産後のランニングを始める時期。再開方法や効果的なランニングを紹介
産後は大きくなったお尻やお腹を引き締めるためにも、なにかエクササイズを始めたくなりますね。ランニングはもっとも手軽な全身運動ですが、産後に始めてもよい時期や注意点はあるのでしょうか。妊娠前にランニングを楽しんでいたママやこれから始めたいママに効果的なランニング法をご紹介します。
産後すぐの激しい運動はリスクがあります
産後は免疫力が低下する
とくに出産直後の産褥期(さんじょくき)はウイルスや細菌から身体を守る免疫力も低下しています。身体が疲れやすかったり、感染症にかかりやすくなったりしていますので、なるべく外出は控えて安静に過ごすことが大事です。
ママ自身も体力の衰えや身体のあちこちに痛みを感じる時期ですので、実際には運動、エクササイズどころではないはずです。それでなくても、赤ちゃんのお世話で睡眠時間が削られ大変な時期です。
無理をすると後々まで響きますので、運動が好きなママも少し我慢しましょう。
子宮が収縮して骨盤が緩む
産後は子宮が急速に縮み、痛みを感じるママも多くいます。緩んでしまった骨盤は6カ月ほどの時間をかけて徐々に元の形に戻っていきますが、この期間に無理をすると骨盤がゆがんでしまい、さまざまな悪影響を与えることがあります。
下半身太りや、冷え、便秘、尿漏れなどに悩まされないためにも、骨盤を正しい位置に戻す意識を持つことが大事です。そのために、産後1カ月の間は骨盤を整える産褥体操を行うとよいとされていますが、ランニングなどの激しい運動は避けた方がよいでしょう。
女性ホルモンの関係で情緒不安定になる
産後、気持ちが沈んでしまう現象はよくあることですが、それが2週間以上継続してしまうときは要注意です。産後ママは孤独になりやすく、マタニティブルーから「産後うつ」に発展してしまうこともあります。
産後うつは治療が必要となり、回復に時間がかかることもあります。身体を動かすことで気持ちが晴れることもありますが、疲労や睡眠不足がある中で運動するのは逆効果。
まずはしっかり身体と心を休めてから本格的な運動を始めたいですね。
産後3カ月目までの適切な過ごし方
産後1カ月目は安静に
普通分娩でも帝王切開でも出産直後は運動しようとも思いつかないくらい身体が痛いので、まずは安静にしましょう。痛みがなくなってきても、身体はまだまだ本調子ではありません。
医師からOKが出れば、産後すぐからできる産褥体操を始めてもよいですね。体操といっても「腕を動かす」「深呼吸をする」といった簡単な動作から始めるものです。
1日ごとに負荷は大きくなっていきますが、それでも通常の運動とは異なり産後ママの弱った身体を整えるために必要な動きが組み込まれています。
2カ月目~軽いストレッチや腹筋から始める
この時期は運動でカロリー消費や汗をかこうと思わず、本格的な運動に入る前の準備期間と考え無理なく身体を整えていくようにします。赤ちゃんをベビーカーに乗せてお散歩をしても気分転換になりますね。
歩くことは全身運動であり、スピードを変えることで負荷を調整することができる手軽な運動です。ランニングを始める前に、コースの下見感覚でたくさん歩くようにしてみましょう。
3カ月目~ランニング再開
ランニングはスピードを抑えて走りやすい道を選びます。胸が大きくなっているママはしっかりホールドしてくれる授乳ブラやスポーツブラをつけると安定し、痛みが軽減しますよ。
母乳が漏れてくる心配がありますので、ランニングは授乳後のタイミングがおすすめです。雨の日や寒い日のランニングは避けた方がよいですね。
赤ちゃんとランニングができるベビーカーもありますので、これから本格的に続けたいママは手に入れてみるとモチベーションが上がるでしょう。