるのです。1人で歩くにはまだバランス感覚が養われていないので、物につかまって歩いているのですね。
伝い歩きを繰り返しているうちに、バランス感覚も養われてきて、転んでも対応できる反射神経も発達すると、早くて10カ月で手を離して歩けるようになる子もいます。歩き始めるのが遅い子でも1歳半には歩き始める子がほとんどで、平均して1歳前後が赤ちゃんの歩き始める平均的な時期になります。
歩き始めるまえの前兆は?
赤ちゃんはつかまり立ちをしながら、テレビを見て手拍子したり、おもちゃを取ろうとして、次第につかまっている手を離しても上手に立てるようになります。つかまっていた手が離れてもしっかりと立てるようになれば、歩くのに必要な筋力とバランス感覚が養われてきたということですね。
そのうちに物につかまって歩く「伝い歩き」で歩き始めるようになりますから、1人で歩き始めるのももう少しです。赤ちゃんが怖がらなければ「はじめての一歩」がみられるかもしれません。
または、支えなく座っている状態から立つ動作を繰り返すことで、歩き始めることもあるようです。この動作を繰り返すには、バランス感覚がないとできないですから、赤ちゃんが床に座って遊んでいるときに、立とうとするのをみたら、注意してみておきましょう。
こうした動作がみられたときに注意深くみておくことで「はじめての一歩」を見ることができるかもしれませんよ。
歩くのが遅くても心配しないで!
歩き始めが1歳半より遅い子もいる
体格がよく、体や頭が重い赤ちゃんは歩き始めるのが遅くなります。体重を支えるための筋力とバランス感覚を養うのに、小柄の赤ちゃんよりも時間がかかるためです。首がすわる、寝返りをすることに関係している筋力の発達が遅い場合も、歩き始めの時期が遅くなる傾向があるようです。
体の発達だけでなく、性格が影響することもあります。怖がりの性格で、歩き始めることに怖さを感じたら一歩歩き出すまでに時間がかかってしまいます。消極的な性格であれば「歩きたい」という欲求を感じることもないでしょうから、積極的に歩こうとしないでしょう。
子どもの歩き始めが遅いと心配になる気持ちはよく分かりますが、個人差と思って気長に見守ってあげてくださいね。親が不安そうな表情をしていると子どもに伝わってしまいますよ。
歩くのが遅くても運動神経には関係ない
「歩く」ことは運動の一つになりますから、運動神経とつなげて考えるママもいるようです。しかし、赤ちゃんの歩き始める時期と運動神経は関係ないといわれています。
赤ちゃんが早い時期に歩いたからといって、運動神経がよいともいえないですし、遅い時期に歩いても運動神経が悪いというわけではないようです。もちろん成長してからの運動神経にも歩き始める時期は関係ないですよ。歩き始めることと運動神経に関連性がないと分かったら安心ですね。
運動神経は、親からの遺伝と本人の努力で決まるようです。親でもママの方の運動神経が遺伝しやすいともいわれています。
脳と体を結びつける神経系がもっとも発達するのは、小学生の時期のようです。運動神経をよくしたい場合は、小学生の頃に運動能力が発達するように働きかける必要がありそうです。この時期に本人の努力が必要になるのですね。