産後の肥立ちはいつまで?産後ダイエットとの関係について
産後はすぐにダイエットをしたいと考えるママもいるようですが、産後の肥立ちが悪くなるので無理は禁物ですよ。一方で、母乳を与えていると痩せやすくなり自然とダイエット効果を得られることはあるようです。この記事では、ママの体がしっかりと回復することは優先しつつ、無理なく体型を戻すコツをご紹介します。
産後の肥立ちの意味と期間はいつまでなのか
「産後の肥立ち」の意味
「産後すぐに水仕事や家事をすると、産後の肥立ちがわるくなる」と昔からよくいわれてきましたが、これは医学が未発達な時代において、産後を衛生環境がわるい中で過ごすことで、体力が十分に回復せずにふせったり、細菌感染をして産褥熱にかかって亡くなったりすることも少なくなかったことが影響しています。
医学が発達した現代においても、出産でのダメージや疲労から回復し、母体を健康な状態にするためにも、「産後の肥立ち」までの時期を安静に過ごすことが重視されているのです。
「産後の肥立ち」の期間
産後の回復スピードは人によってさまざまですが、子宮がもとの大きさに戻るには約6〜8週間ほどの期間が必要だとされています。この時期は赤ちゃんのお世話以外はできるだけ横になって休み、体を休ませなければなりません。
産後3週間ごろからであれば、洗濯物をたたむなどのかんたんな家事であれば可能ですが、まだまだ油断は禁物。少しでも無理をすると回復が遅れてしまうので、1カ月健診で医師から「問題なし」といわれるまでは、できるだけ安静に過ごす必要があるのです。
「産後の肥立ち」回復と産後ダイエット
・子宮が妊娠前の大きさまで戻る
・子宮が収縮するときに伴う痛みである後陣痛がおこる
・産道や子宮からの出血を含む分泌物である悪露(おろ)が出る
・母乳が分泌される
・骨盤が閉じていく
出産後は赤ちゃんのお世話に追われ、つい自分のことは後回しにしがちなママは多いもの。赤ちゃんが寝ているときには一緒に休み、少し余裕があるときには産褥体操をして体の調子を整えていくとよいでしょう。
「産後の肥立ち」までは運動を用いたダイエットをすることは難しいですが、母乳育児をしているママであれば、授乳をすることによって子宮の回復を早めるだけでなく、ダイエット効果も期待できるのです。
母乳育児で産後はいつまで痩せるのか
母乳育児で痩せるのは産後6ヵ月までが勝負
生まれたばかりの赤ちゃんが1回で飲める母乳量はたった10mlほどですが、生後2週間で1日あたり500ml、生後2カ月には1200mlほどに増えます。成長するにつれて授乳量が増え、ママ自身も母乳をつくるためにたくさんのカロリーを消費するので、自然とダイエットができるのです。
ただし、産後6カ月を過ぎると離乳食がスタートして授乳回数が減るため、ママの体重は減りにくくなるともいわれています。
授乳によるママのカロリー消費は?
母乳育児中のママは授乳をするだけでそれほど多くのカロリーを消費できるため、出産前と同じ程度の食事をとっていたとしても、無理な食事制限や過度な運動をすることなく、自然と痩せていくことができるのです。
母乳育児をしている間はただでさえ痩せやすいので、体力低下や栄養不足にならないよう、標準的な成人女性より1日あたりプラス350キロカロリーの量の食事を摂取することが必要となります。
産後の母乳育児で痩せない原因は?
しかしながら、授乳や産後ダイエットをいくらがんばっても痩せないという悩みを抱えている方も実は多いのです。その原因として、以下のことが考えられます。
・骨盤のゆがみ
妊娠や出産を経て広がった骨盤が戻るときに、正しい位置に戻らないままでいると、下半身に脂肪がつきやすくなってしまいます
・筋肉量が落ちている
筋肉量が減ると基礎代謝が下がり、痩せにくくなります
・食べすぎ
ストレス解消のために食べすぎてしまうと痩せません